2021年10月8日金曜日

リズムが特殊だから、テクニックで勝負して来る演奏者はたくさんいるけれど、やっぱり辻井伸行さんの演奏が一番だと思う ー ニコライ・カプースチン(作曲家)

アンコール演奏はこちらから
     
指揮者は、彼の右腕を大事に抱えながら、弦楽器奏者の間の通路を歩きました。
目の不自由さゆえに心もとなく見えましたが、弾き始めれば世界は変わります。

しかも、このアンコールに選んだ曲がリズミカルで高度な技巧を必要とします。
弾き終わっみれば、ある種の爽快感すら覚えるような演奏でしたが、驚きです。

この曲は、エチュードOp.40No.1「プレリュード」で、カプースチンの作曲だ。
主に活躍したのは、共産主義国家だったソ連邦の時代で、その割にポップです。

もちろん、クラシック作品ですが、敵性音楽とされていたジャズの影響もある。
当時、かの国では自由主義社会の文化・風俗を弾圧していたから反体制的だな。

それでも、不思議なのは、スウィング以前のジャズが黙認されていたらしい点。
なので、彼のジャズ的な作品は、ディキシーランドやスウィングの影響が多い。

元々、本格的なクラシック音楽を学んだ人ですが、職業としての出発点が違う。
ビッグバンドのピアノ奏者として活動を始めて、そのバンドのために作曲する。

だから、発表したピアノ協奏曲には、ドラムなどリズム楽器が参加しています。
クラシックの音楽とは程遠く、ジャズっぽいのかラテンっぽいのか分からない。

      
<ユーチューブでの動画、クリックで視聴してね>
      
     
       
     
      
ポップな仕上げ満載ですが、演奏者にはかなり高度な演奏テクを要求している。
しかも、ちゃんと楽譜になっていて、プロが譜面通りに演奏しているのが凄い。

これがジャズだったら、結構、自由に演奏したりしますが、こちらは緻密です。
なので、クラシック音楽と思って間違いなくて、ポップスオーケストラ向きだ。

ファミリー向けに、夏の野外コンサートなどに、彼の作品は向いているかなあ。
気づいたのは、日本のピアニスト、川上昌裕さんの演奏がアップされています。

この方は、日本でカプースチンを紹介したピアニストとして、高名な人なんだ。
しかも、著名な教え子には辻井信行さんもいまして、作品を紹介されたのかも。

というわけで、音を楽しむと書いて音楽だから、こういう音楽もありでしょう。
不協和音の塊みたいな現代音楽の作品を聞いて、心が浄化されるはずもないし、癒されるわけでもないので、まさに音を聞いて楽しむというカプースチンの作品こそ、新しいクラシック音楽のスタイルを切り開いたのではと、感じたのでした。



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2021年10月6日水曜日

朝のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」に出演する、ボブヘアの彼女に色気を感じつつ、加藤和彦に思いを馳せる - ”眠れぬ森の美女”(EP盤レコード)

       
加藤和彦の遺書に、そう書かれていたのです、その言葉自体がショックでした。
十年以上も前、平成21年年10月17日、享年62歳で命を絶ったミュージシャン。

死の数日前、十人近くの親しい知人に貴重なギターコレクションを贈りました。
それぞれ内容の違う遺書のような手紙を送りつけた中に、”葬式はいらない”と。

晩年、鬱病と診断されていたそうですが、自らの死期を覚悟したうえでの選択。
自分たちの世代では、昭和40年代前半に活躍したフォーク・バンドのメンバー。
    
コミックソング”帰って来たヨッパライ”が有名ですが、その後も活躍を続ける。
日本のポップミュージック界の大立て者として、君臨し続けたのはご存じかな。

ロックバンドの”サディスティック・ミカ・バンド”で活動したのが次の頂点ね。
シングルの”タイムマシンにおねがい”もヒットしたし、人生すべてが音楽活動。

果ては、還暦も過ぎて”ロックおやじ”になった彼は、燃え尽き症候群なのかな。
欧米では、「ミッドライフ・クライシス(Midlife Crisis)」と言われています。

