2017年2月6日月曜日

吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」をイエスでスマッシュアップしたら、楽曲の主張まで酷似していて驚いたぜ - Yes "Owner of a lonley heart" (その他)


上京して、上野駅に降り立った山岡少年には、それが東京の香りになりました。
今でも、ポップコーンのバターの匂いで、駅のことを鮮明に思い出すのだそうです。

兄弟の末っ子で貧しさから抜け出るにも、もはや上京して働くことしかありません。
中学を卒業してまもないある日、少年は、夜汽車で地元から出発したのでした。

それで、あの時はこの臭いを知らなかったけれど、しばらくして分かったんだって。
それほど、当時も都会と田舎のギャップが激しかったのですが、これが彼の出発点。

後年、歌手として成功を収めるヒット曲は、”俺ら東京さ行ぐだ”でフラッシュバック。
邦楽としては、方言丸出しの韻を踏んだラップテイストが斬新過ぎてヒットしました。

まあ、都会に憧れる田舎の若者をストレートに歌い上げますが、歌詞が真骨頂。
ざっくり言えば、自分の住んでる村は何もないから、上京するぞと渇望いたします。

リズムも小気味良く繰り出され、田舎の突拍子もない生活が笑いを誘いました。
それでも、しまいにゃ、東京に出ても牛を飼う、馬車を引く、山を買うと宣言する。

とどのつまり、田舎者の発想から抜け出せずに、自虐的なオチになり爆笑でした。
まあ、吉幾三の出身地の青森県金木町にしても、発表当時でそこまでひどくない。

現在は、合併で五所川原市になりましたが、馬鹿にするなと非難轟々になったとか。
曲名からしても訛りのままで、表記ゆれも激しくて、東北訛りで”行ぐだ”なのでした。

それで、ご本人は、ウイキペディアによると職業をラッパーとしても挙げられています。
しかも、演歌ヒップホップという分けのわからないジャンルに載っているもの凄さです。

これは、このヒットが貢献しているはずで、おちょくってパロディーにもしたくもなります。
このため、ネットのニコニコ動画サイトでは、この曲をネタにしたIKZOブームが発生。

元々あった曲のように、他の楽曲にラップを重ねた動画が、忽然と現れたのでした。
これは、既に八年前の話ですが、以降、作品はユーチューブに転載されたりします。

こういったオーバーダビングは、マッシュアップと呼ばれるみたいで、名づけ方も巧妙。
動詞”mash up”の”すり潰す”意味から造語したらしく、正に音の練り合わせなのだ。

以降、作品が続々と誕生して来ておりますが、自分のお気に入りはこの曲ですわ。
原曲は、プログレッシブロックの雄、イエスがヒットさせた”Owner of a lonely heart”。

   
これに本人のラップが挿入されているのですが、"がっ"という音のカットが秀逸です。
オリジナルもオーケストラルヒットのサンプリング音源も多用されますが、似通います。

つまり、これがヒントになり、マッシュアップになったのかも知れず、抱腹絶倒でした。
しかも、原曲の歌詞は、自分の思い通りにチャンレジしろと奮い立たせてくれます。

だから、時に挑戦者は孤独なものだという意味で、タイトルは”孤独な心の持ち主”。
一方、俺ら東京さ行ぐだも、東京へ出て来て牛を飼うやら、正に挑戦で締めくくります。

まあ、スマッシュアップの分、抱腹絶倒のパロディですが、チャレンジには違いない。
というわけで、ネット界隈で話題になったIKZOブームを周回遅れで取り上げました。

それというのも、スキー旅行のドライブ中に社内で聞きたい音楽を、ユーチューブからの曲探しを通じて、ひょんなことから見つけ出してきたのですが、改めてパロディー楽曲の質の高さに感銘した分けでもあり、吉幾三さん自身がこのマッシュアップに対して歓迎的で、どんな形であれ、歌が歌い継がれるのは良いことだと答えたのも、もっともなことだと思ったのでした。


おまけ:


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