山形では、スーパーの店頭でも並んで売られているという郷土の山菜なのです。
なぜ、「ひょう」と言うのか調べましたが、はっきりとはしなくて謎の野菜名。
もっとも、和名ではスベリヒユという植物名で、漢方の生薬にもなっています。
でも、雑草の扱いで日本全国に分布しているのに、なぜか山形だけで食べるの。
TV番組「秘密のケンミンショー」では、山形県民は雑草を食べていると紹介。
面白おかしく取り上げられて全国的に有名になりましたが、地元は気にしない。
まあ、県内でも内陸部、特に江戸時代、上杉家の領地だった置賜地方が一般的
この他、内陸の村山地方でも食べられるようですが、庄内地方は食べないかも。
なぜ食べるようになったのか、それは江戸時代の飢饉が発端だったということ。
当時、米沢藩の上杉鷹山公は、藩の財政を建て直した名君として知られますな。
借金の返済で窮乏していたのに、飢饉が起きても餓死者を一人も出さなかった。
それは、その時に備えて食べられる草や木の芽の調べ上げて、本を作りました。
その名は「かてもの」で漢字に表すと糧物だろうけど、そこに”ひょう”もある。
だから、米沢の人にとって食生活になくてはならない食材になったのだろうな。
まあ、垣根や道端に生えている雑草と口悪く馬鹿にされますが、漢方の生薬だ。
しかも、オメガ3脂肪酸を含んでおり、体内で作ることのできない成分だとか。
食品から摂取する必要もあって、EPAやDHAも同じだからサプリメントよ。
それで、冒頭の写真は、工事現場で繁茂する黄色い花を見かけて撮影したんだ。
地べたを這うように葉と茎が広がっていましたが、他にも見つけた植物がある。
それは、スズメノエンドウという地味なマメ科の植物で、花がやたらと小さい。
カラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)は赤い花で、それなりに目立つんだけど。
しかも、種を付ける鞘も小さすぎで、つるがなければマメ科とは思えないほど。
というわけで、今一度調べなおすと、佐渡や沖縄でも食べられているのだとか。
佐渡では、方言でスベりビョウといって、山形のヒョウに通じるものがあり、「暑気に食べれば暑気を去る」と伝えられるほど滋養強壮の食べ物と言われており、同様に沖縄ではニンブトゥカーといって、夏場に出回る葉野菜として重宝されているほどですので、たかが、されどの野菜であると認定したくなった自分がいるのでした。
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