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とは言え、実態は最盛期の三分の一まで減りました。
約二千万が六百万人ですから、あまりに母数が少なすぎます。
それでも、冬場のホテル予約が一割増えたと言います。
スキーブームの最盛期に青春を送った若人が家族を持つ。
あの頃から二十年も経てば、四十代に入ってきます。
家族旅行でスキーとしゃれ込む余裕もできるのでしょう。
こうして、少子化の不安はあるものの光明が射しました。
ただ、スキーってウェアとか用具に金がかかりますよね。
行くだけでも大変だし、人気回復の理由は他にもありそうです。
つまり、受入れのスキー業界も手をこまねいていないのですよ。
スキー場も、あの手この手のサービスで集客を考えます。
子度向けに無料のそりレンタルとかスキー教室開催とかです。
色々なイベントを開催して、お客さんのPRに努めます。
でも、付近に大規模なスキー場でもあったらどうなるのか。
そうなると、そっちにお客さんを奪われてしまうんじゃないのか。
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実際、このスキー場の近隣には、えぼしスキー場が存在しました。
ゴンドラもあるし、滑走距離も倍以上と長くて大規模です。
しかも、仙台からだとえぼしスキー場のほうが近距離です。
さらに七ヶ宿スキー場も近くにあって、競争が激しくなります。
こうなると、客足も遠のいて閉鎖の言葉もちらついてくる。
そんな現実が、このスキー場にも降りかかってしまいました。
このスキー場、昔はスポーツコム白石とも呼んでいました。
民営ゲレンデでしたが、経営難で自治体へ譲渡されています。
昭和63年3月21日滑走 |
まあ、 無償というからすでに価値が償却済みだったのかもしれない。
ただ、白石市としては冬場の蔵王観光には外せない施設です。
鎌先や小原の温泉保養地も、全国的に名前が知られています。
他方、自治体も財政難ですから赤字の垂れ流しは絶対に避けたい。
スキー場の経営努力も必要なら、新しい運営方法も模索すべきだ。
こうして、市民の力でNPO法人「不忘アザレア」 が設立されました。
全国で初めてのケースとなりましたが、 現在までスキー場は健在です。
当時、一億円近い事業をNPOが受託するのは大きな話題でした。
マスコミでも盛んにとりあげられ、 年間五万人の集客は立派でしょう。
市の行政と市民が「協働」した成功し、良かったと思いますね。
ちなみに、 アザレアとは不忘山の中腹に咲くドウダンツツジのことです。
蔵王連峰に群生する花が見事に開花したということでしょうか。
というわけで、 晴れた日は太平洋まで見渡せて眺めも良いスキー場です。
この成功例から、 NPO法人によるゲレンデ運営を参考にするスキー場も増えたそう ですので、 同スキー場には先達としてがんばってもらいたいと思うのでした。
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