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例えば、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲が発見されたと嘘を付くのです。
そして、この協奏曲を聞かせたら、なるほどと頷いてしまう人もいるでしょう。
他には、ラフマニノフもバイオリンで協奏曲を作曲したと、だまして聞かせる。
そんな冗談を、もし、クラシックファンのお友達がいたら、試してみて下さい。
確かにリャプノフという作曲家、ピアノ曲では、多少は名前が知られています。
でも、協奏曲や交響曲を書いていて、これを聞いたことのある人は少ないかな。
クラシックファンですらそうですから、関心のあまりない人は未知の人だろう。
でも、ぜひ聞いていただきたいと思う人は、少なからず多いはずと思うんだな。
CDの録音もたまにリリースされますので、全く埋もれてしまった分けでもない。
ユーチューブで探せば見つかるし、日本人のバイオリニストも録音済みでした。
ロンドン在住の宇田川杰子さんですが、この人の家系を英語で読むと面白いよ。
日本の首相のイイ・ナオスケと読めますが、これは江戸幕府の大老、井伊直弼。
でも、英語の表現なら首相には違いない分けで、さすが議会制民主主義の言葉。
Hideko Utagawa (Wikiより) |
桜田門外の変で暗殺された当時、英国首相は第14代ダービー伯爵が在任でした。
家系的には競馬界のパトロンでもあったので、冠名でダービーレースもあるな。
それで、この杰子さんはウクライナ出身のナタン・ミルシテインに師事します。
名録音を残す演奏者ですが、歌心と美音が得意なフランコ・ベルギー楽派です。
優美な演奏スタイルが際立って、杰子さんもそのスタイルを受け継いだみたい。
リリースしたCDでも、リャプノフの甘美なメロディーを押して歌いまくります。
それで、リャプノフの作品は、チャイコンの協奏曲の影響が認められると思う。
ソリストの奏法も聞いていて、あっ、これチャイコフスキーだと感じてしまう。
他方、オーケストレーションのメロディーを聞くと、ラフマニノフが蘇ります。
作曲したのが二十世紀初頭ですから、両人の影響を受けていたのも分かります。
というわけで、埋もれた作曲家を紹介したら、リャプノフで紙面が尽きました。
本当は、この協奏曲を紐解きつつ、グラズノフとかアリス・スミスの作品について、最近、有名な作曲家の埋もれていた作品が発見されたと偽って、クラシックファンに聞かせてみると、どんな反応をするのかと興味も湧いて来て、ついユーチューブで作品を探しまくるテレワークの日々なのでした。
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