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| 左は雌阿寒岳、右は阿寒富士 |
三十代に突入する前、自分の体力を確かめたくて、北海道へ山登りをしました。
あの頃は仙台近郊の工場に勤めていて、車に乗ってフェリーで出発できました。
到着地は苫小牧ですが、そこから夕張岳を皮切りに山々目指して登ったのです。
夏休みは、平日と前後の土日を加えて九日間で、旅程は次の通りになりました。
夕張岳(標高 1,668m)
十勝岳(標高 2,077m)
剣山(つるぎさん、標高 1,205m)
雌阿寒岳(標高1,499m)
斜里岳(標高1,547m)
旭岳(標高2,291m)
南暑寒別岳(標高1,296m)
羊蹄山(標高1,898m)
良く登ったと思いますが、一人で車を運転して、道央・道東・道北と移動した。
一日一山の目標も達成しましたが、右膝がおかしくなるなど体の負担は大きい。
後年、還暦以降に膝の関節痛が発生して、サポーターが欠かせなくなりました。
でも、今の年齢でこれほどの登山ができるほど、体力があるとは思えないのだ。
だから、体力のある内にできたからこそ、これ以降は登山が趣味になりました。
それで、雌阿寒岳へは、ユースホステルを併設する野中温泉から登ったのです。
宿で登山口を確認すると、イギリス人の青年と一緒に登るように頼まれました。
当時は英会話学校に通っており、少しは英会話ができたので見込まれたらしい。
途中、登り疲れを紛らわせたくて、英語でお喋りをしつつ、無事、山頂に立つ。
山頂で噴煙の立ち上る火口を説明しようとしたのですが、単語が思い出せない。
この英語が思い出せず、マウンテンマウスと説明して笑われてしまった思い出。
アポロ宇宙船も月に到達して、クレーターの言葉は既に日本語に入っています。
なのに、疲れて思い出せなかったという苦い思い出ですが、現在は立入禁止だ。
七合目より登山道への立ち入りが禁止されており、登山口で注意喚起を掲出中。
噴火警戒レベル2の引き上げですが、阿寒湖畔からも噴煙が見えるほどでした。
というわけで、オンネトウ湖畔から阿寒富士と揃って絶景の写真が撮れました。
今回、野本温泉は永らく休館の後、解体されて跡形もなくなっており、登山口駐車場しか残っていなかったのですが、付近の山々と湖は、昔のままに悠久の姿をとどめており、活発な噴火活動で山麓の農家に被害が及ばないようにと、懸念する自分なのでした。








