2018年7月30日月曜日

へそ曲がり台風と言っていいぐらい、西から東へ進んだありえへん天気だったのよ - 台風12号(そのほか)

   
週末は、へそ曲がりな進路を取った台風12号のせいで、台無しになりました。
東日本の関東沿岸をなめるように西方向に北上しながら、カーブを描きます。

続いて遠州灘沿岸を西進したら、伊勢湾に突入、三重県に上陸は異常。
それから奈良県を抜け、この間の豪雨で被災した西日本を縦断しました。

台風の進路は、沖縄南方の太平洋岸から、発達北上するのが普通です。
この場合、上陸は九州・四国・近畿の沿岸部ですが、今回は東からの上陸。

つまり、この台風は、間逆に山陽新幹線の例えみたく、九州を目指しました。
そして、九州北部を横断して東シナ海へ抜け、再発達する見込みなんだ。

そうなら、今度は中国大陸に再上陸の可能性があるらしく、迷走過ぎます。
だから、前代未聞の台風が現れたとはしゃいで、メディアも異例扱いしました。

進路すら、はてなマークになっていた!
  
まあ、西日本豪雨の災害もあったし、二次災害を引き起こしかねません。
なので、細心の注意を怠らないように、NHKも番組変更した報道でした。

それで、このような台風の進路は、過去に全くなかった分けでもないようです。
ウイキペディアでは、「特別な動きをする台風」で事例を取上げていました。

進路を眺めますと、先ず昭和49年台風第14号と平成28年台風第10号。
ただ、台風の西進しても、太平洋沿岸部より、距離を隔てた南方の位置。

つまり、被害を及ぼすケースではなかったと思いますが、今年は違います。
進路がかなり北に偏っており、これは今年の異常な暑い夏の影響でしょうか。

一方、今年はあっけなく梅雨明けが終わり、太平洋高気圧が張り出します。
早すぎる夏の到来が特徴となった年なんですが、これが災いしているかもな。

つまり、高気圧の張り出しが東日本に偏り、西日本は豪雨に襲われました。
梅雨明けしたのに、梅雨前線みたいな寒冷前線が居座ったのが原因です。

そして、ここに線状降水帯が発達して、断続的に強い雨が降り続きました。
思うのですが、熱帯のスコールもどきが間断なく発生して降り続く状態みたい。

  
この降水帯は、積乱雲が次々と発生して、強い雨をもたらすと説明がある。
まあ、地球温暖化で、日本の夏場は熱帯のような天候に至ったのでしょうな。

ただ、その割りに、地理的に近いシベリアから、冷たい偏西風は吹いてきます。
温暖化で暖気が北上して、冷たい偏西風とぶつかる地点、それが前線です。

この前線が、西日本に居座りすぎたのが、この迷走台風の誕生の源なのか。
その後、偏西風がちぎれて太平洋に流れ込み、寒冷渦が出来ましたとさ。

天気図を見る限り、マルに低の字の低気圧は、四国沖合いに無かったはず。
つまり、気圧配置が低いけど、低気圧にならないレベルの渦だから、寒冷渦。

この渦のおかげで、台風は、気圧の張り出しの隙間に逃げ道を見つけました。
こうして西へと彷徨してさすらったのが、この台風12号だったというわけです。

まあ、これは地球温暖化の影響で、段々暑くなってきたのが一因と思います。
そうでなきゃ、過去の事例に比べて、台風の西進が北上するはずがないよ。

そう思うんだけど、人類の経済活動も異常気象は敏感にならざるを得ない。
というわけで、今回、寒冷渦で台風が迷走するのは、藤原の効果なんだって。

そういう、気象学の用語もあるくらいでして、今年のような梅雨が明けても西日本に執拗に居座った前線があるような特異な気象下では、台風が発生したのなら、お定まりの大きく時計回りに日本列島を北上するケースにならなくて、どこへ行くかも分からず気の向くままだし、上陸したら上陸したで大きな災害をもたらすようでは、とんだ迷惑台風だと思うのでした。



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