黄色いヒガンバナを見つけてうれしくなりましたが、園芸品種だと思いました。
一軒家の小さな、あまり日当たりの良くないお庭に、数株ほど咲いています。
中には、写真のように花が重くなったのか、茎がたわんでしまっていました。
つい見とれてしまいましたが、犬の散歩で通りがかりの婦人も立ち止まります。
黄色い花は珍しいとか、野生で無くて園芸用だとか、二三言葉を交わしました。
この家の他に、もう少し先へ歩いていった歩道脇の花壇でも、見つけています。
これは一株でしたが、球根がしっかり土に埋まっていて植えられたと分かります。
調べましたが、咲き出し方が赤いものより遅いので、恐らく鐘馗水仙でしょうか。
読みは”しょうきずすいせん”と言い、九月から十月に掛けて咲くとありました。
この花、昔は墓地などに植えられていたので、忌み嫌う人も多かったようです。
ただ、最近はそのイメージが薄らいだのか、ガーデニングで育てる人が増えました。
だから、これからは、白い品種と共に、秋のイメージに定着するのかもしれません。
ところで、この鍾馗は,花弁が波打っているさまを、鐘馗様のヒゲに例えたらしい。
鍾馗と言えば、端午の節句に飾られる絵を思い出して、なるほどと思いました。
ねぶた祭りの鐘馗様(しょうきさま) |
あのもじゃもじゃした、おヒゲの雰囲気が、それなりに似つかわしい感じもします。
ところで、秋の夜ともなれば、虫の鳴き声の聞かれる季節がめぐって来ましたよ。
自分の住まいするマンションには中庭もあり、そこが虫達の住処になっております。
よく耳を凝らして聞いておりますと、時々、鳴き声が違うので、色々といるのかな。
最近は、ユーチューブ等で泣き声が紹介されており、聞き比べて確認しました。
それで、自宅の周りで、少なくとも六種類の虫達が奏でているのが判明なのだ。
先ず、キリギリスは、少子化で廃校にした県立高校の草地でよく鳴いています。
カネタタキはティンティンとか細く、カンタンは流麗に鳴いて、マンションの花壇だな。
でも、カネタタキだけは、羽根の飛ぶ力が強いらしく、ベランダで鳴く時もあります。
一方、アオマツムシは、街路樹ならどこでも泣いている始末で、リィーリィーです。
涼やかな鳴き方で風流に感じますが、一斉に鳴けば騒音公害になりかねない。
明治時代に中国から渡来したようで、日本の固有種よりもしたたかなのでしょう。
そして、エンマコオロギは柏尾川の土手で、アオマツムシに負けじとコロコロ・リー。
音量を比べてみるとややか細いので、切れ切れに聞こえてくるのが、風流です。
豊国の浮世絵とか |
そんな、行く秋の虫たちの最後は、単純にコオロギと呼ばれるツヅレサセコオロギ。
古来、鳴き声が”肩刺せ、綴れ刺せ”と聞えたようで、それを冬の備えにしたとか。
意味は、寒さをしのぐ衣類は欠かせないので、その手入れをせよの意味でした。
昔は、着物も継ぎはぎをして長く着用していた時代ゆえに、針仕事は大切です。
今なら、飽きれば買い換えてしまうのがオチで、このコオロギも肩身が狭いよなあ。
というわけで、虫たちの声音を眠りのいざないにして、今宵も過ぎて行くのですよ。
上さんも、最近は虫たちの鳴き声が増えてきたようだというのですが、最近、目の前の飯島市民の森においては、倒木防止による伐採作業で明るい林層に変化したことから、虫たちが増えたのかも知れず、それがきっかけであるのなら、秋の夜長を虫たちと暮らす楽しさも増えて、また風雅なりやと思うのでありました。
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