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2025年11月4日火曜日

今や、道央の勇払原野でも道北のサロベツ原野でも、タンチョウヅルがみられるようになって、生息地は全道一体になった ー タンチョウヅル(北海道・道東)

道道243号線にて
    
野生のタンチョウヅルを初めて見たのは、十年近く前、霧多布湿原なのでした。
全貌を見るのに琵琶瀬展望台に行ったのですが、中央には琵琶瀬川が流れます。

近くには寄れないようで、小高い丘までは車で駆け上がらないと見渡せません。
そこからお立ち台に立っていると、はるか向こうにポツポツ白い点が見えます。

さっそくに双眼鏡を取り出して、焦点を合わせますとゆっくり移動するのです。
姿態を眺める限りでは、タンチョウヅルには違いなく、生息を確信できました。

まあ、生息地は阿寒町や鶴居村周辺と思い込んでいたのが、広がっているのだ。
この後、根室半島から別海町まで通り抜けましたが、所々で見つけられました。

もっと、至近距離で見られたのは、根室半島のトーサムポロ沼や温根沼なんだ。
短時間、路側帯に車を止めて写真を撮りましたが、望遠の拡大極限までアップ。

浜中町・琵琶瀬湿原
根室・トーサームポロ沼にて
       
多少画像は荒くなりましたが、それでもつがいの二羽をフレームに収めました。
こうして、撮影できたのはうれしかったのですが、釧路湿原ではチャンスなし。

湿原が余りに広大すぎて、どこで生息しているのかは分からなかったようです。
ただ、生息分布は道東全体に広がっていると実感したのは、間違いありません。

それで、冒頭の写真は、釧路湿原の北側、道道243号線上で撮影したものです。
阿寒町側から道路を走り抜けましたが、途中、鶴居村を抜けて標茶町に出ます。

鶴見台、音羽橋の有名な鶴の見学先を抜けましたが、季節の違いで全く居ない。
こんなものだと思いつつ、車を走らせますと、突然、群れが現れて驚きました。

畑作農地は収穫も終わっており、隠れる作物も無くて、若鳥が群れているのか。
ただ、三羽で一緒になっているのは、つがいと春に生まれた幼鳥に思えました。

時々、つがいでかけあう鳴き声も聞こえて来て、親子なのは間違いありません。
繁殖地は湿原なのですが、餌場でミミズを探して、農地に飛んでくるようです。

というわけで、上さんがカウントしたら百羽近くに達していたという話でした。
夏場は、ミミズや昆虫の餌を求めて農地、放牧地などに集まっているのかもしれず、それが一部では農作物の被害が出ているという話もありますが、一年に二個しか産卵しない繁殖率の低さでは、群れて集まっても仕方ないのかと思うのでした。



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2025年10月15日水曜日

天売島の海鳥繁殖地は、天然記念物に指定されているぐらいだから、この海鳥の繁殖も絶えないでほしいな ー オロロン鳥(野鳥観察)

