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平成2年12月29日 |
糠平温泉市街から歩いて二分という近さがまことに便利なスキー場です。
温泉宿に泊まったら、スキー靴を履いて板を担いで歩いて滑りに行けます。
上越の湯沢町にあるゲレンデと似たような印象ですが、アクセスが悪い。
ローカルの士幌線も今はなく、はるか昔、昭和62年に閉鎖されました。
今は帯広から一日四往復のバスが連絡していますが、出かけるなら車でしょう。
もし首都圏から滑りに行きたいと思えば、帯広空港からレンタカーに乗り換えます。
千歳空港からだと道東道を一っ走りしますが、雪道で四時間以上のドライブです。
かなり遠いスキー場には違いないのですが、雪質がベストらしく滑ってみたくもなる。
国内最上質のパウダースノーだと、オープンさせた国土計画も高らかに吹聴しました。
なにしろ、一月二月の最高気温が平均でマイナス十度ですから、まさにしばれます。
ところで、この”しばれる”とは北海道弁で厳しく冷え込むことを意味しております。
ここ糠平の気候をまさに指し示しているようで、だからパウダースノーなんでしょう。
でも、内陸の厳しい寒さゆえ、逆に雪が少ないということも意味しているのです。
降り積もった雪もさらさらで軽く、ちょっと強い風が吹けば飛ばされてしまいます。
だから、12月中旬のオープンに向かって何としてもゲレンデに雪を貼り付けたい。
こうして、スノーマシンがしっかり導入されていまして、自分も確認してきました。
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ゲレンデ脇に消防ホースの飛び出た給水栓が目に付くのですが、本当に驚きました。
パウダースノーなのに人口雪を降らせるのかと思いましたが、確かに雪は少なかった。
年末に滑ったのですが、実際に雪が不足していて上部のコースが閉鎖されていました。
しかも人口雪では粒が細かすぎて、雪上車が圧雪すると簡単に硬いバーンになります。
カチンコチンのゲレンデでは、エッジも効かすザーッと流れてしまい制御が難しい。
こうして、あんまり長居する気もなくなってしまい早々に退散するといたしました。
さて、ゲレンデのオープンは昭和63年ですが、スキーブームから見てやや後発です。
この頃、国土計画は複数のゲレンデを開業するのが当たり前で、ラッシュ状態でした。
深川、小千谷高原山本山、かぐらゴンドラが同じ年の開業でして兄弟分に当たります。
雨後の筍のように誕生したのですが、国土はここを経営難で手放してしまいました。
ところが、その後の譲渡先だった運営会社も、ほど無く一年で破綻してしまうのです。
一方、地域の温泉旅館だって観光資源としては貴重で放置することはできません。
というわけで、一つの観光旅館が経営を引き継ぐことで、スキー場は再生しました。
スキー場自体、大雪山国立公園の中で、四季を通じた観光資源の魅力はあります。
実は然別湖までの山岳路パールラインが、夏場にはゲレンデを登り詰めていました。
通行すると、ここがゲレンデだと実感できますので、ぜひドライブをおすすめします。
自分も、滑られなかった上部のゲレンデを夏場に見ただけですから、次回はフルオープンでゲレンデを滑って攻めてみたいと、改めて思うのでした。
おまけ:
スキー場は生き残りましたが、同じ上士幌町にあったナイタイ温泉はもうありません。
ですので、心当たりのある人のために思い出のパンフレットを紹介します。
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