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平成3年3月9日滑走 |
このスキー場は、車で行くなら関越道の湯沢ICから降りて一般道に入ります。
国道17号線へT字路の合流ですが、右折なら湯沢・石打丸山方面です。
一方、左折なら苗場・かぐら、そして、この神立まではわずか四キロの道程です。
運転も楽で、チェーン装着が必要なのは、この一般道からスキー場まででしょう。
それで、このスキー場の照明が朝早くから点灯されていて、非常に目立ちます。
もし夜中に首都圏から出発すれば、湯沢に入ってくるのは未だ薄暗い早朝です。
道路照明は明るいのですが、その内、進行方向の山腹が光って見えて来ます。
山の上がフワーッと浮かび上がったように見えるのですが、これがゲレンデでした。
実はこのスキー場、ゲレンデまでは駐車場から登行リフトで登らねばなりません。
長さ六百メーターほどのペアリフト三本で、どんどんスキー客を運び上げています。
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従って、滑走コースが山の上なので、照らされて浮かんでいるように見えるのです。
ただ、実際にはこのリフトに併行して、初心者向けに下山コースも存在しています。
面白いレイアウトですが、忘れ物をした時に車まで戻るのは、かったるいでしょう。
距離もかなりあるし、車中で休憩したり食事を取るようなミニバンではどうなのか。
こういった車種は、ファミリーやグループ向けでして駐車場は近いほうが便利です。
普通、管理センターに近いゲレンデなら、一番広がりがあるはずなんですがね。
さて驚くなかれ、このスキー場は、シーズンの最盛期に来場者は百万人でした。
この数字を達成するには、日帰り客も大切で長い営業時間が見方になります。
だから、朝の五時半から営業を始めていて、これにオールナイトも足されました。
いやはや、スロープの素材ともいうべき、天然雪は散々こき使われていましたな。
それでも上越ですから雪はよく降りまして、コンデションは常に安定していたのです。
まあ、アイデア勝負で成功しても、後発ゲレンデに儲かる期間は限られていました。
バブル期に開業してブームの過ぎ去る間はわずか十年ですから、実にはかない。
他のスキー場と同様に集客数は大きく減少しまして、経営陣も二転三転します。
パインリッジリゾート神立へ改名しても母体が破産して、また元の名に戻る始末。
余りに負債が大きくて事業の譲渡もできず、単なる運営権だけがたらい回しです。
こういったスキー場の運営は、”事実は小説よりも奇跡なり”の例えどおりでしょう。
結局、借地料やら給料も払えなくなって、今季は営業を断念してしまいました。
それも代表者が突然失踪した挙句に、給料未払いが発覚する前代未聞さです。
しかも、事態が発覚した直後に株主総会が開かれ、会社の解散が決議される。
まさに、推理ドラマの筋書きみたいで、しかも代表者は未だに行方知れずみたい。
これも、競艇の胴元、日本船舶振興会が出資した素性で博打同然だったのか。
と言うわけで、ゲレンデにまつわるお話は、叩けば叩くだけホコリが出るのでした。
一方、ゲレンデ自体は積雪・雪質とも恵まれていただけに、ぜひ残ってもらいたい。
当時、雪が深々と降っている中を滑ったのですが、ゲレンデ全体が見渡せません。
どんなスロープがあって、どれほどの規模なのか、はっきり見当も付きませんでしたので、次回に滑る時にはぜひ晴れ渡った青空の下で、思う存分滑ってみたいとも思うのでした。
おまけ:
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