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ツイッターから借用しました |
菜の花畠に、入日薄れ、
見わたす山の端(は)、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、
夕月かかりて、にほひ淡し。
この”朧月夜”は、長野県飯山市の春の情景から作詞されといわれています。
作者は高野辰之で、現在も人々に知られている数多くの唱歌を作詞しました。
これ以外には、故郷、もみじ、春がきた、春の小川など、誰もが知っていましょう。
当時、高野は地元の師範学校を卒業し、この地で小学校教員をしていました。
後年、文部省唱歌の作詞に携わりますが、この思い出が下敷きになったのです。
ところで、このことが知られはじめたのは、つい最近のことで、一冊の本からです。
タイトルは 『唱歌誕生―ふるさとを創った男』といいまして、そのものずばりですね。
東京都知事を辞任した猪瀬直樹が、ノンフィクション作家時代に出版しています。
舞台は飯山市も設定されていますが、その中に真宗寺というお寺が出てきます。
高野は、その住職の娘を娶りますが、一方、この寺は小説の舞台になりました。
それは、文豪、島崎藤村の名作「破戒」で、作中では蓮花寺と呼ばれています。
まあ、小説では住職が異常性癖者として描かれており、実名は出せないのです。
作中で、仏教にある破戒を犯してしまうあたり、タイトルになぞらえたのでしょうか。
もっとも、主人公は部落出身の小学校教師で、その出自を秘めて生きています。
父親から出生を口外しないように戒めをうけたのにもかかわらず、告白してしまう。
だからこそ、タイトルを破戒としたのでしょうが、この住職は伏線なのかもしれない。
このノンフィクションは、このように飯山の歴史の縦糸、横糸を紡いでいるのでした。
実際に、街中を歩くと分かりますが、城下町らしいゆかしさを感じられるのです。
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平成3年12月22日滑走 |
ところで、飯山でスキー場といえば、斑尾高原とこの戸狩温泉の二つがそうです。
昔は、他にも信濃平、飯山国際があったのですが、廃止されてしまいました。
それでも、市内には飯山シャンツェと呼ばれるジャンプ台が、整備されております。
この地にスキーが伝来し、百周年を迎えたのが二年前ですから、歴史は古い。
今でも、ウインタースポーツの盛んな地域に違いないのを実にうれしく思いました。
ところで、冬場のスキー場に目が向くだけなら、こんな話は分からずじまいでしょう。
ゲレンデのある土地柄にも、季節ごとに伴う情趣は、味わい深いということです。
しかも、毎年ゴールデンウイークになれば、”朧月夜音楽祭”が開かれています。
この情景がそのまま残る菜の花公園が会場だそうで、参加してみたくなりました。
というわけで、戸狩温泉スキー場がきっかけで、飯山の町も調べてみたのです。
これが出発点となって、小学唱歌のことまでたどり着いたのですが、森吉町の米内沢スキー場だって、唱歌”浜辺の歌”を絡ませて書いてみたぐらいですから、改めてこのノンフィクションを読み直そうかとも考える自分がいるのでした。
おまけ:
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