2017年9月30日土曜日

”分かりそう”で、”分からない”、でも”分かった”気でプログラムしてみた連装配列 - VBA(プログラミング言語・そのほか)

     
とある海外の合弁企業の業務改善ができないか、思案している最中なのです。
これまで、エクセルを使って、データ数で二千近い部品の表を管理していました。

これぐらいのデータ件数なら、タタミ一枚みたいな巨大なデータに変貌しますね。
英語ではBOMと呼び、Bill Of Materials の略称ですが、これが生産の出発点。

なぜなら、一台の製品を作るのに、必要な部品情報と所要量を網羅しています。
そして、工場の日々の操業を満たす生産資材の手配をするのに欠かせません。

もし、納入業者の納期が一ヶ月なら、生産に間に合うように注文は必要なのです。
だから、生産部門に加えて調達部門でも、非常に重要な情報に間違いありません。

でも、タタミ一枚のようなデータから、必要な情報を取得するのは、ちょっと厄介。
中には部品の単価すら入力されていない項目もあって、単なる”調査中”の表示。

部品のデータとは関係の無い、仕掛品のユニットを示す見出し行すら存在します。
それで、こういった表のリストをデータベースとして、如何に有効に把握できるのか。

それで、ビジュアルベーシックのプログラミングから、有効な手法を考えて来ました。
検索のコマンドも色々とありますが、他方、連想配列というコンセプトに出くわします。

まあ、数値以外のデータ型文字列型なども使用できる配列と、説明されていました。
ですが、話がちんぷんかんぷんなので、ならばとネットでサンプルプログラムを探します。

利用者の間口が広いVBAですから、初心者も仕事上、組込んでみる人が大勢おります。
ただ、使いやすい言語とはいえ、プログラム言語には違いなく、悩み出す人も多いのだ。

これに救いの手を差し伸べて、解決策を提供してくれるサイトも数多くあり、実に便利。
大抵は、プログラミング会社やPCスクールのPRだったりしますが、参考にはなるもの。

そして、紹介された連想配列ですが、VBAが持つ機能と他の言語とは違う気もします。
大抵のプログラミング言語には実装されており、優れものには違いないはずですがね。

結論として、有用なサンプルコードは一つしか見つからなくて、後は教科書レベル。
実践的に、ほぼ使え無いんじゃないかと思ったりして、ならば自分が作ってみよう。

というわけで、サンプルコードを書き出しておきますので、良ければ参考にしてみてね。
実際に試行錯誤で改造BOMに組んで見ましたが、キーのみの構成してデータは不要かな。

わざわざ取得しなくとも、値には、ゼロから始まるインデックスが、付いているようです。
次に、複数セルの値を結合させたものを、この配列に検索データとして、組込めます。

先ず、二つの似たようなデータテーブルがあったとして、それを比較しようとします。
この条件として、複数セルの値で必ず一致したものを、選び出すとする分けです。

例えば、関数のFindなどは、選び出せる条件値が一つだったりしますが不便です。
もし、部品表なら、一般呼称、コード、パーツ型式の三つが合致する検索が必要。

しかも、二千件近いデータから抽出作業を繰り返しますので、時間を短縮したい。
このために活用しようとしましたが、十分に理解できたとは言いがたく道半ばです。

なぜなら、プログラミング過程で、For~Next文によるキーが組込めませんでした。
Debug.Printで、この配列の作成結果を見ましたが、何が悪いのか未だ分からない。

これには、何か理由があるはずなのですが、もし理解している優秀な方がいらしゃったら、ぜひご教示いただけないものかと、思案して来た自分がいるのでした。

<プログラミングサンプル>
比較される表
検索に使うリストになる表
比較結果で、データの存在を判定している
<サンプルVBAコード>
Private Sub Button1_Click()
'ブック2にあるボタン

Dim D As Object
Dim bk1 As Workbook
Dim bk2 As Workbook
Dim sh1 As Worksheet
Dim sh2 As Worksheet

