ところで、音楽家同士の結婚は、夫婦円満、上手く行くものなのでしょうかね。
音楽家は、自分の世界が大切な人たちのようですが、個性のぶつかり合いだな。
互いに理解し合い、互いの世界を尊重すれば、最高のパートナーになれるかも。
でも、自分の価値観と異なる相手だったりすれば、妥協もなく破局しそうです。
そんな風に思ったのは、指揮者の小澤征爾さんと前妻の江戸京子さんの破局だ。
小澤さん曰く、前のカミサンとはどうしても音楽の話が出てぶつかってしまう。
でもヴェラの場合は、モデルやってたから興味が洋服とかそういう方面でしょ。
だから家に帰るとホッとするんだよと言っていましたが、畑違いがいいのかな。
中には、世界中の演奏活動に付き添い、聴衆に交じって演奏を聴く奥様もいる。
それは、現役で最も高い評価を受けているピアニスト、ポリーニ氏なんだとか。
まあ、奥様が世界一のファンというのは、幸せな演奏家と感じずにいられない。
そんなことを思いつつ、おしどり夫婦の作曲家だったというカップルは珍しい。
このレントゲン夫妻、夫婦でバイオリン協奏曲を残しており、唯一と思います。
姉さん女房だったようですが、結婚後は引退して家庭に入ることになりました。
それでも、サロン的な音楽活動と作曲は続けており、夫婦仲はよかったみたい。
アマンダさん自身、作品数はそう多くはありませんが、作品の録音もあります。
バイオリン協奏曲の試聴はこちらから |
一方、旦那さんの方は、今や忘れ去られた作曲家になって、聞いたこともない。
ところが、非常な多作家だったらしく、六百を超える膨大な作品を残している。
18の交響曲、7つのピアノ協奏曲、3つのヴァイオリン協奏曲と多いのなんの。
他には、3つのチェロ協奏曲のほか、22の弦楽四重奏曲、14のピアノ三重奏曲。
それで、最近は少しずつ復刻されたかのように、CD録音がリリースされだした。
中でも、自分の好きなのは、バイオリン協奏曲第一番で、出だしの独奏が渋い。
なぜ、この作曲家が忘れ去られたのかは分かりませんが、個性が足りないのか。
この人ならこの曲風とか、曲調だという独創性に欠けるのかもしれませんなあ。
活動した場所も、ドイツではなくオランダという小国だったのが災いしたのか。
ドイツで生まれて、各国で活動しながら、最終的にこの国を終の棲家に選んだ。
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ところで、彼はあのノーベル賞第一回受賞者のレントゲン博士の遠縁なんだな。
彼も、オランダ国籍なのにドイツで活躍して、ドイツ人のように思われている。
というわけで、西欧では活躍の場所があれば良くて、国籍は関係ないようです。
もっとも、オランダ語は言語学的には低地ドイツ語と呼ばれて、一応ドイツ語の一種として分類されるみたいですので、順応しやすい言語だから、どっちで生活しようが、あまり不便さは感じられないはずと思ったのでした。
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