カラスザンショウの木 |
ベランダに置いてある室外機の台座が古くて、ボロボロになっていました。
樹脂製なので、雨水や日光の紫外線には耐えきれなかったのでしょう。
指で押してみたり、爪でひっかくと、ポロっと剥がれたりするので少し怖い。
なので、樹脂の壊れた箇所を剥がして、木製の台座をあてがいました。
この材料を探したんですが、お金をかけてまで買いだす気も湧きません。
なので、近所の里山の斜面で枯れた倒木の幹を裁断するこにしたんだ。
この辺は、住宅街なのに起伏に富んだ丘が多くあり、樹木も豊富です。
倒木もあったりして、中で直径が十センチ程度の幹を一つ見つけました。
しかも、根元が折れたのか倒れ掛かって、丁度、ノコで切り出しやすい。
天気が良い日曜日に切り出しに出かけましたが、この木がとても堅い。
もっとも、百均で買ったような、PVCパイプを切るノコで、ペラペラでした。
まっすぐに切れず、段々と曲がって行くので、今度は反対から切り出す。
それも曲がりだしたら、別の箇所にノコをあてがい切り出したりと大変だ。
一時間は掛ったかなあ、周囲にある程度、切り込みを入れてみたんだ。
これに力を加えてみると、ボキッと音がして長さ40センチの幹をゲット。
樹木は中も腐らずに、意外に年輪が細かくて、固そうなのも実感です。
これを持ち帰って台座にあたる高さまで切り出したんが、これが大変だ。
固い木材だと承知していましたが、幹を切り出す以上に時間が掛った。
やっと切り出せましたが、想定の寸法より余裕がありすぎで高くなったの。
それから糸ノコで部分的にカットしたり、やすりをかけて平面にしたりする。
樹皮もきれいに剥がしたら、後は百均の水性ニスを塗ってから当てがう。
いやはや時間がかかりましたが、そういえば、この木は樹皮にトゲがある。
変だなあと思ってネットで調べたら、タラノ木ではと紹介されていましたな。
ただ、葉っぱが丸くなくて少しひょろ長いから違うようで、別の樹木だろう。
他の種類としては、サンショウ属の仲間が挙げられていましたが、これか。
特に葉が長くて、樹高がかなり高そうだったので、カラスザンショウだろう。
この樹木は、すりこ木などの用途があるそうで、固い点ではそうだろうな。
なので、後日、この辺を捜索して見ると、川沿いの土手にもありました。
樹高は三メーターほどでしょうか、成長すると十メーター以上になります。
たまたま、土手道より低い箇所で葉を茂らせており、写真もバッチリだ。
それで、この樹木の葉は、ナミアゲハの食草で、近所でも飛んでいます。
この間も、自宅のベランダにアゲハ蝶が飛んできたけど、あの蝶だろうか。
しかも、近所でアゲハ蝶を育てている老婦人もいることだし、関心もある。
ネットで調べると、アゲハ蝶の行動半径は直径1キロぐらいとありました。
とすると、このカラスザンショウの木までは、距離で一キロ以上もあります。
他方、老婦人の家からは直線で五百メーターもないので、別々の蝶か。
そういえば、ベランダでこの蝶を見た時、クロアゲハも高く飛んでいました。
屋上の五階を超えて飛んで行ったので、かなり高いところを飛べるんだ。
というわけで、カラスザンショウの実は、山椒の実の代わりにはなりません。
仲間ではありますが、アルカロイドの有毒成分も含んでいますので、食用にしない方が無難なようで、それでも、すりこ木の材木として使えるのだから、有用な樹木には違いないのだろうとは思うのでした。
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