ここが日本とは思えないよ |
焼尻島の人口は、二百人、犬は三匹、猫は五十匹と多め、だけどめん羊は五百頭。
なんと人口の二倍以上で、毎年、二百頭を出荷しても、人口、いや羊口は減らない。
その割りに人間さまは、島の暮らしに見切りをつけたのか、減りつつあります。
一応、国定公園の観光地なので、宿泊先も必要だから、無人島にはならないはず。
でも、この先、先細りの印象は否めないので、ネコちゃんはどうするのでしょうか。
牧羊の他に、主な産業は漁業ですから、しぶとくおすそ分けで暮らすかもしれない。
一方、南米沖の英領フォークランド諸島に、振る舞いの優雅な猫さん達がいます。
英国貴族の末裔が移り住んだかのように、現地では、ネコの切手も発行されました。
まあ、そんな話が、折に触れて週刊誌などのグラビア記事で紹介されて来ました。
片や、ワンコは三匹ですから、島に警察沙汰などあろうはずもなく、番犬は不要。
フォークランドのネコは、アシカさんと仲良し? |
まあ、自分が、この焼尻島に渡った時は、ネコちゃんはあまり見かけませんでした。
代りに、貧相な雑種の駄犬が、バックパックを背負ったおじさんに吠え掛かります。
変な旅人が島へ来たぐらいに、訝しがったのかも知れず、こんな記憶が新しい。
港に着いて、市街からキャンプ場を先ず目指しましたが、どこにも羊はおりません。
ところで、サフォーク種の羊なら、アニメの”ひつじのショーン”を思い出しました。
好奇心が旺盛で頭の回転も速いのに、思いついたアイデアは軽率短慮なのだ。
失敗するドタバタアニメの典型ともいえますが、Mr.ビーンの動物版にも思えます。
そんな、愛らしいキャラのひつじさんが、この焼尻で人様より多く住んでおります。
他方、フォークランド諸島は、優雅なネコ達に、羊が六十万頭も飼われております。
しかも、新潟県ほどの面積に三千人しか住んでいないので、過疎なのは瓜二つ。
まるで、焼尻と、そっくりな環境ですが、先輩格なのがこのフォークランド諸島です。
犬が三匹より多いかどうかは分かりませんが、海鳥の生育地で有名なのもそっくり。
ペンギンが百万頭の繁殖地なら、隣の天売島は、オロロン鳥(ウミガラス)のねぐら。
国内唯一の繁殖地ですが、ハシブトウミガラスやオオセグロカモメの天敵が増加中。
最近、ようやく保護の成果が出たのか、飛来数も三十羽を超えたのがうれしい。
百万頭に比べれば微々たるものですが、この他、ウトウやケイマフリも飛来します。
ところで、この焼尻島の羊さんたちは、萌州ファームさんの手で育成されています。
年間二百頭だけの出荷だけで肉質もよくて、ぜんぶ、札幌や首都圏への出荷です。
なので、地元の人もサフォーク祭りのイベントで食べられるのが、やっとらしいのだ。
島の中央を横切る「オンコ海道」を歩けば、道の両側、見渡せば牧草地でした。
ミネラル分をたっぷり含んだ潮風が吹けば、その栄養分が牧草に含まれています。
それを食べる羊さんは、ブルターニュのおいしいプレ・サレ肉と同じ環境で育ちます。
だから、萌州ファームさんも、日本のプレ・サレ、プレ・サレ焼尻と命名しました。
メェーメェーと声色で呼びかけますと、羊さんがこちらを向いてくれるのも面白い。
というわけで、なだらかな丘陵に広がる牧草地には、干し草のロールが転がります。
まるで、日本ではなくてスコットランドのようだと言われているそうですが、それだったら、離島のフォークランド諸島に瓜二つではないかと思いつつ、羽幌町長さんには、文化交流や親善を目的として、ぜひ姉妹都市ならぬ姉妹アイランドを締結してもらいたいと、思うのでした。
おまけ:
天売島から見た焼尻島、お皿をひっくり返したみたい |
TVドラマ編は、焼尻島が舞台なのだ |
リニューアルした白浜野営場まで歩くよ |
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