アメリカでは、肩に担いで聞いたみたい |
エアチェックは、英語のままで” Aircheck”ですが、FMチェックとも言っていました。
つまり、FMラジオ番組を録音して楽しむことですが、FM波は音質がいいからです。
AM波のラジオですと、音は雑音だらけのモノラルだし、他局の番組と混信もします。
だから、FMでステレオ放送の音楽番組を聴くのは、当時の若者には当り前でした。
気に入ったアーティストが番組で放送されると、カセットテープに録音しておくのです。
ラジカセは録音・再生が手軽ですから、当時の若者には日課みたいなものでした。
正式にはラジオカセットレコーダーといいますが、今の若者は使ってもいないでしょう。
要は、カセットテープの録音再生機に、ラジオチューナーを内蔵するオーディオ機器。
しかも、スピーカー付きなので、そのままに音楽鑑賞のできる便利なアイテムでした。
いわゆる、オールインワン型の製品になる分けで、現代に当てはめればスマホかな。
ただ、テープを再生する機構とスピーカーを内臓する分、図体はかなりかさばります。
とても、携行する代物ではありませんが、写真の通り肩に担いで聞いていたみたい。
このため、後年、カセットテープを再生するだけの小型なウオークマンも現れました。
ステレオイヤフォンで聞くのですが、機能的には携帯の先駆けとも言えるでしょうか。
こういった製品は、見かけるのが難しくなりましたが、家庭のどこかに眠っているはず。
半世紀の間に、身の回りのオーディオ機器化は、めまぐるしく進歩してしまいました。
こんな書籍が古書店に! |
だから、エアチェックを書き出しても、これに関わる機器を説明しなければなりません。
しかも、今や家庭にはラジオのあることすら珍しくなり、番組を聴かないかもしれない。
電波の届きにくい家屋が増えたせいもありますが、なおさら説明が難しくなりました。
それで、当時は、FMの音楽番組をエアチェックで録音しても、合法で安上がりです。
カセットテープも音質が向上して、音的にも満足できましたので、CDは買いません。
FM情報誌も販売されて、それを参考にエアチェックすることが流行っていたものです。
一方、番組表で楽曲の編成を事前に告知しないような番組が、増え始めました。
電撃テレフォンジョッキーを中心とするリクエストでは、何がかかるか分かりません。
加えて、楽曲にディスクジョッキーの曲紹介をかぶせられては、たまったものじゃない。
その内、ネットで楽曲をダウンロードする方が便利になり、エアチェックは自然消滅。
まあ、多くのFM情報誌も、今世紀に入ってから、廃刊や休刊を余儀なくされました。
そんな世の移り変わりを見て来ましたが、自分には姿を変えたエアチェックがあります。
それは、ユーチューブでアップロードされた楽曲を、レコーディングすることなんだ。
はっきり言っておきますけど、音楽データをダウンロードする分けではありません。
ダウンロードもプロテクトの掛かったデータが多くなり、ここはアナログに頼ります。
つまり、パソコン二台を使い、ユーチューブを再生させながら、他方で録音する方式。
デジタルではなくて、楽曲の再生・録音をアナログに依存して行う方式なのですわ。
再生している間は、音楽を聞きながら録音していることになり、今も昔も変わらない。
だから、レトロなおじさんには、エアチェックでなくて”ようつべちぇっく”になるのです。
ただ、温故知新として、MP3ファイルで録音するので、スマホやタブレットでもOK。
イラスト上のソフトウエアをインストールしますが、ウインドウ10ではダメかと思います。
コントロールパネルのサウンド項目が、極端に省略されたのでレベル調整がしづらい。
ラインインとアウトの出力レベルを調整しながら、音を歪ませないように加減します。
なので、自分はバージョンアップをしなかったウインドウズ7で、録音を行っています。
というわけで、スキー旅行のドライブ中に再生する音楽ファイルをコレクション中です。
たとえば、女優の高岡早紀がアイドル歌手時代に残した”眠れる森の美女”は、かの加藤和彦が作曲した佳曲ですし、忌野清志朗が参加した音楽ユニット、HISではメンバーの演歌歌手・坂本冬美が歌った、”夜空の誓い”を清志朗さんとデュエットするのですが、こぶしの利いた歌い方が妙に印象的だったりして、これでスキー旅行で音楽を楽しめる幅も広まるものだと、この三連休で作業し続ける自分がいるのでした。
おまけ:
石川セリ「遠い海の記憶」もいいなあ。
NHK少年ドラマシリーズ(原作:新田次郎)、「つぶやき岩の秘密」主題歌
四十代で彼岸に渡ってしまったのは、実に惜しいなあ。
松原みき 「真夜中のドア -Stay with me-」
こんな記事を書いている御仁もおりました
「Youtubeの時代」
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