2024年8月29日木曜日

観賞用に栽培もされる多年草なのですが、京都府では自生地が限られて希少植物になっているらしい ー ヒオウギ(ガーデニング)

       
開花までニ~三年はかかるという、ネットの説明通りに三年目で開花しました。
種子から育てましたが、播いても永らくは発芽しなかったので諦めていたほど。

なので、この鉢に代わりとしてフリージアの球根を改めて植え付けていました。
だから、期待もしなかった植物ですが、意外にも生命力は逞しかったようです。

だって、フリージアが休眠に入って葉が枯れたら、枯れない葉もあった分けね。
非常に似たような葉の形でしたが、違うのは若葉でも扇状に葉が広がっていた。

これこそ檜扇(ヒオウギ)でして、年を越して発芽していたのだと思いました。
まあ、これは望外の喜びでして、すぐに九号鉢に四芽を移植してみた分けです。

それから二年、扇に大きく広がる葉は、観葉植物としてもなかなかのものだな。
花が咲こうが咲くまいが栽培する気だったので、咲けばやはりうれしいかぎり。

しかも、病害虫がほとんど発生しないから、育てやすいのは間違いありません。
オレンジ色の花ですが、立派な扇の葉に比べると、やや心もとない気もします。

西日本では生花として出荷されるようですが、東日本ではあまり見かけないな。
活け花の写真を探してみましたが、広がった扇の葉から数輪の花が咲いている。

        
花一輪を鑑賞するのではなくて、全体の立ち姿に併せて咲いた花を愛でる感じ。
京都の祇園祭の時期に咲きますので、特別な“祭花”として欠かせないようです。

家々でも、この檜扇の活け花を飾るんだとかで、なかなかに風情を感じますな。
それで、種子は山口県の方から分けてもらいましたが、本命は馬の鈴草の種子。

こちらは発芽しなくて残念でしたが、この檜扇はベランダの環境に合いました。
というわけで、今年はいろいろな花が咲いてくれて、ベランダがにぎわいます。

ところで、このヒオウギは、従来、ヒオウギ属(Belamcanda)に属するとされてきましたが、近年、分子生物学によるDNA解析の結果からアヤメ属に編入されていまして、寒冷地では育たたないとしても、葉が似ているヒオウギアヤメが代わりに北海道で繁殖しているのも、面白いと思うのでした。



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