2016年7月5日火曜日

道産子は、スキーを存分に楽しめる冷涼な気候に育まれるが、ありきたりな日本の自然を知らないのだ - 半夏生・蛍袋の花(本州以南)


近所を流れるせせらぎで、わずか二三株ですが、半夏生の花を見つけました。
葉っぱが白くて、花弁の代役になっているようで、これで虫を誘うのでしょうか。

住まいから目と鼻の先、道路の向かいには、市民の森があり、小川が流れます。
今は、ポンプで汲み上げて流していますが、もともと里山の沢だったのでしょう。

山の水辺に群生することが多いので、ここに自生しているのは分かります。
花は、葉と同じく白の紐状で、良く見かけるオオバコの花に似ています。

そして、夏の盛りの頃、花が咲き終わると、葉の白い部分は色落ちします。
ふつうの緑色っぽく戻ってしまえば、葉だけで探すのは困難かもしれない。

実は、この花は、冷涼な気候に不向きで、北海道では咲くことができません。
だから、道産子としての、自分の野草の知識には、全く存在していませんでした。

だから、ちょっと見かけて、ペンキを塗ったような葉があると思って、調べたのです。
もうすぐ還暦に届きそうな年齢なのに、自分の知らない内地の自然がありました。
   
  尼寺の音なき暮し半夏生   山田弘子
    
半化粧とも書き、おしろいをあしらったような葉が、女性を印象させます。
そして、山あいの堂宇に続く庭園の陰には、きっと咲いていることでしょう。

横浜に住みつつ、古都鎌倉にも接していますので、このイメージは強いのです。
鎌倉へはよくハイキングで歩きますが、寺をめぐり歩くうちに出会えるかもしれない。
   
   
この花は、ホタルブクロですが、やはり、北海道に自生してないようです。
徒歩の通勤中、歩道の花壇で見つけましたが、咲き揃うようになりました。

この名は、子どもが袋のような花にホタルを入れて遊んだことに、由来しています。
株の生き残る多年草らしくて、同じ箇所に短い時期でも、咲いてくるのがうれしい。

それで、この花は知ってはいましたが、内地(本州)に住みだして、初めて見ました。
加えて、ホタル自体が、北海道では繁殖しないのが、子供時分は常識でした。

ただ、後年、インターネットで分かったことは、沼田町など、一部では生息しています。
それでも、非常に限られた地域なのは事実で、蛍のつく地名も青森県止まりでした。

だから、蛍で遊ぶイメージなど道産子が思いつくはずも無く、まして花も咲きません。
加えて、蛍を生まれて初めて見たのは、日本でなく異国のタイだったのでした。
   
 逢ひたくて蛍袋に灯をともす  岩淵喜代子
 

   
というわけで、上さんがいたち川でのオイカワ釣りの写真を、撮ってくれていました。
この里山の清流に棲む魚種も、北海道には生息していないので、こちらで生まれて初めて見たことになるのですが、スキーの楽しめる寒冷な気候と、温暖な自然の間には、こんなにも知らない日常の発見があるのだという、この年になっても発見したりするのでした。


いいねと思ったら、二つポチっとね!
にほんブログ村 スキースノボーブログへ
にほんブログ村 スキースノボーブログ スキー場・スノボー場へ



       

0 件のコメント:

コメントを投稿