2016年8月24日水曜日

エゾオオカミは絶滅したんだけど、ヒグマはしぶとく蝦夷地で生き残っているのがエライ - ヒグマ生息地(北海道全域)

ヒグマ注意の看板

これだけ凶暴な熊の看板を見てしまえば、踏み込むのを躊躇したくなるものです。
ここは北海道で、生息するのはヒグマなので、本州のツキノワグマとは異なります。

とにかくどでかくて、後ろ足だけで立ち上がると3メーターぐらいになる巨大さです。
体重も三百キロは軽く超えてしまいますので、襲われたらひとたまりもないでしょう。

ていうか、ヒグマ自身はひどく警戒心のある動物なので、敢えて人を避けようとします。
逆に、出会い頭にばったり会ったら、驚いて防御反応で、襲われるかもしれません。

ただ、雑食性なので肉食ではないため、人を食料として襲う可能性は、低いのです。
山野で出会わないのに越したことはなく、北海道民だって動物園で眺めるぐらい。

自分も道産子ですが、有名な登別温泉クマ牧場で見たぐらいで、野生はありません。
それでも、札幌の都会に居ても、小学校の授業で、十分注意するように教わりました。

だって、札幌市内でも郊外の山中へ出かければ、そこはもうヒグマの生息地です。
住宅地に接近しながら、出没する地域も多く、学校で注意するのは当たり前なのか。

出会えば命がないものと思えと言われてきたので、恐怖心の刷り込みだけは大きい。
さて、冒頭の看板は、道北の美深町にある松山湿原へ行った時に、見かけました。

熊よけの鐘も、湿原までの登山道と山頂部の湿原遊歩道入り口に置かれています。
叩くとかなり大きな音がして、先に入山した人が打ち鳴らした音も、聞こえてきました。

こうなると、何だか恐ろしくなっても来ますが、個人用の鈴もちゃんと携帯しています。
やっぱり、目撃するだけでも怖いと思いましたので、これだけの備えはするものです。

ヒグマに注意のパンフレット
グーグルドライブはこちらから


まあ、人口密度の希薄な道北や道東では、ヒグマに豊かな生息環境が残っています。
つまり、未開の原野や山林を、我がもの顔で歩き回るのは、ヒグマのほうだということ。

こうした地域では、人の方が、ヒグマに遠慮して暮らさねばならないのかも知れない。
なので、北海道も開拓が進んだ頃には、人が多数襲われる陰惨な事故が起きました。

たった一匹の熊が、死者七名、負傷者三名の被害をもたらしたのが、三毛別熊事件
場所は、留萌管内の苫前町三毛別と言う集落で、去年が百年目の追悼になりました。

事件の影響か、集落は程なく無人の地に果てましたが、慰霊碑が建立されています。
しかも、事件当時を模した粗末な家屋と、巨大なヒグマの張りぼてまで存在する始末。

これを見に行くことはないと思いまして、上さんをだましにだまして、行ってみました。
上さんも、そんな身の毛もよだつ事件現場へ、好奇心で訪ねるのは、不謹慎らしい。

三毛別事件再現家屋とクマ

自分的には、一世紀近くも経て、人の記憶も風化して、過去の話になってしまった。
バチ当りにならないだろうと思って行ってみましたが、ご当地はなぜか雰囲気が暗い。

舗装道路の終点から、砂利道を運転してたどり着きましたが、観光客などおりません。
寂しさも募る、特別な観光地と思いつつ、写真を撮ったり、家屋を見学したりしました。

というわけで、三毛別の小屋までに至る道路は、ベアロードと名づけられていました。
北海道ですから、作付け面積の規模も大きく、そんな大規模農家が点在する中、道路沿いのご家庭では、クマさんの可愛いイラストなどを自主的に看板を立てていたりして、微笑ましいものがあったのですが、過去の惨劇とは間逆なイメージだけが、実に印象に残った訪問になったのでした。


おまけ:
こ投稿は、数年前に三毛別事件現場を訪問した時の思い出を加えて、書いてみたものです。


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