このため、米どころならぬ、ビールどころの三つの都市がそろい踏みをしています。
まあ、サッポロビールのPRですが、正しくは、札幌は北緯43度とやや南なのです。
そして、ミュンヘンは48度、ミルウォーキーは43度になり、中間を取ったのでしょう。
そんな感じですが、この緯度付近のヨーロッパ各国でも米作りが行われています。
イタリア、フランス、スペイン、そして寒いイメージのロシアでも百万トンの収穫です。
一方、スイスも含まれますが、国民はドイツ語やフランス語を話すと思いがちです。
ところが、イタリアと国境を接する南部州は、約五万人がイタリア語を話すのです。
しかも、盆地の標高が二百メーター足らずと、山梨の甲府盆地より低くなります。
アルプスの山岳国家という印象とは違って、意外に低地なので面食らいました。
それでも、周辺にモンテ・タマロのスキーリゾートもありますので、雪は降るのです。
つまり、スキー場が当たり前で、ウインタースポーツのリゾートに恵まれたのも事実。
場所はアスコナで、マジョーレ湖に近く、水利と肥沃な土壌に恵まれております。
このスイス国内で、唯一稲作に適した場所になり、対抗馬はハンガリーでしょうか。
この国でも小規模ながら栽培されており、北緯47度まで緯度が上昇します。
ただ、どちらも、地中海から海洋性気候の影響を受けるので、温暖なのです。
しかも、年間降水量がさほど多くなく、本来はライ麦や小麦などの穀物がメイン。
だから、主食はパンで、コメは野菜の一種と見られ、サラダのような副食ですわ。
もちろん、ヨーロッパでは、お米は炊くと言う調理方法が、ベースとしてありません。
その代わりに、リゾットみたくお湯で煮るといった、オジヤのような料理になります。
このため、粘り気のあるお米より、パラパラした食感で、わざと芯を残したりします。
パスタのアルデンテみたいく、似通った料理なのでしょうが、北緯46度の米だよ。
本来なら、稲作など必要がない分けでして、これが北限だと思って差し支えない。
一方、日本はと言うと、北海道の北緯45度線を、少し下がった辺りになります。
北緯44度45分 東緯141度52分にある、遠別町の田んぼこそ、最北なのだ。
あぜの上には、白い木柱で、ちゃんと説明されているのを、ネットで発見しました。
とある人のブログですが、これが結構な話題らしく、TVで報道されたりしています。
この田んぼなんですが、炊飯用の米ではなくて、もち米の栽培水田のようです。
グーグルドライブはこちらから 名寄は、もち米栽培で有名です |
こうなると、稲は熱帯起源の作物ではなくなってしまって、驚異的な進化ですね。
一方、この町では、特A米にランク付けされた”ななつぼし”も栽培されております。
北海道は、従来から、まずい米の産地に過ぎないと言う印象が続いてきました。
ところが、最近のお米の食味検査では、上位に道産米が常連でランクインです。
ななつぼし 特A
ゆめぴりか 特A
ふっくりんこ 特A
きらら397 Aランク
これも、先人の時間を掛けて交配を繰り返してきた、品種改良の賜物でしょう。
昔、北海道米はまずいのが有名で、北海道民も内地の米を食べたがりました。
ところが、最近の調査では、九割の人が、北海道米を食べるのが分かっています。
Aランクや特Aランクの作付面積も増えたし、地元ゆえ道産米はすぐ手に入ります。
特に、きらら397は、優良品種に指定されてから、すでに四半世紀が経ちました。
おいしいはずなのも、コシヒカリのDNAが八分の一入っているひ孫だからでしょう。
やっぱり、純血種より雑種で、良いとこ取りした方が、お米だっておいしくなるのだ。
極めつけは、ななつぼしで、カリフォルニア米の国宝ローズの血が混じっております。
これもコシカリの系統種とは言え、アメリカで改良されたお米が、北海道で花開く。
農業試験場で研修していた人が、新婚旅行で偶然にも玄米を入手しました。
玄米だから発芽できるわけで、これを掛け合せる品種の一つに選んだといいます。
この血統がとても優秀だったのか、この米の都市伝説的な誕生秘話になりました。
と言うわけで、米国から多くのお雇い外国人が、北海道の開拓に呼ばれたのは、遠く明治の頃なのですが、現在、北海道が、米どころと呼ばれるようになった背景にも、はたまた、お雇い外国人ならぬ、国宝ローズの多大な貢献があった分けでして、それは奇特としか言いようがなく、そんなことを思いつつも、きらら397で炊いた白米で夕飯にありつく自分なのでした。
おまけ:
グーグルドライブはこちら お土産を買うには最高だよ |
カントリーサインには稲穂をあしらって |
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