2022年4月6日水曜日

古い録音でも、往年の名女流バイオリニスト聞き比べをすると、演奏スタイルの違いもあって、なかなかに面白い ー ジョコンダ・デ・ヴィート(イタリア)

Gioconda de Vito(1907 - 1994)
    
ユーチューブでクラシック鑑賞が楽しみになりましたが、それは復刻版の音質。
単純に、モノラルLPとかSPレコードを再生した音を聞くと一度きりになるな。

だって、もっさりしてクリアな再生が望めないのですが、最近は変わりました。
マスターテープのアナログ音源をデジタルデータ化する作業で、音質も向上だ。

動画説明ですと、VSR(Vintage Sound Restoration)で復刻したとあります。
これがちんぷんかんぷんで良く分かりませんが、とにかくクリアな音に変貌だ。

まあ、引き下がる分けにもいかないので、調べれば”SUPER AUDIO CD”もある。
これは、通常、1秒間に記録する音の周波数を大きくした高音質の再現らしい。

記録できる音が広帯域なだけ、音をよくつかんでいるという意味なのでしょう。
普通のCDより音に奥行きや深みを感じるようですが、こちらはビンテージ音源。

ただ、1950年代はモノラル録音でも磁気テープでマスタ-音源が取られている。
往年の金属原盤にダイレクトで刻み込むカッティングより、かなり上等なんだ。

こうして、音源からノイズを除去したりすると、あーら、不思議と聞けますな。
このジョコンダ・デ・ヴィートさんも、高音質復刻でブラームス弾きの再現だ。

ユーチューブで聞いていると、1951年の録音とは思えないほど音が素晴らしい。
往年の名女性バイオリニストが、まるで現代によみがえったような気がします。

イタリア出身だから明るく艶やかな音と思われますが、それだけではないんだ。
内省的で精緻な響きもあり、ブラームスのバイオリン協奏曲は聴きごたえあり。

しかも、モノラル録音の音源が、かなり残っていてユーチューブにもアップだ。
指揮者もすごく、フルトヴェングラー、フリッチャイ、オイゲン・ヨッフム等。


こちらも録音が古いとはいえ、デジタルマスタリングのおかげで聞きほれます。
指揮も、ベートーベン交響曲全集で有名な、イッセルシュテットが振っていた。

凄いぜーと思いながら、これがユーチューブで鑑賞できてしまうのが有難いな。
こうして、ブラームスの協奏曲を聞いて、発見したのはヨハンナ・マルツィだ。

   
というわけで、音源が古くとも高解像度、高音質で復刻した名演奏は極上の味。

こうして、ブラームスのバイオリン協奏曲ばかりを聞いていても、クリアな音で復刻して来れば、ソリストの解釈や演奏スタイルがはっきりと違っているのも分かりまして、ユーチューブがあるから手軽に往年のソリストの名演奏を鑑賞できるのは、有難いことだと思ったのでした。



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