'==動作条件==
''Book2、Book1 がともにOPEN中と仮定
' 参照元Book名="Book1" Sheet名="Sheet1"、配列にないデータチェック
' 参照元Book名="Book2" Sheet名="Sheet1"、連想配列の作成シート
'Book1のSheet1 の見出し行除くデータ開始が2行目と仮定
'Book2のSheet2 の見出し行除くデータ開始が2行目と仮定
'
Dim r As Long
Dim s As Variant
Dim L As Long

Set bk1 = Workbooks("Book1.xlsx")
Set sh1 = bk1.Sheets("Sheet1")
Set bk2 = Workbooks("Book2.xlsm")
Set sh2 = bk2.Sheets("Sheet1")
Set D = CreateObject("Scripting.Dictionary")

With sh2
r = .Cells(.Cells.Rows.Count, "B").End(xlUp).Row 'データの最終行取得

For L = 2 To r ’データ開始行は2

s = .Cells(L, 2) & .Cells(L, 3) & .Cells(L, 4)
 'B列 C列 D列 でキーを作成

D.Item(s) = s
'行データの繰り返し実行で辞書の作成

Debug.Print s
'VBエディターにあるイミディエートウインドウで作成結果の確認
’このデバッグは削除OK

Next
End With

With sh1
r = .Cells(.Cells.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row 'データの最終行取得

For L = 2 To r

s = .Cells(L, 2) & .Cells(L, 3) & .Cells(L, 4)
'A列 B列 C列 でキーを作成

If D.Exists(s) = True Then
'行データの繰り返し実行で辞書に存在するか

.Cells(L, 6).Value = "Yes"
.Cells(L, 1).Interior.Color = RGB(0, 0, 255)
'一般呼称、コード、パーツ型式が存在すれば
'セルに配色(青)・セルにYesの表示をする

ElseIf Not D.Exists(s) Then
'行データの繰り返し実行で辞書に存在しない

.Cells(L, 6).Value = "No"
.Cells(L, 1).Interior.Color = RGB(255, 0, 0)
'一般呼称、コード、パーツ型式が存在しない
'セルに配色(赤)・セルにNoの表示をするEnd If

Next
End With

Set D = Nothing
Set bk1 = Nothing
Set bk2 = Nothing
Set sh1 = Nothing
Set sh2 = Nothing
'セット変数のメモリー領域を開放

End Sub



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※一部、キーとデータの記述に誤りがあり、訂正しました。もう少し勉強が必要なのだ。

2017年9月27日水曜日

シロバナマンジュシャゲって、同じの仲間の花と自然交配で誕生しても、球根でしか増えないらしいよ - 彼岸花(鎌倉市・横浜市栄区)

