台湾東部のツアーは、統治時代の史跡めぐりが中心となるのが、非常に面白い。
上さんが予約したツアーにしても、現地の人か、海外の中華同胞が利用します。
まあ、一日目はシンガポールのカップルと、米国在住の台湾一家が一緒でした。現地のファミリーもいたけど、途中の行程でツアーを終えて帰宅していきます。
結局、最後までツアーに残ったのは、我々夫婦だけで、統治時代の史跡ばかり。
それでも、東部には太魯閣峡谷と清水断崖が、景勝地として最大の目玉ですな。
これ以外には、少数民族アミ族の伝統舞踊ショーが楽しめる阿美文化村もある。
日本の旅行会社による企画でもないし、どこを見ても日本人の観光客がいない。
下手に日本人に気を使った気配もないので、逆に現地の雰囲気が楽しめました。
それで、ワンボックスカーの運転手兼ガイドさんが、どうも韓国が嫌いらしい。
韓国人は、大勢のツアー仕立てで来るけど、ケチで金を落とさないんだってさ。
台北から日帰りで来るだけで、花蓮は宿泊せずに帰ってしまうと憤慨するんだ。
日本でも、インバウンドの統計が出ていましたが、驚くべきは金遣いの吝嗇さ。
一昨年、団体ツアーで訪日した韓国人は、滞在中に遣う額が三万円に満たない。
一方、台湾のツアー客だと滞在中は五万円ですが、あいつら見栄だけの旅行か。
国民性を思えば、海外旅行をしたと威張る、ええ格好しい雰囲気が見て取れる。
まあ、休憩で運転手さんが上さんに喋りまくったので、後から話を聞きました。
思うに何処でも韓国人は嫌われるらしいが、大陸の中国人も嫌われるみたいね。
旅行者を相手にする職業ですから、彼等の素性気性を見知っているのでしょう。
狼だって言ったようで、狡猾で密かな侵略的な台湾への対応を感じているのか。
それで、このガイドさんも日本人はウエルカムで、統治時代は関係ないらしい。
これが韓国人だったら、日帝の侵略とか言って謝罪だ賠償と騒ぎ出すだろうな。
そんなことをツアーで感じていましたが、林田山林場も統治時代の史跡でした。
台湾四大林場の一つで、日本人だと、森林鉄道で有名な阿里山をご存知のはず。
かつて小上海と称せられるほど賑わっていた場所も、今となってはの話なのだ。
日本統治時代は”森坂(もりさか)”と呼ばれて、大規模な伐採が行われました。
でも、問題は日本が引き上げた後、国民党政権で行われた森林破壊が凄まじい。
上さんによれば、過度な森林伐採のせいか、大規模な山火事が発生しています。
鎮火まで二ヶ月を要したのを、子供時分ながら覚えていると話してくれました。
実を言うと、明治以降、伐採しながら植林する方法が、日本の森林政策でした。
この考え方が台湾統治時代も受け継がれて、むやみな伐採は控えたのでしょう。
ところが、国民党時代に、日本人が我々の木材を伐り尽くしたと宣伝する始末。
有名な紅檜(ベニヒノキ)は全て彼らに盗まれたのだと、大いに喧伝しました。
でも、時を経て、人々はそれが国民党の政治宣伝だと悟ったのかもしれないな。
だって、統治時代に残した林業場の跡地が、観光地として復活したんだからね。
というわけで、精油成分”ヒノキチオール”は、台湾の紅檜から発見されました。
戦前、台北帝大に奉職した野副鉄男教授が見つけたもので、殺菌作用や抗菌作用、その他かゆみなどを抑える消炎作用などがあることから、さまざまな衛生用品・化粧品等に使われるようになりましたが、台湾の森林資源がその発見に貢献したなんて、始めて知って驚いたのでした。
和服風の女の子がかわゆい |
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