対象となる中年層は、普通に考える以上に広く、大体45歳から65歳くらいまで。
その年齢が当てはまるといわれていますが、遺書を読むと当てはまる気もする。

長い音楽活動の中で多くの歌手に楽曲を提供してきましたが、一人は高岡早紀。
この女性は、今では女優としての活動がメインですが、十代はアイドル路線だ。

試聴はこちらクリックしてね
     
シングルもかなりリリースしていて、アルバムも何枚か出したような感じです。
ちゃんと調べた分けではないですが、ユーチューブで検索すると結構見つかる。

それで、シングルに”眠れぬ森の美女”という曲があって、一種のオマージュだ。
ヨーロッパにある古い民話の”眠れる森の美女”が、下敷きになったみたいです。

それは、かなり昔のことでしたが、TVクイズ番組でネタとして出題されました。
”クイズダービー”の番組で、大橋巨泉が司会をしていましたが、この曲を出題。

歌詞の一部で、”胸の谷間に滑る何かが都会を銀色の森にする”というクイズだ。
回答者は、かなり頭をひねりながら答えましたが、これが全員不正解になった。

”雪”という答えを明かされて、「銀世界っていうからね」と一同納得しました。
それで、サビの歌詞もまた変わっていて、”バーブラブーシュカ 食べてもいい”。

一体、何の呪文かと思いましたが、確かケイト・ブッシュの歌にあったような。
”バブーシュカ”というロシア語のタイトルで、”お婆さん”を指す言葉なのです。

でも、恋に落ちるという女性の話に、老婦人は似合わないので意味は違うはず。
ネットでも、ラブーシュカは、ロシア語で罠(わな)の単語を指している指摘。

でも、先頭のバーブは何だろうと思いましたが、英語で棘(とげ)を指します。
他方、形容詞の”barbed”は、棘のある意味からバラの花を暗示させるようです。

もしそうであるなら、この曲の歌詞全体にかけられた呪文のような気もするな。
というわけで、このフレーズは、英語+ロシア語の合成で、”とげのある罠”だ。

ネットで探し出したら、”GAGYPA(バーブラ) JIYCHKA(ブシュカ) ”の綴りが出て来て、ググってみても全くヒットしないから造語なのかしれず、であるのなら、自分の考えた呪文こそが、この歌全体を暗示する秀逸な呪文だったのだと思ったのでした。



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2021年10月4日月曜日

メインフレームの吐き出す日付書式が、バイト数を減らすので簡略化したことからVBAプログラムが必要なんだ ー DateDiff関数(VBA)


上に掲げた画像は、勤務先のメインフレーム電算機から出力されたデータです。
海外取引先から発注されたデータで、ネットを通じて取引先が入力してきます。

不思議なのは、一度入力されたデータが取引先から変更できるというシステム。
だから、希望納期を繰り上げたり、発注数量を変えたりする、自由にしまくり。

シラっと変えてきますが、資本提携の関係で、グループ企業のわがままし放題。
なぜ、こんなことができるかのは、昔のユル~いシステムを使用して来たから。

このため、出荷担当は、この突然の変更をウォッチしていなければなりません。
毎日、この出力されデータをPCのモニター画面を見てチェックする分けですよ。

ところが、このチェックの作業が手作業で行うステップが多くて簡単でもない。
電算化されたから簡単という分けでもなく、覚えこんだりする必要があるんだ。

それで、上の画像は、データもわかりやすいようにサンプルとして出しただけ。
この内、数量の変更は単純な差分なので、エクセルにコピペして計算できます。

問題なのは、日付が繰り上がったりしている場合、計算をどうのように行うか。
まさか、指折り数えて日数カウントだなんて、何時の時代の方法か分からない。

メインフレームの出力データは日付が8桁数値ですが、単純な差し引きは無理。
だって、ひと月は30日で翌月になるから、考慮して計算しなくてはいけない。

例えば、2011102-201025を電卓で計算すると77ですが、実際は8日になる。
エクセルでも、単純で引算したら大けがの元になるので、要注意には違いない。

なので、VBAでDateDiff関数のプログラムを仕込んでを使ってサクッと計算だ。
例えば、DateDiff("d", #2021/11/02#, #2021/10/25#)のコード記述です。

その結果は、”-8”になって8日早まったという回答になり、チェックしやすい。
これで、勝手に納期を変更されても、自動的に計算すれば見落としは防げます。

それで、この関数には引数が3つありまして、最初の”d”では日数の計算です。
残り二つの引数には、変数のDate型を引用するとあるが、この#が分からない。

なんでも、# で囲んだ日付はリテラル値になり、VBAが日付と解釈するらしい。
良く分からんがそういうことにして、一方、”2021/11/02”の文字列の場合だ。

これは、引数を変数で代入する必要があって、Date型の変数宣言をしないとね。
このサンプルコードを紹介しますが、問題はメインフレームの掃き出しデータ。

関数に必要な年月日の間に””/”がないので、これを挟み込まないといけません。
これも、各種関数で年月日に分解して、”/”付きで合成する手の込んだ対策です。

Sub DteDif01()
Dim DateA As String, DateB As String
Dim Dx As Date, Dy As Date, Y1 As String, M2 As String, D3 As String
Dim tmp1 As String, tmp2 As String

