漢字で書く”猩猩”は、中国の想像上の動物で猿のような顔で、毛は紅色らしい。
”しょうじょう”と読み、大酒飲みで人間の履物に興味を持つとも言われますな。
能楽の演目でも有名ですが、冒頭の花は”猩猩袴(しょうじょうばかま)”です。
花をこの”猩猩”に、葉を袴(はかま)に見立てたようですが、姿は可愛らしい。
一度、尾瀬の湿原で見たことがあり、今回の大雪山赤岳の登山で見つけました。
残雪が解けてじめじめした地面からひっそい咲いていたのですが、つつましい。
なので地味な印象ですが、この植物が高山植物ではないのに改めて驚きました。
普通、植物は移動できないので、分布には繁殖地の気温や降水量に依存します。
つまり、地理的な環境要因が大きく、植物は標高に応じて垂直に分布している。
大概、植物は繁殖できる標高の限界がありますが、この植物は不問なようです。
高山帯でも生えていて、通常だと人里近くの田んぼの畦道で見られるのでした。
調べてみて分かりましたが、自分の印象は群落を作らずにポツンと咲いている。
それで、この”猩猩”は、中国語でも使われる表現で、オラウータンを指します。
これが、黒猩猩ではチンパンジーを指して、確かに体毛が黒いからだそうです。
他方、大猩猩では大きいからゴリラになるので、猩猩でまとめ上げていました。
こうして、墓参りの帰省の余興で楽しんだ山行でしたが、家の植物が気になる。
三四日、家を空けるので水やりの対策は一応しましたが、挿し芽が気がかりだ。
紫陽花を七株ほど挿しましたが、残ったのはたったの一株で、新芽が出ている。
ちょうど三週間が過ぎた頃で、育苗ポットからすぽっと抜き取りそのまま移植。
出て来た根は傷つけたくないので確認しませんでしたが、育つものと期待した。
このまま夏を乗り切ってもらって、再来年の開花までじっくり栽培しましょう。
というわけで、簡単と言われる紫陽花でも、挿し芽の成功率は高くて20%だな。
自分の場合を踏まえますと、七本挿して一本が根付きましたので、挿し芽をするなら十本くらいを作ってみるのが適当で、挿し芽の直後には。もちろんたっぷりと水を与えて、その湿り具合で発根を促すのが良いと、思い返すのでした。
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