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大正時代にこさえた木造家屋のレトロで人気の温泉宿も、今はもうありません。
既に四半世紀も前に泊まりましたが、パンフレットを見て懐かしくなりました。
福島の奥座敷”土湯温泉”から更に山間へ入った不動湯温泉は、秘湯です。
宿への車道が悪路なので、日帰り駐車場に車を泊めて、一キロを歩きました。
散策路にもなっていましたが、山奥のひなびた一軒宿の風情が旅愁を誘います。
当時、秘湯ブームに火が付き出した頃で、NHKのニュースでも紹介されました。
絶品のお湯は、百段近い階段を下りなければならない、谷間の露天風呂です。
階段自体は、屋根付きの渡り廊下になっていますので、風景も眺められました。
梅雨晴れの週末に、運よく部屋も空いて、会社の先輩まで付き合ってくれました。
私から誘いましたけど、車は先輩が出して、それが珍しいサンタナの車種です。
当時、日産自動車が独フォルクスワーゲンからライセンス生産していた国産車。
その後、中国でもライセンス生産されるようになったので、ご存知かもしれない。
それで、デザインも国産と趣が違い、運転席のメーター等のインパネが異色です。
LEDの点滅で標示する燃費計なるものも付いていましたが、おもちゃ程度の表示。
ピコピコと増減したりしましたが、これに注意して運転した人は、いないでしょう。
当時、日本車は燃費も既に良かったので、ドイツ車も対抗したのかと思いました。
LEDはインパネ左下にあった |
この温泉までは、住んでいた仙台郊外から、目と鼻の先で所要は二時間半ほど。
朝ゆっくりと起きて先輩と一緒に独身寮から出発した、二十代の一コマなのです。
でも、上さんと再訪しようにも、宿が火災で全焼してしまって、それもかなわない。
宿泊客は全員避難して無事だったようですが、従業員の一人が焼死しております。
だって、一度、非難したのが目撃されたのに、火元の調理場へ戻ってしまった。
このため、逃げ遅れて亡くなったようで、何か不始末があって戻ってしまったのか。
そこら辺がミステリーですが、この火災は未だ最近のことで、三年前になります。
いやはや、高名な詩人、高村光太郎・智恵子夫妻が宿泊して有名だった宿です。
宿帳も焼けてしまい、ここは、パンフでも眺めて、往時を思い出すとしましょうか。
一方、近隣の吾妻スキー場は、スキー客の減少で廃止を余儀なくされました。
まあ、レトロな温泉宿も泊まれたし、ゲレンデも滑ったので良かったと感じる次第。
訪ね歩いた時期こそ、各々違いますが、今はなき思い出の地になった分けです。
というわけで、昨年、秘湯「不動湯温泉」が「日帰り温泉」で復活したのがうれしい。
山奥のあの場所では、私有地といえでも、温泉旅館の再建にかなりの困難が予想されるのですが、先ずは日帰りで営業を始めていただいたことから始めて、われら夫婦が泊まりにいけるように、旅館のオープンまで奮闘していただきたいと切望するのでありました。
おまけ:
泉質・含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉 ※露天風呂
泉質・単純温泉 ※羽衣の湯
泉質・単純炭酸鉄泉 ※常盤の湯
泉温・58度(源泉掛け流し)、他不明
効能・リウマチ、神経疾患、慢性皮膚病など
料金・500円
備品・シャンプー、ボディソープ、無料ドライヤー※いずれも女湯のみ
施設・宿泊、日帰り
住所・福島県福島市土湯温泉大笹25
電話・024-595-2002
立寄時間・10:00~15:00
定休日・無し(冬季休業あり)
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