自分の住んでいるマンションは、すごく日当たりの悪い共用部の庭があります。
一階のエレベーター通路先ですが、ここの住民玄関は少し奥まっているんだな。
このため、玄関のドア幅と同じ通路が設けられて、その長さは三メーターほど。
入口には門扉もありますが、その脇にはデッドスペースができてしまいました。
白い砂利が敷かれていますが、これが日当たりの悪い共用部になっているんだ。
何もなければ、殺風景な空間が出来上がってしまいますが、何とかしたいもの。
このため、樹木が植えらたようですが、かなり年月が経つのに成長していない。
それもそのはず、日が当たりもしないので、枯れないのが逆に不思議なほどだ。
葉っぱの形状も三裂なのが特徴的で、ググって知らべるとすぐに判明しました。
名前は”カクレミノ”で、漢字では”隠蓑”と書いて想像上の宝物に由来するとか。
鬼や天狗の持ち物で、まとうと姿を隠せる蓑の形状から、例えられたようです。
まあ、このマンションのように目隠し代わりの庭木として、うってつけだろう。
つまり、日照の少ない日陰を好む植物が存在しているのは、ちょっと驚きだな。
植物は、光合成のために日光が必要と思ってきましたが、ひねくれ者もいます。
学術的には陰樹といいますが、 他方、日なたに生育するのを好むのが陽樹です。
それで調べたら、ガクアジサイ、ツバキ、スギ、ヒノキ、ヤツデなどが陰樹だ。
北向き斜面で見かけたヤツデ |
誰しもが知っているような樹木ばかりですが、ヤツデの木には思い出があるな。
実は、亡くなった母親が、玄関で大きな鉢植えのヤツデの面倒を見ていました。
この木は、関東より温暖な地域に生育するので、生まれ故郷の北海道では無理。
社宅の知い合いが育てていたのを分けてもらったらしく、大切にしていました。
だから、北海道で珍しい樹木なのに知っていたけれど、これが陰樹だったとは。
というわけで、就職で温暖な横浜に住んだら、ヤツデは見飽きてしまいました。
他方、カクレミノも温暖な地域にしか生育しない樹木で、こちらはマンションに住んでから初めて知った樹木なのですが、日陰は冷涼な北海道でもイタヤカエデ、コブシなどの陰樹が生育していると分かって、少し驚いた気持ちの自分なのでした。
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