札幌近郊の馬追運河 |
昔、浜頓別町には、稚内に至る旧国鉄の天北線が通り抜けていました。
終着駅は、宗谷本線と同じく稚内駅ですが、音威子府駅から分岐するのです。
赤字ローカル線として、日本で最も長い路線を誇っていましたが、急行も走ります。
急行「宗谷」といって、札幌駅を昼前に出ると、終点まで七時間の旅になりました。
音威子府までは宗谷本線で、ここから内陸の小頓別、中頓別と順に停車します。
そして、浜頓別駅からオホーツクの海岸線を走り、鬼志別、南稚内と続きました。
道産子の自分も、機会があれば乗ってみたかったのですが、果たせませんでした。
道北には親戚も友人もいなくて、訪ねるチャンスもなかったのが本当のところです。
今回、念願かなって、このエリアを旅行しましたが、ここは既に廃線となっていました。
四半世紀以上も過ぎてしまった今となっては、逆に道路が発達、充実しております。
天北線時刻表(廃線一年前)はこちらから |
道北は、穏やかな丘陵地帯が特長的で、そこに国道や道道が展開されています。
そのせいか、カーブも揺るやかだし、直線路が長く続き、自動車の運転こそ楽しい。
実際、冬の雪道だと、緩やかなカーブは、さほどスピードも落とさずに済みます。
自宅から出発できて、季節に左右されずに、自動車の移動が便利になりました。
こうして、車の移動が楽チンと分かれば、鉄道旅客の減少に拍車がかかってしまう。
図らずも、天北線も最後の日を迎えたわけで、それは、平成5年5月1日でした。
一方、過疎化で人口も急激に減少し、周辺は五千人が住む自治体がマシな方。
辺鄙なところに運賃収入に期待しても無理な話で、逆に渡り鳥の数が多いくらい。
ここ浜頓別のクッチャロ湖は、季節が巡るとコハクチョウやカモの飛来地に変貌します。
その数、ハクチョウが数千羽、カモが数万羽と、一時でも人口を圧倒してしまうのだ。
ただ、渡り鳥の中継地ゆえに、羽を休めに立ち寄ることから、数が一定しませんな。
一方、渡り鳥が飛来していない間は、ただの汚い色をした水の変哲のない湖です。
さて、冒頭の写真は、札幌近郊の馬追運河で、白鳥の飛来でも知られています。
十年くらい前ですか、四月に帰郷した際、偶然通りかかって、白鳥を見かけました。
車を停めて眺めていましたが、上さんもかわいらしいのか、熱心に撮影していました。
その一コマを乗せてみましたが、これもやはり白鳥がいなければ、ただの河川でしょ。
大体、渡り鳥の立ち寄る湖沼は、流れが緩やかでないと、羽を休めないはずです。
こういった場所の水質は、淀みやすいのが普通で、茶色っぽい色をしていています。
一方、季節はずれに、渡り鳥の越冬地として有名な伊豆沼を訪ねたこともあります。
ラムサール条約に指定されたとはいえ、水質は日本国内でも最悪レベルなんだとか。
お世辞にもきれいな水とは言いにくいし、それでもラムサール条約の指定なのです。
このクッチャロ湖だって条約の指定ですが、渡り鳥に水質を説教するのは野暮だな。
というわけで、このクッチャロ湖は、北オホーツク道立自然公園の区域内にあります。
隣接するベニヤ原生花園の見ごろとは、季節がまったく重ならずに、年二回の四月と十月に羽を休める中継地として渡り鳥が舞い降り、その泣き声でかの地ににぎわいが戻るのであれば、人だろうが鳥だろうが、それもまた楽しからずやと思うのでした。
おまけ:
ゆるきゃら、スワットンがシュールだぜ |
街灯は、白鳥のステンドグラス付き |
グーグルドライブはこちらから 大きなマップ付き |
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