2016年10月20日木曜日

サロベツ原野だけじゃない、年配の道民だったら、みんなが知っている幌延問題 - ゆめ・地創館(幌延町・北海度)

ケツばっかり向けやがって

トナカイって、角が頭の倍も大きくて立派ですが、頭が重くて大変だろうなー。
雄のトナカイですが、それに比べてメスは体も小さいし、角もないのでかわいい。

ここ幌延町のトナカイ観光牧場には、約六十頭のトナカイが飼育されております。
その内、見学できるのは二十頭ほどで、柵で囲んだ放牧場に放されています。

堂々たる角を持つ雄が何頭もいますが、小柄な雌も中には、混じっていました。
自然では、雄一頭に残りが雌のハーレムを形作りますが、仲良く群れています。

ただ、体毛がこげ茶色のくすんだ色で、普通の鹿に比べると、地味に見えます。
しかも、あるトナカイは首が白かったり、背中の色がはげていたり、どうも汚らしい。

鹿が明るい茶色でこぎれいなのに、こちらは、体毛の色合いでパッとしませんな。
まあ、この日は雨が降ったりやんだりと、冴えない天候の中、訪問いたしました。

カントリーサインもマスコットもトナカイ

そういった印象もあってか、トナカイさんの見栄えがよくなかったのも、事実です。
代わりに、隣で飼われていた白ヤギさんは、エサ欲しさにメーメー泣いております。

訪問客も少なく、閑散とした中で、家族連れの子供が、エサを与えていました。
ヤギさんは人に良くなつきますので、エサやりでは、トナカイ代わりかもしれません。

一方、トナカイは放牧地をグルグル歩き回って、一箇所に留まることがありません。
最初は、柵の近くにいたのに、終いには奥の方まで引っ込んで、歩いていました。

こうなれば、つまらなくなって帰るとして、ふっと見れば、隣接する大型施設です。
この辺は、牧草地を除けば、ゆるやかな丘陵の森林だけなのに、かなり立派。

ふと疑問も涌いて、上さんに、あの茶色い建物って何だろうと、問いかけました。
ところが、あんまり興味が無いのか、スポーツ施設・合宿所では、というご託宣。

或いは、規模から特別養護老人ホームなんじゃないか、と言うことになりました。
まあ、そんなものかと思って、幌延町の市街にもどりましたが、どうも気になります。

結局、自宅に戻ってから、グーグルマップで調べら、正体は”ゆめ・地創舘”でした。
正式は、幌延深地層研究センターと言って、PR舘や展望タワーが含まれます。

グーグルドライブはこちらから
中ページもご覧ください


日本原子力研究開発機構の所管する施設ですが、原子力でピント来ました。
俗に”幌延問題”で有名になった、高レベルの放射能廃棄物地層処分です。

何しろ、半端なく放射能が高い廃棄物を、地下何百メーターに閉込める研究。
そして、それが低くなる半減期以降、百万年の単位で貯蔵しなければならない。

要するに、半永久的に人間界から追放して、無害化を図ろうとする技術ですわ。
でも、その間に、地層の褶曲で貯蔵空間を押しつぶされたら、どうなるのでしょう。

そして、地下水が出水したらどうなるのか、大地震で断層ができたらどうなるのか。
実は、ドイツで実証試験中に、大量の地下水の流入が、予測できませんでした。

その後、原子力発電を縮小、廃止するに至りましたが、このせいなのでしょうか。
つまり、将来の天変地異を完璧に予防しなくてはならず、それがなぜか幌延です。

まあ、北海道も旭川以北には、活火山がありませんし、火山性の温泉も少ない。
有史以来、地震の記録がほとんど無いので、地震を憂慮する必要もありません。

と言うか、先住民だったアイヌの人は、文字を持たず、記録は口伝に頼りました。
だから、地震の歴史も、いつどこで起きたのか、はっきり文字にも残されていない。

ここ幌延は、 アイヌ語のポロ・ヌプ(大きい野原)の言葉から、名づけられました。
語り部が、むかし、この地が揺れたことがあったのーと語っても、記録にもならない。
  
  
結果、地層学上の調査が重要になってくる分けで、断層も発見されております。
この名を、サロベツ活断層といい、現在の研究では、活動が二三千年での頻度。

他方、この断層自体の存在も疑問視されていますが、備えあれば憂いなしです。
だって、百万年での貯蔵ですから、二三千年の間隔で発生すれば、さあ大変。

道内のある自治体が用意した防災計画でも、この断層が指摘されております。
しかも、発生したら、マグニチュード7.6クラスだって言うので、規模がでかいわ。

放射性廃棄物を持ち込むことや使用することはしません
研究終了後は、地下施設を埋め戻します
研究実施区域を放射性廃棄物の最終処分場とせず、中間貯蔵施設も設置しません

というわけで、幌延問題で揺れた”ゆめ・土地創館”は、地域と約束をしました。
その方が、国立公園に指定されているサロベツ原野のある、自然豊かな幌延町ですから、観光牧場のトナカイさんもさぞや安心することでしょうし、日本で始めてトナカイの牧畜に成功した恩田さんの牧場だって、不安な気持ちも払拭できて、安心して経営できるのであろうなと思うのでした。


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