2015年9月27日日曜日

標高千四百メーターに住む蛙だとしても、日本最高地点ではなかった - 八甲田山(青森県)

ロープウェイ乗車券(二十年前(右)にほぼ同じ)

八甲田山ロープウェイに乗って、すこし楽をしながら日帰り縦走をしました。
赤倉岳へ先ず登り、噴火口の稜線を歩いて、最高地点の大岳に達します。

そこから降り出して、仙人岱の湿原を経て、酸ヶ湯温泉のバス停で終えました。
休憩を取りながら、上さんの写真撮影に付き合いますが、時間が気がかりです。

ロープウェの始発に乗り損ねて二便目で上がったので、時間的なロスも出ました。
車のある山麓駅に戻りますが、午後三時ごろのバスを逃せば、二時間待ちです。

これは、何としても間に合わせようと、山頂からの下山が足早になってしまいました。
それでも、所々は景色のすばらしい場所もあり、思わず足を止めずに入られません。

それで、大岳山頂から下りだして、直下の南面にある、小ぶりな鏡沼に出会いました。
説明板によると、モリアオガエルの繁殖地だと説明があり、トンボが飛び交っています。

沼というよりは池に近い感じでしかなく、周囲は二三百メーターあるかないかでしょう。
標高にして千四百メーターと高山ですが、ここで蛙さんは冬眠で越冬するのでした。
 
 
冬の八甲田山は厳しくて、ひょっとして、十月に入れば冬眠してしまうかもしれません。
そして、残雪も融けて、池に水が満面とたたえる、翌年の五月末に起き出すのか。

一年の半分以上をほとんど動かずにじっと暮らし続けるというより、寝たままなのだ。
なんとも、厳しい自然環境の制約ゆえに、半生を土の中で終えるという物凄さです

ただ、帰宅して調べてみたら、ここは日本最高標高の繁殖地ではありませんでした。
なんと、上には上があって、群馬県芳ヶ平湿原は、標高千八百メーターの高所です。

緯度的には北緯37度で、八甲田山の北緯41度に比べると、かなり南下しています。
このため、標高四百メーター分だけ高度を高めても、蛙さんは暮らせるというのか。

一方、この芳ヶ平らは、この間、高層湿原としてラムサール条約にも登録されました。
どちらも暮らし向きの厳しさには変わりませんが、豊かな自然が未だ残されています。

そんなモリアオガエルの生息地も、ロープウェイがあるからこそできた山行でした。
この八甲田ロープウェイは、距離2.4キロ、標高差六百五十メーターを稼ぎます。
 
グーグルドライブはこちらから

これを徒歩にしたら、どれぐらい時間がかかるのでしょうか、よく分かりませんでした。
なぜなら、登山地図を見ても、出発の起点がどれも山頂駅からとなっているのです。

ここは国立公園内だし、自然保護の観点から、登山道は未開削なのかもしれない。
まあ、ロープウェイの空中散歩を楽しんでから、山行に挑戦したほうがいいのです。

それから、観光パンフでは、索道の両側にスキーの滑走コースが、記されています。
でも、ロープウェイから下を見下ろしても、整備されたゲレンデが見当たりません。

それで、グーグルマップを見たところ、ペアリフト付近ではコースが確認できました。
そして、そこの上部から刈り払われたような、幅の狭い筋もあるにはありました。

というわけで、このような細いコースでは、ロープウェイの乗車中に見出すのは困難なようにも思われ、ゲレンデというよりは、山岳スキーの趣きを十二分に残したスキー場だというのは事実でしょうから、シーズン中は迷わないように、赤い帯の指導標に従った方が無難なんだと思うのでした。


おまけ:
森が深くて、コースが分かりません
山麓駅そばの湿原だけでも楽しめます
噴火口に沿う稜線、縦走の醍醐味



いいねと思ったら、二つポチっとね!
にほんブログ村 スキースノボーブログへ
にほんブログ村 スキースノボーブログ スキー場・スノボー場へ




  

0 件のコメント:

コメントを投稿