2015年10月30日金曜日

赤茶けて錆ついたリフトの支柱を見ながら山​頂を目指していたんだな - 国設 十勝岳スキー場(北海道)

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このスキー場は、昭和63年の十勝岳噴火が災いして、閉鎖されてしまいました。
その後、リフトは立て替えられ営業したものの、稼動はわずか二シーズンでした。

噴火を繰り返す、危険な活火山のイメージが強く、客足が遠のいたのでしょうか。
しかも、平成11年には自然公園法に基づいて、リフトが撤去されています。

この十勝岳は、開拓で北海道へ人々が移り住むようになって知られ始めました。
このため、噴火の歴史も、記録的には江戸時代の幕末以降からとなっています。

ところで、自分は、この昭和63年の夏に十勝岳山頂まで登山をしておりました。
このため、噴火した時期はこの後になったのかと、ネットで少し調べてみました。

先ず噴火は、年末の12月19日に始まり、24日夜半には火砕流の発生です。
続いて、美瑛町は避難命令を出し、国立大雪青年の家に避難を終えました。

その後、活動は収まる気配もなく、避難解除は翌年の5月1日まで続きました。
結局、住民は、四ヶ月以上にわたる避難生活を余儀なくされてしまったのです。

この地区ですが、白金温泉があり、何軒かの旅館やホテルが営業して来ました。
観光組合も、宿泊施設が営業できなければ、打撃はさぞ大きかったと思います。

クリックで拡大してご覧ください

こうして、この噴火は、登山した後に起きていたのが分かりました。
これに加えて、新たに思い出したこともあって、それは登山道なんですね。

自分の登ったルートですが、ゲレンデの二本目のリフトと並行して付いていました。
点々とする赤茶けた支柱が道しるべのようで、上りながら数を数えたりします。

支柱の間隔が50メーターぐらいとして、本数を掛け合わせて距離にしていました。
なだらかなでつまらないせいか、それで気を紛らわせていたのかも知れません。

それで、リフトを離れて非難小屋に来ると、痩せこけたキタキツネに出会いました。
ずいぶん人に慣れているのか、一メーター近くまで寄って来ても逃げようとしない。

かわいそうな感じもしてきて、昼飯のおかずにあったウインナーを分けてあげます。
地面に投げたら砂がついてしまったのですがて、それでもパクついていました。

よっぽどお腹が減っていたのでしょうか、食べた後も物欲しげに後をついて来ます。
もうないよと念を押しながら、まだまだ先の長い登山道を改めて登りだしました。

それで、稜線は細かい軽石がザクザクで、登山靴の中まで入ってきて登りづらい。
一方、はるか遠くからドーンと噴火を思わせる、つんざく音も聞こえてきました。

これは、活火山だから、火山弾でも噴き上げているのかと思ったほどです。
でも、発生する音の間隔があきすぎていて、発射音のような感じするんですね。

変だなと思いつつ、頂上まで登ってしまったのですが、実は大砲の射撃音でした。
近くに陸上自衛隊の大規模演習場があって、発砲訓練をしているようです。

というわけで、何のことは無い、発射音を噴火だと勘違いしてしまったのでした。
普通だったら、音を伴うような激しい噴火があれば、登山道も閉鎖されるし、もっと手前で非難警戒区域が設定されて当たり前ですが、そんな判断力もないままに能天気に登り続けたという、お気楽なハイカーだったことを思い出したりして、つい思い出し笑いをした自分がいるのでした。


おまけ:
ユースホステルのスタンプ

<上富良野演習場>
上富良野演習場(かみふらのえんしゅうじょう)は、陸上自衛隊の設置する演習場の一つである。
北海道空知郡上富良野町・中富良野町・富良野市にまたがる道北地方最大級の演習場である。上富良野駐屯地業務隊演習場管理班が管理している。



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