2015年2月5日木曜日

マタギの里は、僻地診療医をいじりまわす因習の地なのか - 阿仁スキー場(北秋田市営森吉山阿仁スキー場)(秋田県)

平成3年12月30日滑走

特にこのゲレンデが僻地医療と関係していることはなく、地域のトピックなのです。
しかも、事態の起こった自治体は隣村で、上小阿仁村ですからこじつけっぽい。

でも、スキー場のある阿仁と地名が似ており、どうしても思い出してしまいました。
この村は、人口が二千人台と過疎化も典型的に進んで、限界集落だらけです。

ここには、村で唯一の医療機関である上小阿仁村国保診療所がありました。
でも、平成20年以降、五年未満で所長医師五人が辞めることになったのです。

これは、住民がよそ者の医師をいじめ抜いたのではと、ネットでも噂になりました。
ウイキペディアで読みますと、この原因をムラ社会の閉鎖性にしている印象です。

事例① 昼食をとる時間がなく、診療所内で食事をしようとパンを買った。
 → その時、「患者を待たせておいて買い物か」と住人に責められる。

事例② 年間休日18日。土日や祝日も村内回り、お盆期間も診療を続けた。
 → しかし、盆明けの8月17日を休診にすると批判された。
   その理由は、「平日なのに休むとは一体何を考えているんだ」

事例③ 診療所向かいの自宅に「急患にすぐに対応できるように」と、発案。
 → センサー式照明を設置費用・電力費用を自費で設置した。
    ところが、「税金の無駄使いをしている」と苦情を言った住人がいた。

事例④ 自宅に嫌がらせのビラがまかれた。

事例⑤ 辞めていった医師の中には、村の広報紙に村人の対応について苦言。
 → しかし、何も改善されなかった。

ここまで書かれながら、村役場は事実無根だと削除の依頼もしていないのです。
と言うことは、住民には、このような性根の卑しい偏屈者がいるのかもしれません。

しかも、男尊女卑の激しい地域らしく、辞職した中には女医さんも含まれます。
それに医師の年収は二千万円だったとかで、妬まれる要素が無いわけでもない。

村民の収入が平均143万円では、やっかむ人が出てもしかたが無いでしょう。
これといった産業も無く、せいぜいマタギの里が観光客の誘致になるぐらいです。

スキー場のマスコット
やはり、クマさんがメインキャラ

何だかやるせない話ですが、スキー場は山一つ超えた場所で関係がありません。
滑った当時は阿仁町でして、ここにもマタギの里があったにせよ、別物なのです。

何でも、鎌倉末期に発見された阿仁鉱山は、金、銀、銅の採掘で栄たそうです。
明治期になり、外国人の鉱山技師も滞在しており、中央との交流もありました。

ただ、昭和53年にこの鉱山が閉山してしまうと、頼るべき産業もなくなってしまう。
残されたのは、奥深いブナ林の森吉山ですが、ここは観光に頼るしかありません。

この山ですが、地元から「秋田山」と呼ばれていて、知る人ぞ知る山塊なのです。
花の百名山にも選ばれたほどで、夏になると高山植物も一斉に咲き乱れます。

紅葉も美しいし、豪雪地帯の冬ですから、豊富な積雪も樹氷も期待できます。
しかも、地形図を見てもお分かりの通り、山頂へは穏やかな稜線が多いのです。

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こうなれば、リゾートのスキー場を作ろうとするのは自明の理にも見えますね。
あの頃はバブル景気にスキーブームで、しっかりとコクドさんが投資してくれました。

と言うわけで、オープンはスキーブームの真っ最中、昭和62年になりました。
ゴンドラも全長3.5キロと非常に長くて、林間コースを優雅に滑るのが楽しい。

シルキースノーのスロープですから、摩擦も少なくて引っかかることもありません。
これほどのゲレンデが、この時期まで開発されなかったのが、不思議なくらいです。

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ただ、当時は交通のアクセスが悪くて、オープンが遅れたのもこれが原因でしょう。
今は秋田能代空港も開かれたし、秋田自動車道も開通して便利になりました。

こうしてみると、かなり交通の機動性が上がったような感じなので、お隣の森吉スキー場が閉鎖された現在は、この地区にある唯一の大型スキー場として、今後も活躍を続けてもらいたいと、思うのでした。


おまけ:
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