今年の夏休みが特にそうで、北海道に着いたら降水確率が急変なんだ。
晴れだったのが曇りと悪くなり、降水確率も40%に下降するのが曲者。
観光地を歩き回るのに、傘を指すのも難儀な話で、判断に迷いました。
特に、知床五湖などは歩き出せば、最低でも一時間は外にいるんだな。
こうなると、お天気の様子を見ながら、急きょ、プランを変えたりしました。
そんな時、旅行中、雨の日になれば、アウトドアからインドアへ変更します。
旅先の近場に博物館や美術館でもあれば、それもまた旅の楽しみです。
まあ、今秋の夏休み旅行でも、予定をとっかえひっかえして訪れました。
それで、斜里町に北のアルプ美術館があったのですが、休館日で残念。
山の文芸誌「アルプ」を中心に文藝資料・美術品が展示されています。
中でも、建物に由緒があって、三井農林が残した旧従業員寮なんだ。
この会社は、山林経営が中心でしたが、酪農や乳製品生産もしました。
農場が閉じられてから、かなり年月が経ちますが、建物は見たかったな。
何れ日を改めて、道東を旅する時もあるでしょうし、次の機会としますか。
そこから、翌日に訪れたのは、網走の北海道立北方民族博物館です。
ここで分かったのは、定義としてアイヌ民族は南限の地に住んでいたこと。
要するに、北海道が最も緯度が低い場所に位置しますが、気候は寒冷。
他の地域では、トナカイの牧畜が行われたみたいだけど、狩猟採集だけ。
やっとこざ、北海道と命名されて開拓が始まって、百五十年に満たない。
だから、近代農業で開拓が始まるまで、人々の生活は向上しなかった。
和人だって、渡島半島の南部にへばりついて住んでいたぐらいですから。
まあ、そんなことを思いつつ、民族衣装を見たり収集動画を視聴しました。
面白いのは、どの民族かは忘れたけど、寝る時は裸だったのを知りました。
毛皮で作られた防寒の着衣を脱いで、寝具代りにして家族が寝ます。
川の字になって肌を寄せ合いながら寝ているので、体温で温まり合うのか。
普段の生活で厳しい寒さに順応しているとは思いましたが、驚きました。
他には、子供達の素朴な玩具が可愛くて、弓矢とかままごとの道具とか。
どんなに気候が厳しくても、そこに人々の生活が存在したのを感じますな。
それで、スキーの原型みたいな移動手段の用具も展示されていました。
北ユーラシアの狩猟、漁撈民やトナカイ飼育民も利用していたようです。
人間の考えることは同じですが、内地の和人はかんじき止まりだったんだ。
多分、日本は湿った雪が多くて、スキーの滑る感覚が無かったのだろう。
というわけで、オホーツク海から北極海を中心とした展示物は日本唯一。
旅先で思わぬ雨に打たれても、一味違った観光を楽しめるのであれば、それもまた一興であり、北海道と言う北方の地にふさわしい展示博物館であるのなら、なおさら旅の興趣をそそるのではと思ったのでありました。
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