2019年1月23日水曜日

パワースポットの出羽三山神社のお膝元で、滑走するって言うのは、結構な醍醐味であるとは思うね - 羽黒山スキー場(鶴岡市・山形県)


羽黒山は、崇峻天皇の第三皇子である蜂子王子によって開かれました。
現在までに残されている肖像画を見る限りでは、少しおどろおどろしいお姿。

多くの人の悩みを聞いたので、お顔が変貌してしまったとも言われております。
民衆の面倒をよく見たそうで、人々の多くの苦悩を分かち合ったからでしょう。

自分ではなんともしようがない事象に向き合う内に、顔つきが変わったのか。
能除仙(のうじょせん)や能除太子(のうじょたいし)と呼ばれていますな。

そんな王子様の存在を知ったのは、即身仏を紹介するTV番組を見たからです。
もちろん、修験道で高名な庄内の出羽三山は、その前から見知っていました。

月山、湯殿山、そして羽黒山を指しますが、仏教の中で特に密教の聖地です。
しかも、厳しい修験道との関係から、過酷な修行の即身仏が盛んになりました。

しかも、この山形県は、六体もの即身仏の仏様がまつられており有名なのです。
そして、番組では、鶴岡市の南岳寺に安置された鉄竜海上人が紹介されました。

精進潔斎をして五穀十穀を断ち、最後に断食して生きたまま、入定塚に入る。
すなわち、生きたままで仏様になるので文字通り、即身仏となられたのでした。

いやはや、仏の教えに導かれた究極の修行ですが、凡人には到底分からぬこと。
日々の暮らしで右往左往するのが関の山で、ならば尊いお姿を拝むだけです。


ところで、この羽黒山には、国宝の五重塔が存在しておりまして美しいの一言。
鬱蒼とする木立の中に、ひっそりとしながらも存在感を漂わせるのは圧巻だな。

一度、五月連休の頃に、この五重塔を見に行ったことがありますが美しかった。
全国でも九箇所しかない国宝は、西日本に偏っているのに、雪国に存在します。

室町時代の創建で、長い年月を風雪に耐えてきたたたずまいは、圧巻なのだ。
そんな仏教の宗教的背景にあるのが、厳かなる、この羽黒山スキー場な分け。

ペアリフト二基とこじんまりで、ハの字のように設けられたバーンが短いんだ。
今時のスキー場なら縦に二本つないで、1キロは滑走距離を確保するはずだよ。

ところが、市営と休暇村のゲレンデで別々にリフトを掛けたようなレイアウト。
このため、駐車場まで二つに分かれていて市営はリフト山頂駅にあるんですよ。

当日は、分からずに羽黒山有料道路を使ったので料金を払う羽目になりました。
ただ、駐車場はその分無料で、ゲレンデを見下ろすようなパーキングが面白い。

一方、休暇村のバーンは、麓にあって駐車場が宿泊設備に続いている感じです。
知らないとどっちに行けるのか分からなくなるけど、今はカーナビがあります。

平成6年1月2日滑走

昔は、マップルの道路マップを見たり、道路案内で行き先を確かめていました。
そんな頃を懐かしく思いつつ、スキー場のHPを見たら、三月初めでクローズ。

140センチの積雪もあるのに、三月五日で今シーズン終了なのが少し寂しい。
ファミリー向けみたいで滑走距離も短いし、地元スキーヤーしか行かないのか。

というわけで、程よい中級バーンは、繰り返し滑るのに最高なゲレンデでした。
しかしながら、羽黒山の本命は、季節のいい時期に、2446段もある階段を上り詰めて出羽三山神社を参詣するというパワースポット巡りの方こそ、魅力的だったりもしますので、季節を問わずに訪れて見たい場所には違いないのでした。


おまけ:
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