マンションの大規模修繕工事では、自分の趣味で大発見がいくつかありました。
それは、ベランダのガーデニングですが、きっかけは鉢をすべて移動したこと。
中庭の仮設された鉢置き棚に移したのですが、住人の色々な鉢も集まりました。
自分はアゲハチョウに産卵してもらうために、食草のヘンルーダを栽培中です。
低木ですから、栽培が比較的容易で、他の柑橘類と違って小さな鉢で済みます。
十年ほど前のでしょうか、アゲハチョウがベランダに、よく飛来してきました。
栽培中の朝顔の周りを飛んでは、葉に止まり掛けて離れるのを繰り返しました。
その行動を何回か見ているうちに、産卵場所を探しているのだと気が付きます。
当然、柑橘類の植物が必要で、以来、ヘンルーダを継続的に栽培してきました。
それで、修繕工事で中庭へ移動させた鉢の中に、レモンらしい鉢がありました。
近所でも庭木として見るご家庭もあり、最近は夏ミカン代わりに流行りなのか。
キンカンを育てている庭もあって、夏ミカンやキンカンにはとげがありません。
こうして、周辺にはアゲハ蝶の仲間が繁殖できるような環境が、整っています。
なので、このレモンの木にもアゲハの芋虫がいないかと観察したらいましたよ。
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カラスアゲハ幼虫(頭部)
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それが驚きのクロアゲハ幼虫だったのですが、ナミアゲハとは文様が違います。
一目で違いも分かるし、中庭で見かけていたとはいえ、幼虫に驚かされました。
それで、自分のヘンルーダ鉢は、株を新しくしたばかりで、産卵はなさそうだ。
と思っていたら、一匹だけナミアゲハの幼虫が育っていて脱走していきました。
もう、産卵はないだろうと思っていたのも束の間、黒っぽい芋虫を新規に発見。
この文様からして、ひょっとしてクロアゲハかもしれないと期待して継続観察。
ようやく緑色の芋虫に脱皮してくれましたが、どうもクロアゲハの文様でない。
幾何学的な背中の文様が白くて薄いし、頭部には線で渦巻の文様が現れている。
蛇の擬態をする眼状紋こそありますが、体全体が緑っぽくて何の蝶でしょうか。
なので、パチリ撮影してググってみると速攻でカラスアゲハを選び出しました。
確かに、向かいの市民の森でカラスアゲハを見かけていますが、ここは中庭だ。
しかも、食草はカラスザンショウと思ったら、ヘンルーダにも産み付けたのだ。
というわけで、これでモンキアゲハの幼虫を見つけたら周囲のアゲハは勢揃い。
しかし、中層マンションとはいえ、建屋を飛来して降りてきて、中庭の鉢へ産卵しに来るなんて夢にも思わないし、数は少なくてもカラスアゲハが繁殖しているのをこの目で確認できたのが、うれしい限りなのでした。