     
秋の季節になり、鎌倉のお寺めぐりをいたしますと、彼岸花に出会えるのです。
まるで微笑んでいるかのように、お地蔵さんも後ろでたたずんでいらっしゃいます。

そんな彼岸花は、赤い色だけだと思っていましたが、白い花をたまに見かけます。
自分が歩きで通勤するルートにも、咲いていましたが、思わず立ち止まりました。

数株が咲いておりますが、話には存在すると聞いていたものの、びっくりしました。
普段は、鎌倉のお寺で特別な目で見ていたのに、こんな近所で咲いているのだ。

まあ、自然に生えているような川土手でもないし、園芸品種の一つなのだろう。
と、勝手に納得していましたが、歩ける範囲ですくっと開花すれば、気になります。

もし、園芸用に植えられて間もないのであれば、球根は地上に出て来ません。
その地でしっかり根を下ろして年月を経ていれば、分球といって球根も増えます。

    
そこで、花を咲かせた茎の根元を見てみますと、球根は未だ競り上がっていない。
ただ、通勤の道すがらだったので詳しくは拝見しませんでしたが、そんな感じです。

どうも、お屋敷の石塀にそって土壌が確保されているらしく、色々と花が咲きます。
ジャーマンアイリス、グラジオラス、オシロイバナ、アガパンサス、百日紅などなど。

手入れが良いのか、尽きぬように咲き続けてくれて、ここで鑑賞するのが楽しい。
ただ、この白い彼岸花は数株に過ぎないので、少しか細い咲き方の印象です。

だから、なおさら興味を持ったのですが、少し奥まったところで咲いているのが悩み。
雑草を搔き分けないと、茎の根元をはっきり見られず、宿題となってしまいました。

一方、分球が進んで球根が押し出された彼岸花は、別の場所で発見しました。
それは、通勤の道すがらにある、側溝の転落防止柵から咲いていたものでした。

      
ごつく球根が寄り固まっていて、茎の未だ伸びていない球根が分かるほどなのだ。
だから、芽の出ていない球根を失敬するとして、指でほじくって二株を失敬します。

この他、押し上げられて転がっている球根もあったので、これもゲットいたしました。
占めて四株ですが、早速家に持ち帰って、小さな鉢に速攻で植え替えてみます。

それから、毎日、水をやりながら観察していましたが、先ず二株は芽が出ました。
一方、もう二株は地面に転がっていたせいか、未だ栄養を蓄えているのでしょう。

だって、芽の出る先っぽが少し白くなっているから、根も生え始めているはすです。
もう今年は花をつけることは無いでしょうから、来年の秋にはきっと咲いてくれよな。

というわけで、オニユリの球根を植えた鉢に、これらの鉢もベランダに加わりました。
こういった球根植物は、多年草のひとつでもあり、手入れさえ良ければ、一度花が咲けば、苗から育てるのが不要で何年も咲き続けてくれますから手軽ですし、球根を増やすことができれば、鉢も増やせるので、手塩に掛けてみたくなってしまうのでした。


お寺で見る彼岸花は絵になります





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2017年9月24日日曜日

英語ではタイガーリリーって言うけど、花びらの点々が虎の縞模様に似ているから名づけられたんだって - オニユリ(幌延町・北海道/栄区・横浜市)

ふるさとの森森林公園キャンプ場にて

花壇は、アジサイ、オニユリ、オオハンゴンソウの取り合わせも美しく、撮影しました。
ブルー、オレンジ、イエローで咲き誇っておりまして、場所は北海道の幌延町です。

最北端の稚内市から南に位置した自治体ですが、夏でも冷涼な土地柄と言います。
朝起きてみると雨が強めに降っていたせいか、八月なのに二十度ぐらいで寒いほど。

昨年の夏休みは異常気象で、台風が三個も北海道で猛威を振るったので驚きました。
だって、北海道まで台風が北上して天候に影響を与えるのは、例年は九月以降です。

そして、驚きなのなキャンプ場が町の市街地にあって、目の前が住宅地なのでした。
特に、スーパーや銭湯へ歩こうと思えば歩けるほどに、街中キャンプが経験できます。

一方、町出身の書道家の美術館が隣接していて、静かでアカデミックな雰囲気です。
しかも、立ち並ぶ住宅は敷地がゆったりしていて、ガーデニングが美しいのでした。

それで、つい見とれてしまって撮影したのですが、このオニユリの印象は強烈です。
どんよりとした雨模様の天気だって、派手やかなオレンジの花は、惹きつけて離さない。

なので、この花に興味を持ってしまったのですが、今年になって近所で再会致しました。
それは、庭の園芸でオニユリを植えている家があり、塀を越えてまで咲いております。

その時、葉の付け根に黒いムカゴが育っていて、興味があって記事として投稿しました。
ただ、それがポロリと舗装した地面に落ちてしまい、少し可愛そうな気持ちになります。

どんなに繁殖しようとアスファルトじゃ、絶対に育つ分けも無く、ならば自分が親代わり。
いくつか拾ってきまして、それをベランダのプランターに撒いて、水掛けを始めました。

まあ、果物用の包装プラケースに、土を詰めた有り合わせの鉢でも何とかなりましょう。
それで、毎日の水掛けは欠かさずに、その結果、小さなムカゴから、先ず芽が出ました。

ムカゴや球根の場合、根が最初に生えるというのに、根が小さすぎて代わりに芽です。
しかも、徐々に二粒ほど葉っぱが伸びて、うれしくなって、別な鉢に植えかえました。

多分、小さなムカゴは養分が足りず、最初に葉を出して光合成をする気になのでしょう。
そんな風にも思いつつ、この小さいムカゴは、別に咲いていた植木鉢から採取したもの。

