2017年3月5日日曜日

バブルはじけて廃墟になって、今度はメガソーラーへ華麗な変身 - サンマリーナ玉庭スキー場(山形県・川西町)

平成4年12月28日滑走

JR米坂線沿いの川西町は、山形新幹線で米沢駅から乗換えが便利です。
所要時間も、三時間ぐらいを見るとよいので、あまり遠隔地とは思えません。

新幹線は、平成四年七月の開通で、山形県民はこぞって大歓迎しました。
観光資源も豊かな地域で、観光客誘致では交通の便がものを言うのです。

特に、米沢を中心とする置賜地方は、名の知られた温泉もあって魅力です。
白布、小野川、五色、赤湯などあまたで、温泉めぐりも楽しくなってしまいます。

ただ、温泉だけですと、ちょっと観光レジャーとしては物足りないかもしれません。
せっかく新幹線も開通して、首都圏のお客さんを呼込むのにどうしたよいのか。

手っ取り早いのは、春夏秋のスリーシーズンなら、ゴルフ場の開業でしょうかね。
一方、冬の季節が来れば、豊富な雪に期待してスキー場をオープンさせたい。

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とすると、夏はゴルフで冬はスキーを楽しむリゾートを設ければ、一挙両得です。
しかも、バブル景気の華やかなりし頃ですから、金に糸目はつけませんでした。

こうして、全国でリゾートブームが沸騰した中、川西町もその手を挙げました。
それが、止せばいいのに通年型リゾートを目指したサンマリーナ玉庭なのでした。

だって、あんな山の中、春は山菜取り、冬はマタギの狩猟ぐらいなもんでしょう。
夏になったら、田んぼの草刈に励んで、秋が来るとキノコ取りでもしましょうか。

リゾート会社も、もう少しマーケティングリサーチをしておけばと悔やまれますね。
まあ、ちょっと、おちょくった発言なのですが、本当に山の中には違いありません。

でも、街中には、日本酒ファンなら是非たずねたい樽平酒造の酒蔵があります。
マンガの”おいしんぼ”でも紹介された住吉の銘柄は、私も好きな酒のひとつ。

この酒蔵は、宮尾登美子原作によるNHKドラマ”蔵”のロケ地にもなりました。
女優の松たか子が主演していたのですが、可憐さ美しさは際立っていたようです。

私がこの蔵を訪ねて見学した際にも、このドラマのことをあえて聞いてみました。
すると、18才になったばかりの初々しさを、女性の事務員が覚えておりました。

さすが、日本を代表する女優さんには違いなく、レットイットゴーだけじゃない。
むしろ、日本の古き良き時代のドラマや映画の方が、似合っている気もします。

ところで、この川西には、自慢の植物園があって、日本唯一のダリア専門でした。
ただ、名前がダリヤ園といいまして、正式名称から少しなまってしまいました。

どうも、この町では昔からダリヤって呼んでいたから、ダリアではないんだとか。
うーん、おらが町はおらが流儀で行くみたいな変なこだわりが、すがすがしいです。

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まあ、川西町自体では、そこそこに観光資源はありますが、少し地味なのです。
だから、あの頃の行け行けドンドンのバブルに乗っや観光開発だったのでしょう。

こうして、バブル真っ只中の平成元年に典型的なリゾートが、誕生しました。
それが、このサンマリーナ玉庭で、豪勢なリゾートホテルが建ち並んだのです。

ですが、芭蕉の句、夏草は兵どもが夢の跡の通り、賑わったのもつかの間です。
バブル崩壊が来ると客足はぱったり途絶えてしまい、経営も振るいません。

程くして、あっさり倒産してしまい、ゴルフ場だけがかろうじて営業されております。
ホテルもスキー場もみんな今は廃墟となりましたが、それも去年までの話でした。

というわけで、今度は、このゴルフ場すら閉鎖されてメガソーラー発電所ですよ。
現在、平成29年4月に完成させる建設プランが、着々と進行しております。

そして、すでに再生可能エネルギーの固定価格買取制度も認定されていました。
年間の売電収入(東北電力に売電)では、約二十億円を見込んでいるといいますから大規模でしょうし、自治体にとっても固定資産税の税収が廃墟より絶対に大きいはずですから、これは渡りに船だったとしかいいようがないなと思ったのでした。


おまけ:
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