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| 五重塔は美しい |
鎌倉時代、その末期に書かれた随筆『徒然草』の第五十二段で書かれています。
そのタイトルは「仁和寺にある法師」と言い、国語の教科書にも登場していた。
作者は、兼好法師で教科書定番の古典ですが、文学の好きな人にはなじみ深い。
それで、この教科書から興味を持って、自分は全段を読み通してしまいました。
だから、仁和寺の寺院は、この古典を通して知っていたので訪ねたかったのだ。
実は、御室も仁和寺も同じ場所を指しますが、御室は宇多天皇の隠棲した御所。
仁和寺は、宇多天皇が創建した真言宗御室派の総本山になり二つが合わさった。
だから、御室仁和寺と呼びならわしますが、 このお寺の法師が登場するのです。
石清水八幡宮へ詣でたが、手前の寺院を参拝するだけで訪ねたと早合点をする。
少しのことにも、その道に通じ導いてくれる人は欲しいものだという教訓話ね。
兼好法師は、仁和寺によく出入りしており、僧の話を間近に聞いていたらしい。
だから、実際に見聞きした僧の話を、このように物語めかして語ったようだな。
それで、こういう古典を親しんでいたからこそ、一度は訪れて見たかったのだ。
今回の旅は、嵐電の御室仁和寺駅から参道を歩いて目指すと、すぐ仁王門です。
境内は広大ですが、書院造りの宸殿にあるお庭も美しく、花も活けられている。
仁和寺は、生花御室流の拠点だそうで、この書院の中で見事にマッチしていた。
さて、拝観していた女性グループが、重要文化財しかない寺と話していました。
他方、醍醐寺は国宝が沢山あると比較していて、文化財の比較でケチをつける。
つまり、京都のお寺にあっては、重要文化財なのは月並みな寺宝なのでしょう。
そんな風に思ってしまいましたが、御室桜が咲く頃には、景観も最高だろうな。
というわけで、徒然草に登場する仁和寺の法師の逸話は三段あると知りました。
石清水八幡宮の末社だけを拝んで帰ってきた法師に加えて、宴会の余興で鼎をかぶって取れなくなったお馬鹿な法師とか、狐に噛まれたけど反撃して一匹を殺した下法師などが登場しており、古典を勉強しておくと、拝観をしても感慨は深くなるものだと思った仁和寺なのでした。










