大乗寺・郭子儀の間 |
スキーシーズンに旅行をすれば、雪景色の借景を楽しむのは定番になりますな。
寒い季節ですから、スキー以外でアウトドアで行楽を楽しむというのは難しい。
旅行中に何か他に楽しみが無いかと考えましたが、手っ取り早いのはグルメね。
だから、旅行計画を立てたら、たベログとか地元の観光協会のHPを漁ります。
他には道の駅も調べたりして、道中、立ち寄れるようにルートを考えたりする。
そんな出発前の作業が楽しいのですが、一緒に行く上さんに配慮するからなの。
上さんはスキーをしませんので、おじじが滑っているときは暇を持て余します。
ゲレンデに到着したら、スキーセンターで本でも読みながら待ちくたびれます。
まあ、申し訳なくて、滑走時間は三時間が上限と定めて、ひたすら滑りまくり。
こうして、雪質のコンデションが良い午前中に、ヘトヘトになるまで滑ります。
それで、滑り終えてしまえば、後は昼ごはんで午後から観光するパターンです。
スキー場の食堂で昼ごはんを食べる時も多いのですが、この間はおいしかった。
信州中央高原のしらかば2in1スキー場でしたが、食数限定のキーマカレーなの。
口コミでは、ゲレ食にしては格上と口コミされているほどだそうで、おいしい。
ネパールナンカレー・キーマというメニューですが、少し甘口のカレーがグー。
上さんと二人でぱくついてしまいましたが、こういうゲレンデは楽しめますな。
ただ、スキー場の施設に期待できないと、昼ごはんを求めて車を走らせるんだ。
今回、兵庫県にあるハチ北スキー場へ行ったけど、やっぱり、但馬牛でしょう。
それで、ハチ北高原の入口にある道の駅へ行きましたが、メニューが牛丼だけ。
折角、兵庫県まで来て、これではあまりに貧相だと思いまして、隣の駅へ直行。
道の駅「村岡ファームガーデン」といいますが、牛肉を売る肉屋さんがあるの。
レストランも期待できそうで入ってみれば、サシの入ったステーキがあります。
ただ、150グラムで9800円と目の玉が飛び出そうだったので、他を探しました。
うーん、ホルモン焼き定食(1380円)、たじま牛焼お膳(1650円)が手頃だな。
こうして、これら二つを注文して、お互いに分け合うことにして、食しました。
まあ、メニューもメニューだし、そんなにグルメでもないから、食レポは無理。
これが但馬牛だと唸らせるものでもなく、ゲレ食よりはおいしかったとします。
それでも、但馬牛の里で食べたという思い出が残りましたので、それで満足ね。
この後、まだ陽も高いし、チェックした観光ポイントに向かって出発しました。
俗に応挙寺と呼ばれている大乗寺なんだけど、ハチ北のエリアから意外に近い。
カーナビで四十分と出ましたので、目指しましたが、もうそこは日本海のそば。
この香美町は、合併で内陸から海岸をカバーした自治体で変化に富んでいます。
内陸の山岳地帯が国定公園で海岸は国立公園に指定されており、景勝地なんだ。
これだけ観光でPRできる自治体も少ないと思いますが、それに名高い仏閣だ。
この大乗寺の住職は、江戸期の絵師、丸山応挙を世話したパトロンだったのね。
このため、応挙一門で、住職のお礼の気持ちを込めて襖絵を描いて残しました。
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寺院の間取全体の部屋を仕切る襖と言う襖に描かれましたが、圧巻は客殿襖絵。
金箔の下地に水墨で松や孔雀が描かれているのですが、濃緑色のように見える。
これが不思議ですが、西日が差し込んで、下地が輝き出す季節が好いらしいよ。
ガイドさんがそのように言っていましたが、現在の展示物はデジタル複製品ね。
高精細のスキャナーで画像を読み取り原寸大で印刷しますが、目的があります。
重要文化財の指定ゆえ、火災など取り返しの付かない事態を避けるためだとか。
本物は、収蔵庫に仕舞ってあるといっていましたが、時々は展示するようです。
だって、今回の拝観でも「郭子儀の間」で原本の展示が行われていていました。
岩絵の具の色合いも素晴らいのですが、応挙の画力は騙し絵の手法にあるんだ。
この絵には八方睨みの技法が使われており、登場人物の視線に隠されています。
鑑賞者が歩みを進めると、子どもらと郭子儀の視線がどこまでも追ってきます。
面白いなあと感じ入ってしまいましたが、拝観した価値があったと思いました。
と言うわけで、西日本にスキー遠征しても、スキーだけの旅行はもったいない。
上さんへの配慮もありますが、遠路はるばる西日本まで遠出したんだから、めったに見ることの出来ない、名所旧跡、神社仏閣、景勝地などなど、訪ねておけばよかったと思うことのないようにと、車を走らせる自分がいるのでした。
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