ゆるキャラ、ブルピー |
ブルピーさんは、ブルーポピーの妖精で、ここ幌延町から誕生したゆるキャラです。
ポピーとは言っていますが、本当はケシの仲間で、ヒマラヤの高山帯で咲きます。
このため、インドと中国に挟まれた小国のブータンでは、国の花として定めました。
この国は、ヒマラヤ地方にある内陸国ですが、標高百メーターの場所もあります。
そして、国土は、こうした低地から山岳地の標高七千メーターまで競りあがります。
国土は険しい、急峻な険しい谷で形作られ、平均で標高二千メーターでしょうか。
人々は、これぐらいの標高に住むようですが、このポピーは、もっと高地で咲きます。
標高三千~五千メーターの高山帯だそうで、富士山の頂上で咲く感じなのです。
当然、日本で自生できる環境はないので、人の手で栽培されるようになりました。
まあ、北海道の北緯45度くらいまで北上すれば、気候的に似通って来るでしょう。
だって、幌延町の年平均気温は、大体摂氏6℃だから、冷涼なんてもんじゃない。
ブータンの首都、ティンプーだって、年平均で15度だから、幌延は寒いのですわ。
メコノプシス・ホリデュラ(Meconopsis horridula) |
つまり、かの地で標高三千メーターを超える気候は、道北に似通っているのかも。
だから、開花に成功した思いますが、内地(本州)でも栽培していると聞きました。
それが、植物園だったり、花卉栽培の農園だったりと、育成は難しい感じがします。
やはり、冷涼な気候の植物は、同じような気候条件下の土地柄こそ、ふさわしい。
こうして、幌延町は、トナカイ観光牧場のガーデンに三千株のポピーを植えました。
開花時期の六月から七月にかけて、一面ブルーの花畑を見ることがてきますよ。
トナカイ牧場だけですと、少し興趣も少ないような気もしますが、この花は美しい。
道北だと、五~六月に見られるシバザクラのお花畑に続いて、見られるわけです。
もちろん、道北でもサクラは咲くわけでして、ソメイヨシノも植樹されたりしています。
ただ、中心はエゾヤマザクラで、やや濃い目のピンクですが、花見の名所は少ない。
旭川以北になると、五月中旬以降が満開になり、他の花だって黙っておりません。
これから来る短い夏の季節を惜しむかのように、一斉に花々が咲き始めるのです。
なので、桜の希少価値は薄れ、現地の住民は、あまり花見しないんじゃないのか。
だから、北海道の冷涼な気候には、このような、原色の花が似合うと思うのですわ。
エゾカンゾウ |
他方、この幌別のサロベツ原野ではエゾカンゾウが咲き出し、お花畑に変わります。
こうなれば、サクラで花見を楽しむ風情より、カラフルな花々の方が美しいでしょう。
ところで、世界の国の花では、バラ、チューリップ、ハス・スイレンがベスト3でした。
この他、ヤシの木やオリーブの木のように、まるで農作物と勘違いした国もあります。
スロバキア ・ ジャガイモ
スロベニア ・ コムギ
カンボジア ・ イネ
まあ、ジャガイモは、白やピンクの花弁が意外にきれいで、畑もお花畑みたいです。
でも、小麦や稲は自家受粉をするので、昆虫に花粉を運んでもらう必要もない。
だから、花に見えないほど地味に退化してしまったのでしょうが、これが国花なんだ。
というわけで、近くの遠別町では、特A米の”ななつぼし”が、収穫されるのでした。
北海道には、熱帯が起源のイネも、砂漠のような乾燥地帯でも広く栽培されるコムギも、アンデス山脈の高山地帯が起源のジャガイモも広く栽培されており、加えて標高五千メーターのブルーポピーまで咲いているのですから、なんて可能性を秘めたミラクルな大地なんだと、思ってしまったのでした。
おまけ:
ホロベーだってさ トナカイ観光牧場のゆるキャラ |
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