片や、塀を越えて咲く方のムカゴは、養分が良いのかすでに根を生やし始めています。
確かに、大きなムカゴは根を着実に土中で伸ばし続けていて、この点が大きく違うのだ。

植え替えて順調に育っております
大きなムカゴは根も立派です

つまり、オニユリにしても、サバイバル戦略がDNA上に書き残されているみたいです。
でなければ、サイズの大小に関係なく、地面に落ちたら根だけを伸ばそうとするはず。

ところが、そうではないと判明して、生存環境次第でムカゴも生き方を変えるのです。
というわけで、自宅のベランダは、植え替えてみた鉢が、所狭しと並んでしまいました。

その鉢だって、ヨーグルト450グラムや、お味噌750グラムの容器だったりして、それでも植え替えできないムカゴには、もうすぐ枯れそうなアサガオの鉢に植えて居候させることにして、決して滋養を蓄えるには大きなものではないのですが、ムカゴから育て初めて花が咲くまで二三年はかかるという、息の長く根気の要る子育てにチャレンジしてみようと決起する、自分がいるのでした。


写真を差し替えてみました


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2017年9月21日木曜日

葛餅の原料になるけど、雑草としてはクズというより、最強レベルの猛者であるのをお忘れなく - 葛(くず)の花(栄区・横浜市)

これが葛の花だったのだ

毎朝、会社までテクテク歩いて通勤なのですが、途中、土手沿いの道を歩きます。
カワセミの棲息している、いたち川が流れていますが、反対は切り立った崖地です。

実を言うと、付近はバイパスの道路工事をしており、この土手道も改良されました。
元来、この道はもっと低かったのですが、鉄骨で嵩上げされて歩きやすくなりました。

しかも、路面は水ハケが良くてざらついているので、雨天でも滑ることがありません。
欄干も両側に取り付けられて、実に便利になりましたが、他に楽しみも増えました。

それは、二十メーター程度の切り立った崖の中腹を、この道が通っているからです。
以前の通り道だと、かなりの崖下なので、上部に繁茂する植物は、分かりません。

ところが、毎日歩いて通う内に、色々な植物が生い茂っていると気づいて来ました。
それが、ツタやツルを這わせる植物だったのですが、これが沢山の種類に驚きです。

ヤマノイモ、オニドコロ、カラスウリ、ヘクソカズラに加え、最近出合ったのは、この花。
冒頭の写真にあるように、赤紫色の花が房状になって咲いていたのを、発見です。

まあ、見つけたというより、路面に花びらがたくさん落ちていたので、気がつきました。
頭上を見上げたら咲いていたわけで、気になりましたので、先ず写真を撮ります。

路面に落ちていた花びら
通り道の全景

これがあれば、好きな時にネットで画像検索をしながら、花を見比べられましょう。
ただ、特段に珍しいというほどのものでもなくて、自宅の周辺でも見かけています。

特に、金網で囲われた空き地などで、旺盛なツルを伸ばしながら、咲いております。
だから、月並みな植物だと思いましたが、頭上から垂れ下がって咲くのは風流です。

ちょっと、興趣も湧きましたし調べてみましたが、これがクズだとは知りませんでした。
漢字で書けば葛になり、乾燥させた根は、生薬の葛根(かっこん)として使われます。

風邪薬の葛根湯(かっこんとう)が最も有名ですが、自分も常用する薬の一つです。
もちろん、くず粉は、元来、この植物の根に含まれるデンプンから取られていました。

つまり、食用の植物が、こんなに身近で繁殖しているとは、気が付きませんでした。
一方、この崖には、食用になるムカゴの出るヤマノイモ(自然薯)も生えています。

ところが、このクズは、つるを伸ばして広い範囲で根を下ろすので厄介な植物らしい。
北米では、有害植物かつ侵略的外来種として指定されるほどで、エイリアンだよ。

活発に駆除が続けられているとありましたが、あそこの崖地なら、安住の地でしょう。
昔から、地主さんがあの小山を手放さないでおりますので、ツル植物の天国だな。

というわけで、なんだか、横浜に住んでいるのがウソみたく思えてくる土地柄でした。
最近、残念なことに、土手道の欄干に巻きついていたつる植物などは、区役所の除草作業で刈り払われてしまったので、実にこぎれいでこざっぱりとしてしまい、毎朝の地味目な植物鑑賞を楽しむには、いささか、繁茂したツルの迫力が減ってしまったのを、寂しがる自分がおるのでした。


