秋田大学国際資源学部付属鉱業博物館 |
秋田県にある国立秋田大学には、 一風変わった鉱山学部が存在していました。
その沿革は古くて、 日本で唯一の官立鉱山専門学校から出発しております。
開学は明治43年と古くて、 同時期には米沢高等工業学校も開かれています。
県下初の高等教育機関ですが、 戦後に両校は大学の学部へと昇格しました。
どちらも、東北地方の振興を目的としましたので、 実学の要素が強いようです。
米沢は、絣(かすり)の織物が有名で、 繊維技術の習得を目的としていました。
他方で、秋田は鉱山技術ですが、 今現在は鉱山などどこにも残っておりません。
本当に昔は鉱山が栄えたのか、 調べないと分からない現状が寂しい気もします。
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そこで、グーグルで、秋田県の鉱山と打つと、 十五箇所が検索されてきました。
ほとんどが既に閉山されていますが、 おっとどっこい現役で操業中を見つけました。
先ず、八橋・申川(さるかわ)油田ですが、 意外に原油の生産量が大きいです。
二つ併せて、日量129キロリットル、 ドラム缶645本の原油を生産しております。
他方、小坂鉱山は、 精錬施設をリサイクル用の都市鉱山として復活させました。
この言葉はニュースでちらほら聞きますが、 要するに有用なゴミの再利用です。
つまり、大量に廃棄される家電製品には、 高価なレアメタルが残されています。
国際市況も高騰しており、 人手をかけて回収しても採算が合うようになりました。
金、銀、銅、錫、ニッケル、アンチモン、 セレンなど二十種類の金属だからすごい。
かっての採鉱、精錬事業から転じても、 現在も秋田の鉱山業は元気なのです。
こうして、産業自体が変遷を遂げたためか、 大学も新しい学部へと改組しました。
名前も工学資源学部へ改まり、 地球規模の資源系分野をカバーしています。
平成3年12月31日滑走 |
ちょっと話題を引っ張りすぎましたが、 実際にこの付属博物館は訪問しています。
何れにせよ、興味の赴くまま訪ね歩いたのが、 この博物館にゲレンデなのでした。
このスキー場が変で、 昼間からスノーマシンで雪を降らせようと努力していました。
メインゲレンデの途中、少し緩めのバーンがあり、 マシンがデンと鎮座しています。
リフトに乗って見ていると、 やがて監視員が登って来て機械を点検し始めました。
何かスイッチを入れた感じがして、 ファンが回りながらノズルから水が噴霧されます。
最初は雪なのか、みぞれなのか何となく降り出したものの、 仕舞いには霧雨です。
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結局、雪は積もらず、稼動させた意味が何だったのか、 良く分かりませんでした。
その頃は、暖冬の年が続いていて、 スキー場も試運転程度に動かしてみたのか。
確かに、大晦日でも積雪が三四十センチでは、 雪不足も否めなかった感じです。
このため、焦って動かしたのかも知れず、 珍しい光景に出会った気がしたのでした。
と言うわけで、日本に鉱山が殆ど無い現状では、 山師は死語になるのでしょうか。
意味は、投機的な事業、 鉱山発見等で金儲けを企てる者を指したみたいです。
つい最近でも、 この鉱山王国だった秋田県らしく大日本鉱業なる会社が似たような 詐欺事件を起こしているほどでして、他方、 スキー場で雪を降らせようとしたのも冬の山師の賭けだったのか、 と今になって回想する自分がいるのでした。
おまけ:
廃墟探検地図(秋田県 廃鉱・採石場跡 廃墟一覧)
鉱太くんと花壇2014 |
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