たざわ湖スキー場のHPから |
晴れた日には、遠くに田沢湖を望むことのできる借景がウリのゲレンデです。
田沢湖は、水深が非常に深いので、湖面は冬になっても氷結しないといいます。
このため、満面とたたえたブルーの湖水が景色としても美しいのだ。
ただ、日本海側の東北は秋田県ですから、あいにく雪の日数が多い。
年間で120日と多く、北海道、青森に続いて、全国で三位でした。
これは、スキー場の営業期間中、ほぼ毎日が降雪だということでしょうな。
これだけ多いと、スキーシーズン中に晴天になれば、かなり珍しいと思います。
なので、もし晴れ間に恵まれて、湖への眺望に恵まれたのなら幸運なんだ。
自分の滑った時、確かに晴れたと思うし、湖がきれいに見えた記憶もあります。
それが、良く覚えていなかったのですが、ホームページを見て思い出しました。
あの頃は、周りの景色には目もくれずに、滑るだけが楽しみだったのかもなあ。
もう少し、田沢湖の情報を仕入れておけばと、今になって悔やんでおります。
平成5年1月1日滑走 |
まあ、そんなたざわ湖スキー場ですが、秋田県が経営するゲレンデなのです。
ちゃんと、そのゲレンデ運営のためにスキー条例が、施行されておりました。
沿革は平成18年の施行ですが、条文は全体で14条からなっています。
それで、第一条の設置目的が、とてもお堅いので紹介しておきましょう。
スポーツ及び観光レクリエーション活動の振興を図り、もって県民の健康の増進及び観光の振興に資するため、秋田県田沢湖スキー場(以下「スキー場」という。)を仙北市田沢湖生保内字下高野七十三番地の二に設置する。
それで、県が運営するゲレンデは、群馬の宝台樹スキー場ぐらいしか知らない。
それより下部の自治体では、市町村の運営が、かなり見受けられるんだけどね。
このスキー条例ですが、以前、昭和村営スキー場の記事で触れておきました。
簡単ですが説明してありますので、もしよろしかったら記事をご訪問ください。
さて、県営ですから、町村レベルのリフト一本と違って、規模はかなり大きい。
昭和46年にオープンしましたが、第26回冬季国体大会に会わせたものです。
大回転競技の開催地ですが、当時の記録フィルムがユーチューブで見られます。
アーカイブされた県政ニュースらしいのですが、競技の実況風景もあります。
PDFで中身も見てね |
つまり、冬季国体のために準備・開設されたスキー場ゆえ、県営だったのです。
しかも、秋田駒ケ岳の山麓にあるゲレンデなので、冬場のスポーツ観光でしょ。
田沢湖に加えて近隣の温泉も有名で、大いに期待されたゲレンデだったんだな。
ところで、この田沢湖以外に湖水を望めるスキー場は、全国に意外とあります。
① 網走湖(冬季氷結)→ 網走レークビュースキー場(北海道)
② 阿寒湖(冬季氷結)→ 国設阿寒湖畔スキー場(北海道)
③ 屈斜路湖(不凍湖)→ 津別スキー場(残念、廃止)
④ 洞爺湖(不凍湖)→ ルスツリゾートスキー場(Mt.イゾラ山頂)
⑤ 猪苗代湖(不凍湖)→ 猪苗代スキー場・猪苗代リゾートスキー場
アルツ磐梯スキー場
⑥ 湯ノ湖(冬季氷結)→ 日光湯元スキー場
⑦ 青木湖(冬季、氷結)→ さのさかスキー場
⑧ 中綱湖(冬季、氷結)→ 鹿島槍スキー場
⑨ 野尻湖(冬季、ほぼ氷結)→ 妙高杉ノ原スキー場
⑩ びわ湖(不凍湖)→ びわ湖バレイスキー場・箱館山スキー場
この場合、天然の湖沼に絞リ込んで探し出し、ダム人造湖は割愛しました。
ただ、奥只見丸山スキー場の奥只見湖(不凍湖)も、景観はすばらしい。
なので番外として挙げますが、冬でも凍らない湖だと湖面が美しいのです。
湖の大きさではびわ湖が一番ですが、見晴らしだと海みたいな感じもします。
このため、内陸の淡水湖で広さと美しさを感じるのは、猪苗代湖でしょうか。
田沢湖も冒頭の写真のように美しいのですが、小ぶりなのが惜しいところ。
それでも、晴れた日に拝める湖の借景は、値千金なのは間違いありません。
というわけで、日本では湖に向かって滑るゲレンデが、多いのでありました。
いかんせん、ゲレンデには積雪がどうしても不可欠で、それゆえ、雪の降る日はとても大事には違いないのですが、たまに晴れ間がのぞくと、滑りに来ていることを忘れてしまうくらい景色に見入ってしまうスキー場もあるわけでして、この田沢湖にしても、この借景があるからこそ、開発する場所を決めたのだろうと、思ったのでした。
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