DateA = "20211025" 
DateB = "20211102"

Y1 = Left(DateA, 4) ’年だけ取得
M2 = Mid(DateA, 5, 2) ’月だけ取得
D3 = Right(DateA, 2) ’日だけ取得

tmp1 = tmp1 & Y1
tmp1 = tmp1 & "/"
tmp1 = tmp1 & M2
tmp1 = tmp1 & "/"
tmp1 = tmp1 & D3
tmp1 = tmp1 & "" ’****/**/**形式で文字列再合成
Dx = DateValue(tmp1) '日付変換関数

Y1 = Left(DateB, 4)
M2 = Mid(DateB, 5, 2)
D3 = Right(DateB, 2)

tmp2 = ""
tmp2 = tmp2 & Y1
tmp2 = tmp2 & "/"
tmp2 = tmp2 & M2
tmp2 = tmp2 & "/"
tmp2 = tmp2 & D3
tmp2 = tmp2 & ""
Dy = DateValue(tmp2) '日付変換関数

MsgBox DateDiff("d", Dy, Dx) 

End Sub

というわけで、メインフレームのデータ出力は、SQLの書式で出されるらしい。
なんでも、2021-10-01、2021/10/01、20211001など各種形式があるようでバラバラなのですが、メインフレームに文句を言っても仕方ないので、ここはVBAのコードで工夫することに決めた自分なのでした。



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2021年10月2日土曜日

あんまし演奏されない作品を、商売上、自分のレパートリーに加えておくのも必要な話だと思った ー バイオリン協奏曲イ短調(Iver Holter)

   
ラーギン・ヴェンク=ヴォルフさんという女性のバイオリニストを知りました。
知るきっかけは、ノルウェーのイーヴェル・ホルテルという作曲家の作品です。

バイオリン協奏曲ですが、ノルウェーと言えばグリーグが一番有名な作曲家だ。
両名とも、同時代に同国の音楽界で活躍していたため、作風も似通っています。

グリーグのピアノ協奏曲は特に有名ですが、このホルテルの作品も同じイ短調。
特に緩徐楽章のロマンスレントは、グリーグの作風と瓜二つに聞こえてしまう。

もし、最近見つかったグリーグのバイオリン協奏曲と偽っても、面白いはずだ。
クラシックファンでも、ふむふむ、なるほどと頷いて聞くほどに、似ています。

それで、この作品がどうして有名になっていないのか、不思議なほどの佳曲だ。
演奏時間の長さも二十数分あり、メンデルスゾーンの作品並みでそん色はない。

ご試聴は、こちらをクリック

ソリストにもそれなりの技巧が求められる感じで、最近ハマってしまいました。
加えて、第一楽章の出だしがホルンのフレーズで始まり、これが北欧っぽいな。

だから、CD録音も多いのかと思ったら、このラーギンさんのしか見当たらない。
自分はユーチューブで聞くだけなのですが、アップの音源も一つということだ。

彼女は、米国のバイオリニストだそうですが、日本ではあまり知られていない。
しかも、録音している作品が、きわめて変化球で、日本では無名な作品が多い。

ユリウス・レントヘン - Julius Röntgen (1855-1932)
ヴァイオリン協奏曲 イ短調
ドヴォルザーク交響楽団

エルネスト・ショーソン - Ernest Chausson (1855-1899)
詩曲 Op. 254.
ドヴォルザーク交響楽団

イェネー・フバイ - Jenö Hubay (1858-1937)
ヴァイオリン協奏曲第3番 ト短調 Op. 99
スロヴァキア放送交響楽団 

このホルテルのもそうなのですが、上記ではショーソンの作品が多少の知名度。
ただ、ホルテルだけ共演が英国ロイヤルフィルハーモニーで、知られているな。

何れにしても、録音したレーベルは、知る人ぞ知る作曲家の作品が大半でした。
なので、彼女は、人口に膾炙した作品をわざと避けて録音している感じもする。

まあ、ベトコン、メンコン、チャイコンをリリースしたって、ライバルは多い。
演奏活動にも技量を比較されてお呼びがかからないようでは、商売上がったり。

だから、無名でも秘曲と呼ばれる作品はあるはずで、その演奏で売りにしたい。
そうすれば、音楽プロモーターからもお呼びが関わる分けで、活動も広がるな。

というわけで、ラーギンさんの選曲は、マネージメントの作戦では勝利だろう。
こうして、自分自身も、ユーチューブからホルテルの協奏曲を発見できて楽しんでいるわけですから、これに続いて、彼女が録音した作品を見つけながら、自分なりの秘曲発掘を楽しもうとするのでした。



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