2015年9月12日土曜日

ISOという虎の巻を手にした経営者たちは​、キャッチアップが早いのなんのって  - ナシック地域の工場ほか(インド・ラオス)

インドでトリプル取得に驚きますた

ISOといえば、最近は9001とか14001を思いだすんじゃないでしょうか。
一方で、写真撮影の感度指数をISOともいい、写真好きにはおなじみです。

それで、このISOですが、正式に国際標準化機構といい、本部はスイスです。
目的は、電気分野を除く工業分野の国際的な標準(規格)を定めています。

実際、これがないと製品がどんな規格で作られたのかが、分からないですよね。
日本ですとJIS(日本工業規格)がありますが、これはISOと互換を保ちます。

つまり、世界中の製品が、ISOに従って製造されれば、比較は簡単なのです。
このような国際規格は、十九世紀のメートル条約の締結が嚆矢となりました。

ただ、アメリカなどはヤード、ポンドの単位が根強くて、面食らうこともあります。
ゴルフや、アメフトの長さが依然ヤード表示だったりして、電卓も欲しくなります。

他方、日本ではつい最近まで長さ・重さに、尺、軒、貫、間を使っていました。
今は廃れてしまって、畳みの尺度がかろうじて使われている程度でしょうか。

確かに、長さや重さがバラバラだったりすると、取引に誤解が生じたりします。
海外から物資を輸入するのであれば、単位が違うとなおさら判断がしづらい。

インドでこれほど測定器具を大事にしているとは
仕上がりは最高ですが、コストが気になる
このために、こういった度量衡を皮切りに、国際規格が定められてきたのです。
一方、ISOは、モノ作りの価値判断を出発点に、広がりを見せて来ました。

つまり、品質、環境、安全衛生を網羅して、規格を作ろうとする動きです。
これが、品質管理がISO9001になり、環境ならISO14001になりました。

こういった規格では、運営者が要求された条件を踏まえて組織を運用します。
マネージメントシステムと言っていますが、要するに運営制度に違いありません。

そして、この要求条件を満たしていれば、審査団体からお墨付きがもらえます。
これが冒頭の認証写真なのですが、正にインドの会社はトリプルゲットでした。

しかも、来年ISO45001に昇格する安全衛生の18001まで先取りです。
どうだといわんばかりに、水戸黄門のドラマで印籠を振りかざすようなものか。

小国ラオスでトリプルゲットした企業
まあ、インドであろうが、ラオスであろうが、万国、経営者の志は同じなのです。
いいモノを、いいサービスを、顧客第一で満足してもらえるように提供する。

そして、このポリシーを実現するには、手っ取り早く既成のスタンダードを使う。
片や、企業の社会的責任が強く求められており、環境も安全も重要です。

というわけで、ISOは、世界で将来を担う経営者を育てているのかのようです。
繰り返しますが、品質、環境、安全衛生に根ざした企業経営は、原点です。

それを、ISOの規格に則って会社の組織・制度を立ち上げるのは、歩留まりの高さから見て当たり前のことかも知れず、その一例をインドの協力会社探しの途中で発見できたのは、われわれの背後に迫りつつある彼らの現実でもあって、うかうかとしてはいられないな、と本気で感じるのでありました。


おわび:
最近は、ゲレンデネタからく逸脱した、仕事絡みの記事ばかりになっております.
今しばらくのご容赦を。
もうすぐ、スキーシーズンの再来で、そういったネタを書く気も涌いてくるでしょうから。
乞うご期待。

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