この花の寿命ですが、とてもはかない感じで、どうやら二三日だと思いました。
次から次と咲いては来ますが、ポロリポロリとバルコニーの床に落ちて来ます。
管楽器のホーンをしたユニークな形状で、サックスやトランペットみたいだな。
一見、ウツボカズラの食虫植物と見間違えますが、実際はそうではありません。
花の中へ小型の昆虫を誘い込む仕組みは、同じようですが、それは受粉のため。
腐臭を発して誘い込むとしても、種子を作るために虫に花粉を運ばせるのです。
この花は、最初に雌花で開花して、先ず虫を誘い込むのですが、出られません。
内部には逆毛が生えていて、虫は出ようとしても動きが止められてしまいます。
これが、花の命の一日目で、二日目以降、受粉しないと雄花に切り替わるのだ。
当然、雄花は花粉をつくりますが、イライラして動き回る虫にこびりつきます。
それと同じく、内部の逆毛が縮小して虫が動きやすくなり、内部を脱出成功だ。
そして、花粉を身にまとった虫が改めて、この臭いにおいに引き込まれる次第。
これで、ようやく雌花は受粉にに成功するのですが、段取りが多すぎてしまう。
結局、受粉できる確率がかなり低くて、できなければポロリと落ちるようです。
何とも確率の低い仕組みですが、当然、種子を作る可能性が限りなく低いんだ。
だから、種子で生息地を広げる気持ちも無く、地下茎を伸ばして生き永らえる。
自然に育つ株を観察して分かったのですが、二~三メーターは伸びていました。
ポツポツと離れた場所に株が生えているのですが、地下茎が伸びているだけだ。
なので、地上で成長する株が多くても、繁殖する株は二つ程度と思われました。
だから、部分的に地下茎が切断されても、株自体は生き永らる生存戦略なのだ。
というわけで、奇妙な花の造形が、繁殖にあまりにやる気の無さに繋がります。
この花については、以前にも仕組みや構造を説明した投稿を挙げていましたが、実際に自分が観察したり栽培して感じたことから、そうだったのかと思える知見を話して見たくて、もう一度書いてみたということなのでした。


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