目を凝らし 碧のまなこか 犬ふぐり おじじ |
小さな花とか地味目とか、目立たない植物にこそ、季節の訪れを感じています。
そんなことを感じるのも、帰化植物のオオイヌフグリなんだけど、他もあるよ。
葉の表面にハの字が浮き出た植物を見つけたのですが、会社の通勤途中でした。
葉っぱ意外に花が咲いているわけでもなく、実に地味ですが眉毛付きの葉っぱ。
流行り病で身動きの取れない自粛生活の中、小難しい事でも考えているのかな。
非常に特徴的な文様が葉の表に浮き出て、蝙蝠が羽を広げたようにも見えます。
それで、この植物を知らずに過ごしてきましたが、気になって調べてみました。
すると、ネットではミズヒキ(水引)の葉で、初夏に紋様が浮き出るらしいよ。
それ以降は消えてしまうのかもしれず、花が咲き出すのはもっと遅れて秋の頃。
だから、俳句も秋の季語になっていて、祝儀袋の帯紐のような意匠の花が咲く。
赤い豆粒のような花が茎の下から上に連なって咲くので、連想させてくれます。
地味なんだけれども、俳句の中では意外に季語として使われている植物でした。
一方、半夏生(ハンゲショウ)という植物は、葉の表が白くなって開花します。
しかも、花はオオバコみたいな茎状の花が白く咲くぐらいで、花弁もないんだ。
なのに地味な花とはいえ、春の花が盛んに咲いた後に、ひっそりとでも目立つ。
このため、俳句でもよく季語として扱われますが、風変わりなのは食べ物です。
この半夏生は七月初旬の時節を指しており、田植えを終える目安にされました。
なので、農作業が一区切りつく時期のせいか、関西はタコを食べる風習なんだ。
田植えも終わり、稲の根が地面にしっかりと張るようにという願いかららしい。
他には、鯖を食べたりするそうで、京都などは鯖の棒寿司が有名なぐらいです。
残念ながら東日本にはそのような習慣はないようですが、西日本は歴史がある。
そう思いつつ、この植物は、人様の歴史とは無関係に繁殖し続けたのであろう。
というわけで、名も無き植物たちに思いを寄せつつ、自粛生活も終焉でGoToだ。
これから、梅雨に入ると鎌倉は明月院の紫陽花もきれいに咲くでしょうから、自粛生活がひと段落したら、休みでも取って人ごみを避けて平日にでも、リフレッシュ気分で尋ねてみようかと思う自分がいるのでした。
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