2016年10月29日土曜日

蝦夷地は、山に入ればすぐヒグマが出るから、里山暮らしの幻想など、絶対にありましぇーん - 移住先自治体(北海道)

グーグルドライブは、こちらから
町役場に頼むと郵送してもらえます

毎年、夏休みが来ると、北海道の各地を旅行するのを、楽しみしているのです。
昨年は、東北地方の山歩きで浮気をしてしまったので、今年は道北になりました。

先ず、札幌まで飛んで墓参りを済ませてから、生まれ故郷の名寄周辺を目指す。
それから、道北地方の訪れていない観光スポットを旅したのですが、人が少ない。

流行り言葉になった限界集落というより、元々、人口密度が極端に低い過疎地。
しかも、主力産業は農業で、一戸辺りの平均耕作地は、24へクタールもの広さ。

これは、一戸当り500メーター四方の耕作地がある分けで、民家も散らばります。
もし、稲作農家に限って見ても、250メーター四方の土地が水田になってしまう。

それだけ、北海道は大規模経営になのですが、酪農になるともっと規模がでかい。
乳牛一頭を飼うだけでも、およそ100メーター四方の牧草地が必要になります。

50頭ならざっと50ヘクタールの牧草地も必要で、そんな酪農家は道北なら普通。
それで、幌延町の酪農家の経営規模は、平均で80ヘクタール、109頭でした。


つまり、一国一城の主の例え通りでして、しかもお隣の家は、はるか向こうです。
お隣さんと助け合う発想も薄れて来まして、もちろん、限界集落を超越しますな。

これで、里山の田舎暮らしという発想が、北海道には縁遠いのがハッキリしました。
まあ、山に入れば、熊でも巨体のヒグマですし、襲われたら一溜まりもありません。

田舎暮らしをしてみたいといっても、北海道の気候、風土、自然は厳しいのです。
もし、北海道に憧れて移り住もうと考えるのなら、田舎暮らしになるのでしょうか。

まあ、人口密度が一平方キロ当り四五人レベルの、過疎の自治体は多いのだ。
だから、田舎でも、町役場のあるような市街地に暮らさない限り、余生は難しい。

もし、お隣が一キロ先みたいな場所へ引っ越したら、人付き合いは無理でしょう。
一方、過疎といっても、そんな町の市街地にも、それなりに住宅街はあるのです。

土地代が安いから、家の構えはゆったりして、家庭菜園も庭に作れたりしますな。
七十坪の土地なんて、ありきたりだと思いますが、他方、お買い物はどうしましょう。

若い人は、消費の担い手ともいいますが、田舎はお年寄りばかりになってしまった。
年金生活なら、懐に余裕もないでしょうから、これではお店屋さんも成り立たない。

音威子府村市街
JRの特急列車が停まるよ
セイコーマートもある
どんどん、商店街から店仕舞いのお店が増えていって、お買い物にも難儀しそう。
ところが、北海道民には強い見方がおりまして、コンビニのセイコーマートの存在。

ほとんどの町村に店があって、一部は、生鮮食品まで取り扱うようなミニスーパー。
なんとか、食料の調達はできそうですが、冬場の雪かきなんかも大変だろうなあ。

でも、市街地ゆえ、積雪期には除雪車も出動するので、楽だと言えば楽でしょう。
こうして、北海道には里山の集落も無いし、田舎暮らしは極めて特異なのでした。

後は、ネット通販で、衣料品や日用品など、必要に応じて買い揃えるとしますか。
そういえば、ネット環境も、数年前から北海道全体が光通信で結ばれています。

日本全国、離島でない限り、アマゾンやヤフーを使えば、何でも手に入るのです。
そんなことをふと思いましたが、もし札幌の都会であれば、それは単なる移住です。

次に、中核都市の函館、旭川、帯広、北見なら、まだ移住の範疇かもしれない。
結局、住所に何々郡何々町何だか字まで行けば、正真正銘の田舎になります。

だから、町役場の市街地と言うことで、北海道の田舎暮らしは、決着しそうです。
というわけで、一戸建ての中古住宅なら、土地付で数百万円でも買えるのです。

田舎暮らしの点では、古民家に住むという概念が、北海道に元々存在しません。
寒冷な気候をしのぐために、縁の下もなければ、土間もないような、近代的で欧風の住宅に暮らすことになりますから、北海道の大自然に憧れて住まうというのであれば、それは移住ということで、第二の人生を北海道で送っていただきたいと思うのでした。


おまけ:興味があったら読んでみてください。

北海道の住宅歴史
   
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