自分が、生牡蠣をおいしい食材と思って、食べ始めたのは、タイに居た時です。
当時、仕事の関係で、タイにある合弁工場へ、頻繁に出張していたのです。
行くと、首都バンコクのサービスアパートで暮らしましたが、食事は外食ばかり。
時には、仕事を通じて知り合った取引先の方と、食事を一緒にしたりしました。
そして、一人が、現地の人しか行かなシーフードレストランに、誘ってくれました。
雰囲気は、いかにも華僑系の食堂という感じで、店頭には魚介類の陳列です。
新鮮さに自信があるのでしょう、氷を敷き詰めたショーケースに並んでおります。
日本では見かけないような魚種もありますが、ここは海老と牡蠣がメインです。
それで、生牡蠣を食べようということになり、新鮮なのか、先ず確認をしました。
だって、食中毒にでも当たれば、牡蠣で手ひどい目に遭うのは、言わずもがな。
問題なさそうなので、一人三個ぐらいを頼んで、ビールで祝杯を上げてみました。
驚いたのは、絡ませるソースと具ですが、ケチャップが添えられていたことです。
えー、甘いケチャップでは、折角の味が台無しと思うのは、日本人なら当たり前。
それに、茶色っぽいポテトチップスのかけらみたいな具まで、添えられていました。
まあ、これは後になって分かったのですが、揚げたニンニクの破片なのでした。
最初は、食べ方も分からずじまいで、知り合いの食べ方を観察している始末。
なるほど、牡蠣にケチャップを少しかけて、その上に例の木片を振り掛けました。
そして、牡蠣を持った手が口元に運ばれたら、すっと口の中に吸い込まれました。
うーん、うまいと一言、余韻に浸っておりまして、自分もその作法にならいます。
それで味はどうだったのかというと、ケチャップとニンニクのコラボが最高なんだ。
それに牡蠣のミルキーさが加わって、誰もが絶品というのが始めて分かりました。
この体験は、二十代後半の話ですから、それから三十年近くが経っております。
道の駅から厚岸湖を望む |
今まで生きてきて、この生牡蠣の体験が嚆矢となり、大好物となった分けです。
ところで、このケチャップソースで食するのは、アメリカにもあるのを発見しました。
そして、タバスコ、ウスターソースまで掛けて食べるみたいですが、味覚音痴かよ。
風味や味が完全に損なわれると思いますが、このケチャップとニンニクは合います。
嘘だと思ったら、一度ぜひ試してみてほしいと思うのですが、そんなタイの思い出。
それで、牡蠣の名産地といえば、広島、宮城に続いて、この厚岸も有名なのです。
もちろん、今回の夏休み旅行では、厚岸で牡蠣を食べることも入っております。
道の駅もありまして、その名も「厚岸味覚ターミナル コンキリエ」となっています。
実は、自分が厚岸を初めて訪ねた平成六年には、既にオープンしていたみたい。
もう二十年以上も前の話ですが、その時はそれほど、グルメ志向でもありません。
ですが、年を取れば、食べることも興味が湧いて来まして、牡蠣は外せません。
なので、中のオイスター・バー ピトレスクなるレストランで、蒸しガキをオーダー。
ここは、洋風料理がメインですが、厚岸を一望できる最高のロケーションでした。
そして、それに併せて、牡蠣とあさりの和風パスタも注文して、軽い昼食です。
それで、ここでは軽くレモン汁を掛けて、シンプルな海の塩味を堪能しましたよ。
いやはや、調理法や食べ方が違ったにせよ、濃厚な味わいは保たれております。
というわけで、昨年の広島訪問と、二年連続で旅先の牡蠣を賞味しました。
昨年は宮島の厳島神社を拝観してから、参道にある「牡蠣屋」で焼き牡蠣のついた定食を堪能しましたが、焼こうが蒸そうが、調理方法の違いだけでは、牡蠣本来のミルキーの濃厚な味わいを覆すわけでもなく、同じく厚岸においても、大満足の舌鼓となったのでした。
おまけ:
「牡蠣屋」のパンフレット グーグルドライブはこちらから |
牡蠣屋の定食 |
牡蠣屋で焼き牡蠣 |
店内のアートも良かった |
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