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毎年、夏休みが来ると、北海道の各地を旅行するのを、楽しみしているのです。
昨年は、東北地方の山歩きで浮気をしてしまったので、今年は道北になりました。
先ず、札幌まで飛んで墓参りを済ませてから、生まれ故郷の名寄周辺を目指す。
それから、道北地方の訪れていない観光スポットを旅したのですが、人が少ない。
流行り言葉になった限界集落というより、元々、人口密度が極端に低い過疎地。
しかも、主力産業は農業で、一戸辺りの平均耕作地は、24へクタールもの広さ。
これは、一戸当り500メーター四方の耕作地がある分けで、民家も散らばります。
もし、稲作農家に限って見ても、250メーター四方の土地が水田になってしまう。
それだけ、北海道は大規模経営になのですが、酪農になるともっと規模がでかい。
乳牛一頭を飼うだけでも、およそ100メーター四方の牧草地が必要になります。
50頭ならざっと50ヘクタールの牧草地も必要で、そんな酪農家は道北なら普通。
それで、幌延町の酪農家の経営規模は、平均で80ヘクタール、109頭でした。
つまり、一国一城の主の例え通りでして、しかもお隣の家は、はるか向こうです。
お隣さんと助け合う発想も薄れて来まして、もちろん、限界集落を超越しますな。
これで、里山の田舎暮らしという発想が、北海道には縁遠いのがハッキリしました。
まあ、山に入れば、熊でも巨体のヒグマですし、襲われたら一溜まりもありません。
田舎暮らしをしてみたいといっても、北海道の気候、風土、自然は厳しいのです。
もし、北海道に憧れて移り住もうと考えるのなら、田舎暮らしになるのでしょうか。
まあ、人口密度が一平方キロ当り四五人レベルの、過疎の自治体は多いのだ。
だから、田舎でも、町役場のあるような市街地に暮らさない限り、余生は難しい。
もし、お隣が一キロ先みたいな場所へ引っ越したら、人付き合いは無理でしょう。
一方、過疎といっても、そんな町の市街地にも、それなりに住宅街はあるのです。
土地代が安いから、家の構えはゆったりして、家庭菜園も庭に作れたりしますな。
七十坪の土地なんて、ありきたりだと思いますが、他方、お買い物はどうしましょう。
若い人は、消費の担い手ともいいますが、田舎はお年寄りばかりになってしまった。
年金生活なら、懐に余裕もないでしょうから、これではお店屋さんも成り立たない。
音威子府村市街 JRの特急列車が停まるよ セイコーマートもある |
ところが、北海道民には強い見方がおりまして、コンビニのセイコーマートの存在。
ほとんどの町村に店があって、一部は、生鮮食品まで取り扱うようなミニスーパー。
なんとか、食料の調達はできそうですが、冬場の雪かきなんかも大変だろうなあ。
でも、市街地ゆえ、積雪期には除雪車も出動するので、楽だと言えば楽でしょう。
こうして、北海道には里山の集落も無いし、田舎暮らしは極めて特異なのでした。
後は、ネット通販で、衣料品や日用品など、必要に応じて買い揃えるとしますか。
そういえば、ネット環境も、数年前から北海道全体が光通信で結ばれています。
日本全国、離島でない限り、アマゾンやヤフーを使えば、何でも手に入るのです。
そんなことをふと思いましたが、もし札幌の都会であれば、それは単なる移住です。
次に、中核都市の函館、旭川、帯広、北見なら、まだ移住の範疇かもしれない。
結局、住所に何々郡何々町何だか字まで行けば、正真正銘の田舎になります。
だから、町役場の市街地と言うことで、北海道の田舎暮らしは、決着しそうです。
というわけで、一戸建ての中古住宅なら、土地付で数百万円でも買えるのです。
田舎暮らしの点では、古民家に住むという概念が、北海道に元々存在しません。
寒冷な気候をしのぐために、縁の下もなければ、土間もないような、近代的で欧風の住宅に暮らすことになりますから、北海道の大自然に憧れて住まうというのであれば、それは移住ということで、第二の人生を北海道で送っていただきたいと思うのでした。
おまけ:興味があったら読んでみてください。
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