りゅうこつ座の一等星、カノープス |
以前、富士山の見えるスキー場は、どこが一番遠いのかと言うネタで書きました。
結論としては、妙高杉ノ原のゲレンデが最も遠方だと、一応、結論付けています。
そこで、今回は、日本で一番、見ることの難しい星、カノープスを紹介しますね。
この星は緯度が低いので、東北北海道地方では、全く見ることができなくなります。
だって、東京で南中したとして、高度が1.9度と、殆ど地平線上に出たぐらいかな。
この南中なる言葉も、 天体が真南にくることを指しており、天文学上の用語です。
正中という言葉も使いますが、この場合、天の北極南極・天頂に当てはまります。
どちらにせよ、高度が低くて、すぐに地平線に沈むため、その時間が大切です。
そして、少しでも標高の高い位置で見ることができれば、観望時間も長くなるはず。
だから、夜間にスキー場のゲレンデトップへ上がれば、見えるんじゃないでしょうか。
まあ、チラリズムというか、あと少しで見えるというか、極限状態のチャンレンジです。
人間って性懲りもなく、意味があるのかないのか分からずとも、興味本位ですな。
一方、富士山の見える北限南限は、ご存知の通り、新聞記事でよく紹介されます。
他方、このカノープスも、天文マニアでは別格で、見える北限フェチまで出る始末。
古来、人々は夜中に南天低く、ゆらり赤く輝き漂う星に、変わった名前をつけました。
布良星や老人星とか特徴的な名前ですが、正式にはカノープスと呼ばれています。
りゅうこつ座に属する最も明るい恒星で、太陽を除けば、全天で二番目に輝きます。
中国では南極老人星と呼ばれ、見ると長生きできるようで、寿老人の化身らしい。
高橋製作所の65ミリ屈折赤道儀 時々、出しては天体観測をしています |
千葉の房総半島では、この星が見えるとシケが来るので、漁師は船出をしません。
沖合いで遭難した漁師の亡霊 も言われて、揺らぐのが恨めしそうに見えるのか。
まあ、星空に現れる時間も限られていて、正中時間を計算する必要もあります。
ウインドウズの無料アプリがありますので、インストールして活用しましょうか。
こうして、観測地点の南中時間が分かったら、後は南天の晴れ空を待ち望むだけ。
まあ、上空が晴れ渡っても、南方に低い空が陰っていたり、街灯が明るいと難しい。
なかなか観望の難しい星ですが、道産子の自分は、内地に住んでから見ました。
そこで、どこのスキー場で見えたのかということですが、富士山と同じなんだな。
つまり、妙高杉ノ原のゲレンデで見えたとネットで紹介されていて、不思議な縁。
山であれば、山形県月山の頂上なのですが、夏スキーのゲレンデではありません。
つまり、どちらも妙高杉の原スキー場だったというのは、正に奇遇だと思いました。
確かに、ゲレンデトップの海抜が高くても、見下ろす先は、開けた視界が必要です。
もし、南側の眺望に山稜が邪魔をして、見渡したい範囲を狭めれば、元も子もない。
こうして、新潟県のゲレンデが最北と言うことになったようですが、続報はないものか。
というわけで、スキーシーズンは間も無くで、少しは南の夜空に興味を持ってほしい。
そんなことを思いつつ、自作パソコン用のボードメーカーで有名だったブランド”カノープス”もあったなーとか思い出したりして、今から来シーズンスキーツアーの計画を練りだそうとする自分が、いるのでした。
おまけ;
① 妙高杉ノ原スキー場の投稿も読んでね!
ちびりちびりと大満足、ウイスキーボトルの携行で飲みすぎには要注意 - 妙高杉ノ原スキー場 (その一)(新潟県)
五月連休のリフト営業を止めたのは何時だったのだろうか - 妙高杉ノ原スキー場(その二)(新潟県)
② なよろのピリカ大望遠鏡について書いた投稿は、こちらから
日本一の星空エリアとして道北をお勧めしたいけど、内地の人、不満ある? - なよろ市立天文台”きたすばる” (北海道・名寄市)
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