ユーチューブでクラシック音楽を聴くと、時に作品が勝手に紹介されて来ます。
自分のアカウントを登録しているので、AIが傾向を分析してのことでしょう。
ただ、最近は時事ネタばかりを視聴するのが増えて、少し遠ざかっていました。
だからこそ、リストにその手の楽曲が掲載されていると、逆に注目してしまう。
思わぬ掘出し物の作品かもしれないと思って、そんな時は、試聴するのでした。
それで、今回はオーストリアの作曲家、イグナーツ・ブリュルの作品なんだな。
バイオリン協奏曲ですが、忘れ去られたロマン派の作品にしては、素晴らしい。
三楽章を通して聞いてしまいましたが、更にピアノ協奏曲2番も視聴しました。
こちらも良いとは思いましたが、バイオリンの作品に比べるとおとなしい印象。
それでも、忘れ去られるには惜しい気もして、演奏者のピアニストをチェック。
クリックで、ユーチューブ視聴 Ignaz Brüll: Violin Concerto in A minor, Op. 41 |
フランク・クーパーという音楽家ですが、こういった作品を発掘してきました。
顧みられないロマンチック音楽祭の創設者であり、国際的にも知られています。
まあ、今までもブログで知る人ぞ知る的な作品は、紹介させていただきました。
今回もご多分に漏れず、書き始めたのですが、キーワードはドイツナチスです。
彼自身もユダヤ系だったためか、レパートリーのオペラ作品が追放されました。
亡くなったのは、二十世紀の初頭だったので、直接の迫害は受けておりません。
でも、ユダヤ系と言うだけで、音楽史から唯一知られた作品が抹殺されたんだ。
退廃音楽のレッテルを貼り、作曲家を強制収容所へ追いやり集団虐殺した鬼畜。
畜生にも劣る徒党ですが、収容所で命を落としたユダヤ人作曲家がいるのです。
パヴェル・ハースとハンス・クラーサの二人は、強制収容所で音楽活動もした。
アウシュビッツのガス室に送られた芸術家として、人類は忘れてはいけません。
ヒットラーは、ワーグナーの楽劇が好きでしたが、自分は悪趣味だと思います。
というわけで、”トゥランガリーラ交響曲”のメシアンも収容所へ送られました。このナチスのドイツ野郎がどれだけ変態なのか、アウシュヴィッツ・ビルケナウ収容所では、女性囚人のオーケストラが設立されて、定期的に日曜のコンサートが開かれていたそうで、作品が忘れ去られた程度なら幸福だったのかもしれないと思ったのでした。
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