おまけ:和歌や俳句にも詠まれております

 「ま葛原 なびく秋風 吹くごとに
    阿太(あた)の大野の 萩が花散る」   
             万葉集 作者不詳 

 「梨棗(なつめ) 黍(きび)に 粟(あは)つぎ 延(は)ふ葛の
  後も逢はむと 葵花咲く」
    万葉集 作者不詳 

 「葛の風 吹き返したる 裏葉かな」
               高浜虚子



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2017年9月18日月曜日

侵入生物データベースにリストアップされても、可愛いエイリアンなんだよ - マメアサガオ(栄区・横浜市)

道端で拾いました(言い訳)

台風18号が過ぎたので、風のせいで栗の実が道端に落ちたかもと、思いました。
ご近所には、小さいなりにも栗の木の果樹園が二つあるので、それがお目当て。

もちろん、中に進入して失敬するような、お手に縄の掛かるようなことは致しません。
道路に面した果樹園なので、大きな栗の木の枝が、歩道まで伸び切っております。

歩いていると、たわわな栗のイガが頭上で実っていまして、重力にはかないません。
つまり、台風で大風が一晩吹けば、その力で熟したイガは簡単に落ちてしまいます。

これが目当てでして、路上に落ちたものは拾得物として、貰ってくるという分けです。
ところが、果樹園のオーナーも、そこら辺は把握しており、栗は既に収穫済みでした。

それで、アスファルトの歩道は、さっぱりとホウキで掃かれてしまっておりました。
ざんね~ん、もう一ヶ所の果樹園を当って見ようかと行って見れば、先客がいます。

足でイガをつぶして、栗の実を取っているおじさんが既におりましてあきらめました。
それで、仕方が無くて、例の安全柵のある側溝の道まで引き返すことにしました。

それで、柵沿いには朝顔、彼岸花、オシロイバナなど、色々な花が咲いています。
他には、ヤマイノモ、オニドコロなどのツル性植物のツタが柵に絡みついたりします。

まあ、季節に応じて咲いてくれたりするので、通勤にも使う道とはいえ大切なのだ。
それでもって、今日は振り替え休日なので、時間にもしばられず、ぶらりと歩きます。

これって何の花?

いつも通りの花々が咲いていますが、そこでつる性植物の白い花をみつけました。
小さな釣鐘の形をして、多少地味目な花とはいえ、安全柵に絡みつく初顔です。

そこで、家に戻ってからネットで調べてみようと思いまして、先ずは写真を撮ります。
後は、家でググる時、画像検索で、この写真に合致する花を探そうとする次第。

ところが、思いついたキーワードが、ハート型、葉っぱ、白い花ぐらいで、貧弱です。
似たような花は見つかりますが、つる性の植物でもないし、なかなか合致しません。

でも、キーワードをとっかえひっかえ、根気よく探してたどり着いたのがマメアサガオ
これで間違いないと思い、花の名で探すと、侵入生物データベースって何なのさ。

要するに、特定外来生物を紹介するサイトですが、こんな可愛い花も含まれます。
というか、既に日本に定着してしまった帰化植物で、その数は半端なく多いのです。

しかも、自治体の条例の規制対象になっている植物も含まれたりして、厄介です。
このマメアサガオですが、昭和30年に東京近郊での帰化が報告されたのが最初。

現在、関東地方以西で道端などで普通に見られますが、自分的には初耳でした。
それで、小さいなりでも朝顔ですが、帰化しているアサガオ種は、限りなく多いのだ。

チョウセンアサガオは、普通に園芸品種として栽培されますが、渡来には違いない。
外にもホオズキ、サルビア、レンギョウまで定着していたと言われると何だかなあ。

と言うわけで、わが日本国は帰化植物だらけになってしまったのが、理解できました。
確かに、家々のお庭に栽培されている園芸用・観賞用の花々は、元来原産地が世界中に散らばっておりますので、一旦これらが野生化してしまえば、野の花として定着するのは致し方ないことでもあり、実に可愛いエイリアンなんだと思ったのでした。



