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このスキー場へ行く途中に、不気味な光景に出くわします。
廃墟となった集合アパートが林立する地域を抜けていくのです。
この辺り、 遠まわしにカーブを描きながら道路は高度を上げていきます。
周辺は草木も生えていないようで、荒涼感がいっそうつのります。
観光がメインの八幡平アスピーデラインなのに、何か変です。
怪しい雰囲気がただよう中、 滑ったらすっかり忘れてしまいました。
平成3年4月29日滑走 |
後年、思い出したのですが、それは夏場に出かけたときです。
ここは、十和田八幡平国立公園の観光地です。
公明な温泉地も多く、泊りがけで出かけた時のことでした。
同じように近くを通ったのですが、 夏場でも寂寥感が漂っています。
帰宅してから、 あの廃墟は一体なんだったのか気になって調べてみました。
分かったのは、東洋一といわれた松尾硫黄鉱山の跡地です。
最盛期には、一万五千人近くもの人々が住んでいたとか。
ただ、 輸入品や石油精製代替品に押されて経営が行き詰ってしまう。
結局、昭和47年の1972年には閉山してしまいました。
しかし、話はこれだけでは終わらず、公害問題が残りました。
それは、廃鉱から流出する強酸性の鉱毒水です。
この中和処理に、なんと年間数億円以上の金が掛かっています。
八幡平有料道路(秋田側) |
なんともなんとも、厄介な負の遺産が相続されてしまいました。
そんなことも露知らずに滑ったのですが、 未だにあの廃墟は忘れられません。
と言うわけで、 このゴーストタウンは廃墟マニアの名所なのだそうです。
今や、このキー場は閉鎖されてしまいましたが、 近くにも良いスキー場があります。
もし興味があるのなら、滑りに行った後、 是非お立ち寄りくださいとお勧めしたくなるのでした。
おまけ:クリックしてみてください!
八幡平ユースホステル
松尾鉱山
松尾鉱山(八幡平中腹に残る不気味な廃墟アパート群)
旧松尾鉱山坑廃水の中和処理を考える
八幡平有料道路(裏面、秋田側)
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