   
この間、本棚に挿していたパンフレットが、何かの拍子でパラリと落ちました。
物音がしたので、何だろうと見てみると、北海道は天売焼尻島のパンフレット。

十数年前に現地へ旅行した際に入手したもので、雨露に濡れたのか状態は悪い。
表面はしわで波を打ってザラついて、印刷した紙面の縁が擦り切れていました。

状態がかなり悪いのですが、焼尻島は花の図鑑で、天売島は海鳥の図鑑なんだ。
どっちが、表表紙か裏表紙なのか判然としませんが、焼尻島が表表紙だろうな。

まあ、焼尻島だと思うのは、フェリーが先に到着して次に天売島へ向かうから。
なので、表側が焼尻島と判断しましたが、個人的には海鳥の天売島が魅力的だ。

だって、季節になると百万羽の海鳥が、繁殖のために営巣するという小島です。
住民は、当時でも三百人ほど、ウニ漁の漁師さん以外には観光旅館の人々とか。

それでも、観光シーズンになると一日五~六便が、羽幌港から運行されている。
なので、離島でも不便さはないのだが、何せ北海道だから僻地なのは事実です。

     
それで、夫婦共に出かけたのも、オロロン鳥をこの目で見たかったからなんだ。
当時は、繁殖地としてわたってくる生息数が、十数羽と極端に減っていました。

半世紀前には、八千羽が営巣していたと言いますから絶滅するんじゃないのか。
そう思うと居てもたってもいられずに出かけたのですが、見つけられなかった。

島をめぐるハイキングコースの途中、海鳥観察舎があって立ち寄ったのですな。
コースからそれて断崖絶壁にへばりつくように小屋があって、中は蒸し暑いの。

北海道でも八月は熱く、通風の良くない中は蒸し暑く、蜘蛛の巣が張っていた。
室内にあった大型の双眼望遠鏡で、営巣の崖を見たのですが、良く分からない。

カモメが飛んでいるのを認識しただけで、オロロン鳥はどこにいるのだろうか。
というわけで、ネットで調べ直すと、2024年の飛来数は122羽だったと発表。

最近は、オロロン鳥の餌となるニシンも資源が回復しているようで、産卵期に見られる海水の白濁現象の群来(くき)も見られるなど、海鳥にとって繁殖によりよい環境が整ってきているのを、うれしく思うのでした。

おまけ:永久保存版でPDFを作成しました、ここをクリックして下さい。



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2025年8月18日月曜日

”僕には鳥の言葉がわかる”という鈴木俊貴氏の著作を読めば、学者の重大な”灯台下暗し”だったということ ー 動物言語学(野鳥観察)

          
日本人は、”声”という言葉で表現する時、普通、虫や鳥など動物にも使います。
これを、英語で考えた場合、鳥は鳴き声の意味で、”birdsong”と表現しますね。

他方、虫は"buzz of insects"と"hum of bugs"と表現して、声の把握ではない。
どちらかというと、雑音に近い音を発するような表現に近い感じを受けるんだ。

どうも、日本人は鳥や虫などの動物も発する音が、声とみなす感覚があります。
なぜなのかなあ、と思っていましたが、これは日本人の宗教観によるものだな。

まあ、仏教の「生きとし生けるもの」では、すべての命あるものを意味します。
植物までを含んでいるのですが、音を発する生命体であれば声ということかな。

 花に鳴く鶯、水に住むかはづの声を聞けば、
  いきとしいけるもの、いづれか歌をよまざりける

これは、古今和歌集の序で挙げられた和歌ですが、生き物の声に触れています。
その声に共感して、”誰しもが歌を詠まないでいられようか”という表現なのだ。

つまり、日本人は生き物の声に対して、自然体で理解を寄せている気がします。
人のように、そこに複雑なコミュニケーションはなくとも、伝わるものがある。

鳥の声も、言葉ではなくとも、さえずりや地鳴きで呼びかけの声を発するのだ。
それで、最近、創設された分野に、鈴木俊貴氏の始めた動物言語学があります。

まあ、動物は言葉を持つという研究分野ですが、文法も存在するという発見だ。
研究対象となった野鳥の”シジュウカラ”ですが、さえずりにも文法を持つのだ。

異なるさえずりを、決まった語順に組み合わせて表現することで意味が伝わる。
しかも、ルー大柴氏のルー語よろしく、”アゲイン行こう”で意味が通じ合える。

つまり、別種のコガラとシジュウカラのさえずりを組み合わせて表現ができる。
もちろん、小さい鳥たちは敵に襲われないように混群の群れを作る習性がある。

餌場で”みんな集まれ”とさえずる時も、別種は違うさえずりも理解しています。
これって、鳥たちがバイリンガルだったり、トリリンガルだったりするのだな。

いやはや、小鳥たちのちっぽけな脳でも、複数の言語を理解しあえているのだ。
というわけで、言葉を持つのは人間だけという二千年来の定義が覆されました。

これは、動物学の歴史として、古代ギリシャのアリストテレスに遡ることができるのですが、近代動物学に影響を与えた存在としてチャールズ・ダーウィンですら、19世紀以降、この分野に発展的に研究が進んだのにも関わらず、言葉を持つのは人間だけであるという上から目線の見解を変えなかった、頭の固い学者どもが愚かしいと思えてしまうのでした。



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2025年6月3日火曜日

カラ類は、おしゃべり上手な小鳥たちなので、そのさえずりを聞いて楽しむのは幸せな気分だな ー ゴジュウカラ(野鳥観察)