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2017年9月15日金曜日

奈良時代末期に遣唐使が種を持ち帰った朝顔にくらべると、こっちは意外に新参者なのかもね - 彼岸花(曼珠沙華)(北海道渡島以南の全国)

    
通勤途上の道すがら、人目に付かずにはいられない彼岸花に出会いました。
別名は曼珠沙華で、サンスクリット(梵語)の天上の赤い花を意味しています。

一目見れば、悪業を離れられる天の花とも言われ、慶事が起こる兆しらしい。
法華経の教えでは、この赤い花が天から降ってくるというほどの、瑞兆の花です。

歩道の脇には側溝が流れていますが、転落防止柵をかいくぐって咲いています。
しかし、あんな雑草が繁茂するような中で、茎からいきなり花が咲いていました。

本来、植物なら枝葉が伴うべきですが、それも無く、華麗なほどに真っ赤な花。
しかも、花びらが枯れ落ちるわけでもなく、突然、房ごとぽとりと落ちてしまいます。

実際、こういった花の特徴は、血や打ち首の印象につながり、武士は嫌いました。
江戸時代、武家の重罪といえば、切腹打ち首ですから、当然かもしれません。

確かに、あの赤い花はけばけばしさがあり、自然のやさしさとは少し食い違います。
しかも、死者を葬るのに土葬が普通だった昔は、墓場の傍らで咲いていました。

まあ、これには理由があって、有毒な球根だからこそ、わざと植えていたようです。
つまり、モグラなど動物は毒を嫌いますから、死者のむくろを掘り返されませんな。

だから、彼岸にすくっと現れて咲く、この花が幽霊に例えられるのもむべなるかな。
要するに忌み嫌われる要素の多い花なのですが、実のところ種子で増えません。

土の栄養分で球根を肥えらせて、球根を増やす分球の手段を使うといいます。
でも、球根に足が在るわけでもなく、どうして全国津々浦々に散らばったのかな。

朝顔もまだまだ咲いています
しかも、山野では咲かずに、人里で田んぼのあぜや川の土手に咲いております。
理由は、球根が地面に根を張って、あぜや土手を補強してくれる手軽さなんだ。

なるほど、職場へ通う道路わきの側溝も、昔は田畑を潤す小川だったのでしょう。
この流れの上手には飯島市民の森があって、そこを起点にせせらぎが出発します。

今は都市化の影響もあり、付近に往時の農村風景の面影は、全くありません。
でも、あの安全柵を気にせず、すくっと咲いた彼岸花は、川土手の名残のはず。

もし、そうならば、人手に植えられて、全国に広まっていったというのも分かります。
ただ、彼岸花の登場する文献は、室町時代以降というから、近世のお話です。

つまり、奈良時代や平安時代には、彼岸花は存在しなかったように思われます。
だって、気が付いていれば、花を愛でた上流階級は、何かに書き残したでしょう。

それが無いのですから、原産地の中国から渡来した時期は、そう古くはないのだ。
しかも、球根は水でよくさらせば、毒の成分が抜けて、食用にもなるといいます。

だから、飢饉に備えた植物として、農村地帯を中心に広がったんじゃないのかな。
増して曼珠沙華ですから、寺院における布教活動も役割を果たしたのでしょう。

ところで、飢饉に備えた救荒植物は、この花のように有毒な植物が多いのです。
オニドコロという、山芋に似た植物もありますが、食べるのに芋を水でさらしました。

これによって、有毒な成分が溶け出し、残ったでんぷんだけを食べていたようです。
彼岸花も同じく、球根を水でさらしてから食べたようですが、百合根みたいです。

というわけで、実用的な花だったからこそ、昔から大切に扱われたのだと思いました。
もう、今更、飢饉もなくなったことだし、川の土手はコンクリートの護岸に変貌してしまったし、お墓も火葬になって土饅頭は全く見られなくなってしまって、今はただ派手な赤い花の咲く姿だけを楽しむだけですが、そうだとしても、個人的には不吉さなど感じずに、この季節を彩ってほしいものだと思うのでありました。




