2015年4月20日月曜日

目新しく、ちょっとおしゃれなクワッドリフトに乗っ​て興奮した - やぶはら高原スキー場​ (その一) (長野県)

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このスキー場は、設置した高速クワッドが珍しく、樫山ダイヤモンドリフト製でした。
自分としては初めて乗ったリフトで、デザインの随所が興味を引き立ててくれます。

一方、索道なら、伝統的にヨーロッパアルプスのお膝元の企業が知られています。
オーストリアならドッペルマイヤー社で、対抗はフランスのポマガルスキー社でしょう。

他方、日本の大手索道メーカーも、これらの企業と業務提携を結んできました。
日本ケーブルは前者の企業で、安全索道は後者と長年の関係にあったのです。

まあ、この二つの施工実績では日本全国に及んでおり、よく見かけるはずです。
仮に、スキー場でリフトに石を投げたら、どちらかに必ず当るんじゃないでしょうか。

それほど、ありふれた設計デザインですが、一般の人は単にリフトだけと思います。
どんな企業で、特徴がどこなのかは、二の次でしょうし、単に乗れればよいのです。

そう思うと、自分が乗り物好きゆえ、気になって気がついたというだけなのでしょう。
子供の頃、ロープウェイの改札口に飾ってある索道の見本を飽きずに眺めました。

鋼鉄のワイヤーを数多く撚ったロープの断面も太く、とても興味を覚えたものです。
どのように百人近い乗客を山頂へ運ぶのか、技術的な関心は尽きませんでした。

さて、このゲレンデは、イタリア・ライトナー社の設計による索道が施設されました。
同じくアルプスのお膝元の工業国ですが、日本では余りなじみのない会社です。

このため、人口降雪機で定評の樫山工業が、探し当て提携したのかもしれない。
あの頃、同社は、トータルでスキー場をサポートするメーカーを目指していました。

つまり、スキーリフトは、営業戦略上、拡販に不可欠な製品になったということです。
まあ、日本人ならイタリアはファッションブランドの方が先行していなくもありません。

アルマーニ、フェンディはファッションで、一方工業製品はフィアットぐらいでしょうか。
そんなお国柄のリフトが日本に紹介されたのですが、デザインがやはり違いました。

パンフレットの抜粋
詳しく冒頭のカタログから

カタログに紹介された搬器とロープを固定する握索装置が、実にイタリアっぽい。
工業製品とはいえ、部分に丸っこい流麗なデザインは、この国ならではでしょうか。

それ以外では、クワッドリフトの山麓・山頂駅の設計が、他社とかなり違いました。
搬器の乗降時、ケーブルから脱着されるメカニカル構造も巧妙に隠されています。

一方、他社は無頓着にむき出しな部分が多く、機能優先なのが騒音が大きい。
建屋自体も流線型スタイルで、いかにも高速リフトの印象が表現されていました。

言うわけで、設計や意匠が、お国柄しだいで重厚だったり洗練されたりしています。
リフトもその例に漏れず、イタリア製はなるほどなーと感じずにはいられないデザインだったわけですが、このリフトも老朽化には勝てず、架け替えられるようですので、だんだんライトナー社の索道も見られなくなるかと思うと、少しさびしくも思うのでした。


おまけ:
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チェアリフトの固定式握索装置も洗練された雰囲気

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注:コースマップ出典元→オールスキー場完全ガイド’95(立風書房)


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