    
自宅が大規模修繕工事のせいで、依然として不自由な生活を強いられています。
マンション住まいだとリビングからバルコニーに出られますが、その床が対象。

床の樹脂シートも剥がしてしまって、完了するまでどうも時間がかかりそうだ。
修繕の作業性で、ガラス窓の網戸を外されてしまい、空気が入れ替えできない。

五月連休を過ぎても締め切って部屋の気温が上昇してしまい、やりきれません。
ところが、中旬になって修繕が進行したのか、網戸をかける許可が下りました。

ホッとして網戸を付けますが、早朝、開け放しで野鳥のさえずりも聞こえます。
ウグイスも聞けますが、さえずりが段々上手になっていくのが、面白いのです。

シジュウカラもよく聞けるので、まるで八ヶ岳のペンションに泊まった気分だ。
その中で、聞きなれないさえずりがあって、それは”フィッフィ、フィッフィ”

シジュウカラのさえずりに混じって聞こえますが、どうもゴジュウカラみたい。
シジュウでなくてゴジュウとあるから、スズメの仲間でも異なる分類なんだな。

では、ロクジュウ、サンジュウのカラ類がいるかと思えば、それはありません。
なので、シジュウ、ごジュウだけで、ヒガラ、コガラ、ヤマガラなら見かける。

ただ、鳥の姿は見つからず、向かいの市民の森から、さえずりが聞こえて来る。
それで、カラ類は混群といって、別種の鳥同士で群れを作る習性があるようだ。

実に、仲良く市民の森で暮らしている様子が微笑ましくて、楽しみなさえずり。
一方、今日は梅雨のさきがけのような曇りの天気で、ジメっとした空気が嫌だ。

そんな一日で近所のスーパーへ買い物に行きますが、高圧送電線の下を歩いた。
すると、頭上の電線からジージーと音が聞こえてきたのでちょっと驚きました。

これは、送電線が部分放電を起こして、湿気が原因で起こる現象だといいます。
雨の日だとよく聞こえるものですが、湿り気のある曇りの日でも聞こえるんだ。

というわけで、ジージーする音よりは、フィッフィのさえずりが上等なのです。
ジージーとなくのにオケラもいますが、間もなく虫たちのさえずりも聞こえてkるはずで、ベランダにはカネタタキが飛来して、”ティン、ティン”とない出すのでしょうが、リビングにまで入ってくるのは困りものなのでした。



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2023年7月18日火曜日

一年をとおして見られる留鳥だから、もっと早く鳴声に気が付いているべきだったと反省 ー セッカ(野鳥観察)

     
近所では、大規模な環状道路高架橋やトンネルの工事が久しく続いてきました。
このため、用地取得も大胆で、県立高校が閉鎖されて工事現場に代わったんだ。

最初は百メーター四方の土地が草ぼうぼうの草原でしたが、資材置き場に変貌。
それでも、三割程は草むらが手つかずに残されて、それが野鳥の棲み処らしい。

最初は、野鳥のスズメが沢山いるので、そうだろうと思っていたら違いました。
平日は、歩きの通勤で、この工事現場を横切るのですが、さえずりが気になる。

”ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ”と、まるでブレーキの壊れた自転車のような鳴き声。
気になってネットで調べると、ユーチューブで動画が数多く紹介されています。

スズメ目セッカ科というだけあって、スズメとよく似ていますが、これなんだ。
似たような茶色い地味な姿をした小鳥ですが、体長はもう少し小ぶりの野鳥ね。

土木現場の草原が営巣地
     
普通には見分けがつきにくいのですが、何となく違うような気もしていました。
なので、周辺で聞こえるさえずりから判断すると、営巣地があるのでしょうな。

この辺りは起伏もあって丘が多いのですが、住宅地の開発が制限されています。
このため、小さな雑木林が多く残されて、そこに野鳥が棲みついているようだ。

特にシジュウカラが繁殖していて、鳴声が当たり前に聞かれるようにもなった。
昔からウグイスは春になるとさえずるし、イソヒヨドリもここ十年はお馴染み。

他にも出勤で徒歩の最中に、"クゥーイ"と甲高く鳴く鳥がいて分からずじまい。
ユーチューブなどで探していますが、先ずはセッカが分かっただけでもOKだ。

というわけで、朝の鳥のさえずりで、目を覚ますと言う環境に感謝しています。
最近では、カエルの鳴き声がうるさいと農家にクレイムを付けた、近隣モンスター住民の存在が話題になりましたが、どちらかと言えばこの辺のヒヨドリのだみ声みたいな鳴き方も騒音に近いのかもしれず、誰にもクレイムは付けられずに我慢する自分がいるのでした。



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