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2017年9月12日火曜日

ひょうたん転じてカニと成すって、何だか、ことわざみたいだけど、どちらもおいしかったの太鼓判 - ひょうたんぱん(一炉庵)・花咲ガニ専門店(カニの庄屋)(根室市・北海道)

    
実は、根室駅前に行こうとしたのは、「ひょうたんぱん」のお菓子がお目当てでした。
菓子店「」さんが製造販売しており、名前の通り瓢箪の形をしているとか。

そもそも、前身の早川菓子店が、北方領土の多楽島にあった頃からの品です。
道東で長い歴史をもった菓子で、端谷のオランダせんべいに同じく懐かしの味。

どちらも日持ちの良い菓子なのは、流通事情の悪い当時だから重宝したのかな。
それで、駅前に着けば、カニ屋さんが二三軒並んでおり、そちらに目が行きます。

観光客を目当てにした営業って何となく分かりますが、JR根室駅は実にローカル。
だって、根室駅の一日当りの乗降客は、三百人にも満たないという少なさです。

でも、列車を使う人はほとんどが観光客なのかかもしれず、立地が良いのかもね。
それで、このカニの庄屋さんでは、中で買って食べられると言われて即決しました。

花咲ガニ、うまかったぜ

早速、カニ一杯千五百円の松竹梅の竹クラスにしましたが、食べがいはあります。
だって、納沙布岬で食べたカニの鉄砲汁の実の少なさに、リベンジしたかったから。

二三センチにハサミで切り落とした、殻付きのカニ足が四切れほどだと、情けない。
なので、折角来たのだから、食べつくしたいと言う気持ちが抑えられなくなりました。

だから、ひょうたんパンの店はすぐそばだと分かっていたので、先ずカニにロックオン。
それで、カニがどんとテーブルの上に置かれましたが、もう素手で食いまくりですわ。

一度付いたら取れにくい、カニの生臭いにおいなんかも構うもんかで、戦闘状態。
いやはや、花咲ガニのおいしいこと、おいしいいこと、かに味噌も濃縮パンチだぜ。

いやー、大満足大満足、それで、他のお客さんは、みな海外からの観光客です。
みんな、ビニール手袋も自前で準備万端、すでに戦闘モードは来る前からです。

中国人だと思いましたが、一組は広東からで、もう一組はどうも台湾かららしい。
一行の年配者から指示されて、若者が店番の年取ったおばちゃんを手伝います。

礼儀正しく、長幼の序を踏まえて行動する当り、大陸の中共とは思えませんな。
そして、会話が北京語でもないような気がしましたので、台湾からと思った次第。

納沙布岬にて

さて、上さんより先に食べつくすと、おばちゃんから一炉庵の場所を聞き出します。
そうしたら、目と鼻の先だと分かって、勘定役の上さんを残して、ひょうたんパンだ。

お店の人も、袋のパックがあると教えてくれて、二百八十円で買って戻りました。
そうしたら、おばちゃんが店先で待ち構えていて、”社長、なに買って来たのさ”って。

こういう時だけ、社長呼ばわりするなよ、何だかこそばゆいし、気恥ずかしいです。
それで、ほらと中身を見せたら、おばちゃんはつれなく見たことがないって言います。

しかも、年寄りが食うお菓子だろって、ずいぶんと地元民が薄情な言い草なんだ。
まあ、堅そうなお菓子だから、歯の抜けた年配者に無理なんだろうとは思うがね。

というわけで、ひょうたんぱんから転じまして、花咲ガニとの格闘戦を終えましたとさ。
ところで、このひょうたんパンには、小麦粉の生地にゴマが入っていて、黒砂糖が表面を覆っていまして、「ぱん」とは名ばかりの、ガリガリした固い食感ですが、その素朴な味わいには根強い人気がありますので、根室駅前に来たら、カニ&ひょうたんぱんをご賞味あれと、お勧めしたくなるのでありました。


おまけ:根室市観光協会のロゴマークは、花咲スペースインベーダーだよ!


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